A
いやに小さな足音がする
潜めた声で名前を呼んでも
振り返ることはもうできないのに
どうしても諦めきれない
B
言葉を忘れたかった
伝える声 思い出した熱
触れられないままでいいから
その声で その温もりで
もう一度だけ 包んでほしいよ
S
耐えられない痛みだけが
今もまだ 君の形をしている
悲しみだと思い込んでいたけれど
本当は知っていたよ きっと全て
僕の弱さは ただ君の形をしている
A
遠回りだと知っていたのに
これが正解だとわかっていた
やり直すことはもうできないから
泣くだけの後悔はしない
B
言葉を忘れたかった
震える声 思い詰めた夜
涙の意味もわからなくて
縋りつく 腕の強さが
何よりもただ 愛しく思えた
S
耐えられない痛みだけが
今もまだ 君の形をしている
優しさだと思い込んでいたけれど
本当は知っていたよ きっと全て
僕の強さは ただ君の形をしている
B
言葉を忘れたかった
君の声が 僕を呼ぶのすら
気づかないでいられたらいい
そうすれば 僕はこのまま
何も知らずに 誰も壊さずに
S
耐えられない痛みだけが
今もまだ 君の形をしている
愛しさだと思い込んでいたけれど
本当は知っていたよ きっと全て
僕の全ては ただ君の形をしている
君の形をしている
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そうじゃない そうじゃないんだ
くそったれな世の中だって
理不尽で残酷なだけの結末を
僕は救おうともしなかった
B
もうやめろと心が叫ぶ
しわ寄せはいつも後だ
泣きたいほどの温もりも知らないで
それでも信じていたいだなんて...願ったのは
ナツキ
A
振り返ることすら できずにいたわ
あなたから離れても あたしはきっと変わらず
どこまでも痛みは 痛みのままね
捨ててから気づいた この傷跡の塞ぎ方
B
たとえこのまま歩き続けて
その先でまた出会えても
きっと許されないこと
わかってる...愛の終わりに
ナツキ
A
もしもまた君に会えたら
息止めて遠く遠くに
行きたいと願う心は
どうなるんだろう
もしもまだ許されるなら
泣きたくて泣けない夜も
素晴らしい記憶だったと
笑えるかな
B...消えないで
ナツキ
A
絶え間なく 降り注ぐ
雫をただ 見つめてた
傘を差せば 見えなくて
あなたの顔が 見えなくて
B
こんな風に終わるなら
初めから あなたになど
出会わなければよかった
愛さなければよかった...雨に恋う
ナツキ
A
時を止めた君の痛みが
もう消えることはないことを
悲しく思うのは罪だろうか
君の涙も拭えない僕が
B
僕は君のそばにいるのに
君の名前を呼んでいるのに
君は僕の向こうを見つめ
ただ苦しげに息を啜った...世界の終わりに星が瞬く
ナツキ
真っ白な世界だった
触れたものは灰になり
花は咲く前に綻んでいく
真っ新な世界だった
記憶の果てには眠る君の顔
温もりはもう思い出せない
体の痛みだけが真実のようで
どうしてかな どうしてかな
気づけばいつも 手を伸ばしている
温かいのかな それとも冷たい?...君が見えるよ
ナツキ
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