作詞した『ヴァンパイアの屋敷』の小説です。
悪魔で私の解釈です(^^;

まだ仮ですが、この小説での役は…

お姫様役:巡音ルカ
ヴァンパイア役:鏡音レン(これが1番定かではないです!!!)
伯爵役:KAITO…?
王様役:??

そして注意!

・文章駄文すぎる!
・なんかここおかしくない?
・変なオチだな。
・感動も無いのにクソ長い。

がokな人どぞ!







ゴミひとつないキレイな城下町。
北には大きく、そして真っ白なお城が見えます。
お城の中には昨年亡くなられた女王様の絵画。
王様。お姫様。そしてお姫様の婚約者の伯爵。
明日はお姫様の20歳の誕生日。
ここでは、20歳になると結婚を許されます。
伯爵と王様は、お姫様にあいそうなウェディングドレスや、
結婚式会場の準備ではりきっていました。
お姫様はというと、あまり嬉しそうではなく、
ベットで寝転んでため息ばかりついていました。


「結婚なんかして、いいことあるのかしら」


手を伸ばして、その手をじっと見ては、疲れて下ろす。
そして呟く。そしてため息…。
なんてことを何度も繰り返していました。
桃色の長く美しい髪は窓から入って来た風で少し揺れました。
お姫様は自分の髪に触れて、昨日のことを思い出しました。

”明後日はようやくおまえの20歳の誕生日!”
”ようやく結婚できるのですね”
”………そう”

嬉しそうにする父上。
私の前でしゃがみこみ、髪にキスする伯爵。
そしてあまり乗り気ではない私の姿。

結婚になんてひとつも興味がないお姫様。
ずっとお城の中で暮らし、勉学だけに励んできた。
だからか、結婚なんていう、
またも縛り付けられる様なことがいやだった。
お姫様はいつしか、”自由”を求めた。


「……いっそ誰か、連れ去ってくれないかしら………」


そう最後に呟いて、
お姫様はぐっすりと、深い眠りについてしまいました。









「……眠りすぎたかしら…」


時刻はもう夜半。
お姫様はふと目を覚ますと、そこは自分の部屋ではありませんでした。
確かにベットに寝転んでいるのですが、
そのベット自体もお城の物とは違い、少し硬かったのです。
最初はただ慌てていましたが、途中。どうでもよくなりました。

望んだとおりに誰かが連れて去ってくれたというならこれで…。

流されるままに生きればどうにかなると、そう思うようになりました。
お姫様がベットに座り込み、立ち上がろうとした時でした。
ふと窓があることに気付きました。
そこから見える景色は不思議でした。
夜半とはいえ、暗すぎる外。
大抵は街頭がぽつりぽつりと星の様に輝いているのに、
そこには街なんてなく、ただの森が広がっていました。
ただ唯一お姫様を安心させたのは、大きな月でした。
その月だけはとても明るく、お姫様の髪を普段以上に輝かせました。

「………起きたんだ」
「…誰……?」

お姫様は驚きながらも落ち着いた声で急に現れた人に問いました。
ドアの音も、何の物音もせず現れたその人を、
お姫様はただの人じゃないと察しました。
床は古いのか、ぎしぎしと音を立てながらその人はお姫様にゆっくりと近づきました。


「さらわれたのに、怖くないの?」
「怖くないわ。こういう機会を待ってたの」
「へぇ…。変ったお姫様だね」


その人はお姫様の頬に手をそっとやりました。
月の光がその人を照らします。
お姫様の目には確かに映りました。
キレイに輝く金髪。
血の様だけど、どこかキレイな赤色の目。
お姫様は初めて人に見とれました。


「僕が君を連れ去った訳、知りたい?」
「知らなくていいわ。興味ないもの」
「…やっぱり変わったお姫様だね」


その人はお姫様の髪を優しくなで、首筋にキスをしました。
最初はただのキスだったのですが、
その人は急に牙をだし、お姫様に噛みつきました。
痛みを感じながら、お姫様はこの時、ようやくわかりました。

この人はヴァンパイア。
女の血を求めるヴァンパイア。

きっともて遊ばれるんだろうと思いましたが、
”自由”を求めるお姫様には関係ありませんでした。

帰りたくない。
いっそここでこの人に喰われて朽ちる方が嬉しいわ。

お姫様は一瞬でヴァンパイアに恋に落ちていたのでした。
空いていたさびしい手をヴァンパイアの腰に回し、抱き締めました。
ヴァンパイアはその行動に何を思ったのか、
喰いつくしはせず、口をそっと離しました。


「…おいで」
「え?」


ヴァンパイアはお姫様の手を取り、立ちあがらせました。
そしてその部屋を出て、大きな広場へと連れていきました。
天井には大きなロウソクのシャンデリア。
でも、ひとつも火を灯していませんでした。
お姫様はきっとヴァンパイアだからだと察しました。


「踊ろう」
「…え?」
「…ダメ?」


お姫様は首を左右に振り、
ヴァンパイアと繋がっていなかったもう片方の手を取りました。


「踊りましょう!」
「…うん!」


夜明けなど永遠に来なくていい。
2人きりのこの屋敷で、この幸せを繰り返せばいい。
ヴァンパイアでも、一国の姫でも、
愚かな叶わぬ恋とわかっていても、
それでも今は2人だから…。
幸せな時間よ 今止まれ

お姫様はヴァンパイアと一緒にくるくると回り、踊り続けました。
それは今まで習い、踊ってきた優雅なダンスとは違いました。
不格好で、リズムも、決まったふり付けもないダンス。
ですが、今まで踊ってきた中で一番幸せになれるダンスでした。
いつのまにかお姫様からは笑みがこぼれ、
ヴァンパイアもつられて笑いました。


「ねぇ」
「なぁに?」
「いつまでもここに居てくれる?」
「もちろん」
「…ありがとう」


ヴァンパイアはお姫様の腕を引き上げて、抱き締めました。
それはそれは力強く。
お姫様が抱き返そうとした時でした。
肩にあたった、ヴァンパイアの涙。
驚いたお姫様はヴァンパイアに優しい声で問いました。


「なぜ、泣くの?」
「…わからない」
「…なぜ、私を抱きしめるの?」
「…わからない」


ヴァンパイアが嬉しいのか、それとも悲しいのか、わからなかった。
だけど1つわかったのは、
ヴァンパイアは愛を知らないということだった。

お姫様はヴァンパイアの手の上に自分の手を置きました。
そして力を緩ませ、見つめ合いました。
するとお姫様は微笑み、ヴァンパイアの胸に顔をそっと置きます。
そして優しい声で呟きました。


「愛って何か…私が教えてあげる。だから泣かないで?」
「……愛……」


ヴァンパイアはお姫様を次は優しく抱きしめました。
そして囁きます。


「…君だけだ。僕をこんな風に接してくれるの…」
「本当?うれしっ…」


そう言いかけた時でした。
急に銃声が鳴りました。
お姫様は驚いて目を見開かせました。
一体何が起こったの?と思い、ヴァンパイアの方を見ると、
血を流し、真っ青になっているヴァンパイアがいました。


「うそ!!やだ…どうしてっ!!」


そのまま崩れ落ちるヴァンパイア。
震える手をお姫様の方へ必死に伸ばしていました。
お姫様はその手を取り、頬に当て、涙を流しました。
今まで流したことのないぐらい。いっぱい。いっぱい。


「…ごめ…ん…」
「どうして?どうして謝るのよ!
そんなのいいからさっきみたいに抱きしめて!」
「…ごめ…む、り…みた…ぃ…」
「いや…いや…っ!」


お姫様は涙でうるんだ瞳でヴァンパイアに訴えかけました。
それでもヴァンパイアの傷はふさがらず、
ただ無理に微笑んでいました。
そして、かすむ瞳で、もっと近くに。と目線を送ってきました。
お姫様は顔を近くにやり、見つめました。
そしてヴァンパイアは、お姫様の頬に自分の意志で手をあて、
そっと口づけをしました。


「…愛してる…」
「私もよ…」


ヴァンパイアの手は急に力を失くし、
そしてゆっくりと、冷たくなっていきました。
お姫様は落ちそうな手を何度も拾いは握り直して、
ただキレイに微笑むヴァンパイアを見つめました。


「姫!よかった無事で…」


さっきからただ呆然として見ていた伯爵は、
何事も無かったかのようにお姫様に近寄りました。
お姫様は伯爵なんて一目も見ず、ヴァンパイアを見つめていました。


「…ひ、め…」


伯爵はヴァンパイアを見ました。
月光のおかげか、はっきりと映りました。
それはそれはキレイな顔で、とても幸せそうでした。
伯爵はお姫様の様子を見て、どうしていいか悩みましたが、
王様の命令で、お姫様を無理やりにでもお城に帰すことにしました。













ほどいた手
枯れた涙
君はもう いない
でも愛は確かに血に刻まれている
またいつか
ここ(ヴァンパイアの屋敷)で……











教会の鐘が鳴る。
そこにはまだ心配そうにはするが嬉しそうな伯爵と、
何も感じていない無心の様なお姫様。


「__…誓いますか?」


神父様の結婚式の誓いの言葉。
お姫様には届いているのか、届いていないのか、
ただぼうっと床を見つめていました。
そんな時、床に灰が飛んできました。
お姫様は驚いて、一歩下がりました。


「…僕だよ」


お姫様の脳内に響く。
愛しい人の声。
手に触れた。
愛しい人のぬくもり。
唇に感じた。
愛しい人の愛。




fin


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

ヴァンパイアの屋敷 小説

作詞した『ヴァンパイアの屋敷』の小説かいてみました。
ただ今作曲してもらっています。
イメージしやすいように?かきました。
イラスト募集中です!!!!
個人的にニコ動upを考えています!

閲覧数:424

投稿日:2010/04/29 13:19:42

文字数:3,911文字

カテゴリ:小説

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