パーティー間で奇妙な姿勢をするかどうか?。文句こそ言い合ってはいないものの、ぐだぐだになったので相手へ先にターンが回ってしまう。


フーガ・バーンシュタインのターン


「まずは、リーダーの君からだ…ヤングレディ……」

フーガがミクに近づいてきた
あたりに みずみずしいバラのかおりがただよう

【Seduce Eyes】

フーガは【☆必殺技☆】スィドゥース・アイズをつかった

「さあ…ぼくの瞳をみつめてごらん……。夢のセカイが、みえてくるだろう……?」

「あなたの目を見れば、いいんですか?」

 この時である。フーガは紳士的な振る舞いでミクの手を柔和に優しく取り、微笑んでから碧く煌めいた瞳を青緑色に輝く彼女の瞳に重ねてゆくのだ。
 フーガの碧い眼は美しく月夜のように静かな輝きを放ち、それを見つめる相手の瞳孔に反射させた。
 Seduce Eyes…これはバスヴァンパイアの彼が持つ誘惑の瞳。異性の精神に侵入し、自分を愛するようにしてしまう技なのだ……だが!。


なりません……。
光りの聖者同士が争ってはならないのです……。
あなたたちは……繋がりをもっています……。
先人たちが残した…絆の繋がりを…………。


 突如として脳内へ聞こえてくる第三者からの声。その声は神秘的であり、かつ聴いた者たちに母性を持った温もりを与えている。

 その場にいる人物たちへ直接、語り掛けてきた声にレンは反応した。

「いっ…今のは、誰の声なの……?」

「わかんないわよ。それより、ミクちゃんがピンチよ!。ミクちゃーん、そいつの目をみたらヤバいわよっ!」

「えっ? 私、このヒトの目を見たけど何もおきてないよ?」

 仲間からピンチだと言われたミクは、とくに変わりなく、いつも通りの彼女だった。

「……!?!?」

 代わりに異性を誘惑する技を使った彼は、驚きを隠せないでいる。目元付近をしなやかな指で抑え、こんな筈では!?……と言うが如く狼狽えていた。

「ヤングレディ…すこし、ぼくの眼の様子がおかしいのかも知れない……」

 フーガは狼狽えたあと正気を取り戻し、再び自分のターンへと移る。こんどはミクの顔付近へ手を伸ばし、しなやかな指先で彼女の頬を撫でだした。

「君がもつ…綺麗な頬にナニかついているよ……」

 まるで、恋人のことを慈しむような手つきでミクの頬を撫でるフーガ。ナニかついているよ……と甘い声色で言いながら少女の頬についた結晶を指で『さっ』と掬っていく。
 そして…指についた結晶を上目づかいのまま、妖艶に舌で舐め取ったのだ。

「この味は…メロンパンの砂糖だね……」

 再びスィドゥース・アイズを使い、碧い瞳で青緑色に輝く瞳孔から精神への侵入を試みるが……。

「あっ…はい、取ってくれてありがとうございます」

「……!?!?」

 だが…ミクになにもおきなかった。誘惑した相手はキョトンとしており、メロンパンの食べカスを取ってくれたことに感謝している。

「ちょ…ちょっとあんたっ‼ さっきからミクちゃんにナニやってんのよっ!。この、おゲレツ大百科ッ!」

 リンはフーガのする行動にイライラしてきだした。初めてのボスバトルだと言うのに、ボスの行動がいちいちキザで甘いセリフばかりを呟いているからだ。

「ガール……。もうすこしだけ…待っていておくれ……この娘が終われば、つぎは君の番だ……」


フーガ・バーンシュタインのターン

【Seduce Eyes】

「Shall we ダンス? 今宵は踊るのに…いい月の夜だね……」

 次にフーガがした行動は片手でミクの手を取り、もう片方の手を彼女の腰に伸ばしていた。その行動、ワルツのピクチャーポーズでありコントラチェックの体勢にへとなる。

 フーガとミクのふたりが見つめ合うその視線、閉じたセカイのなかは気づかない振りをし、自分たちの酔いを悟られそうに………ならなかった!。

「はぁ…? 私と踊りたいのですか?」

「……!?!?」

 フーガはこの時、こう思った。

 ──なっ…なぜだっ! さっきからこの娘にスィドゥース・アイズを使っているのに効いていない。だいたいの女性はこの技で、ありふれた恋心をぼくに抱いてしまい、誘惑の茂みへ深く堕とすことができてしまうのに……なぜ効かないんだ……。

「フケツーーッ! もう許さないんだからっ!」

 ここまで一連の流れを見ていたリンは、ミクに訪れてしまう先の展開、ピアプロ的に『あカンタレラ』と思ってしまう。誘惑してくる色男から仲間を守りたいという気持ちが、ジークレフから彼女に力を授けてくれた。


[Voltage MAX]

リンはVoltageゲージがMAXになった

リンのターン
どうする?

【☆必殺技☆】←SELECT
【たたかう】
【とくぎ】
【まほう】
【ぼうぎょ】
【アイテム】
【さくせん】
【あいさつ】
【にげる】


リンは【☆必殺技☆】をつかった

「シャイニング・イエロー・ジャイロキャノンッ!」

コマンドを入力しよう!

【✖️□LR→】EXCELLENT!

リンは野球ボールを手のひらに乗せて“まほう”をかけた
野球ボールがシュルシュルと音をたてたあと
ギュッ ギュッ ギュッイィィーーンッと高速回転していく

「ニョホ ニョホ ニョホホホッ!」

 リンは魔法のチカラで高速回転させた野球ボールをバットで力強くスイングし、フーガに向けて打ち放ったッ!。

「ミクちゃーんっ! 危ないから、そのチカンから離れてっ!」

「えっ? あっうん、はい」

 言われたとおりにフーガの元から離れていくミク。すると高速回転する野球ボールがフーガを捉えたっ!。


SMAAAAASH!!

「はべらッ!? ゴフッ……!?」

シャイニング・イエロー・ジャイロキャノンはフーガの股間へデッドボールしてしまった

※潰れていません※

──Bad Win──

リンたちはフーガを気絶させてしまった
経験値0が割りふられていく


「やったーっ! あたしの魔法がジャストミートよっ!!」

「どっ…どこが魔法なんだよっ!?。思いっきりボールブレイカーしてるじゃないかッ!?」

「あたしが魔法っていったら魔法なのよ、お父さんが残してくれたマ ホ ウ♪」

「※&♯〜ッ」

 レンは思った。姉のした必殺技は、男ならば絶対に受けたくない技であると心の底から思うのだった。
 こんな思い出が2人にはある。小さい頃、姉弟ゲンカでたまたま姉の前蹴りが弟のクラッカーへヒットしてしまった。
 ICBMが直撃したんじゃないかと思える痛さでレンは悶え苦しむなか、お母さんがやってきて

「リーンッ! そんなとこ蹴ってレンが男の娘になったらどうすんの!?」

「リンは妹がいいーっ!」
と苦しみに耐えるなか、とんでもない会話をしていた思い出が……。

フーガ・バーンシュタインはクラッカーがヴォレイしたことにより再起不能!

※死んでません※

この作品にはライセンスが付与されていません。この作品を複製・頒布したいときは、作者に連絡して許諾を得て下さい。

G clef Link 孤独なバスヴァンパイア19

ええと…まず……黒うさPさんと風雅なおとさんへ

名曲を最低な使い方して本当にごめんなさい。

文章の打ち込み中は、カンタレラの風雅なおとさんverを聴きながらポチポチしてました。
KAITOのアニキをモチーフにしたフーガ・バーンシュタインは、風雅なおとさんの名前を勝手に借りてます。
リスペクトする風雅なおとさんの名前を借りている以上、失礼のないように注意しておりますので、そこはどうかご了承ください。

最後に……風雅なおとさんと黒うさPさんが、この作品を読んでいないことを願います……。

次話
https://piapro.jp/t/raez

閲覧数:229

投稿日:2020/01/09 18:14:29

文字数:2,903文字

カテゴリ:小説

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