しばらく広間を見下ろしていた神威がふと扉の方を見ると
一人の娘がいた。
金色の刺繍の真っ白なドレスにバラの花をモチーフにした髪飾りをつけた短い髪は深い緑色だった。
彼女はこのような舞踏会は始めてなのか
時おり人にぶつかりながらあちこちを歩き回っている。
すると娘が階段につまずいて転びそうになった時―――
「キャッ!!」
「――――おっと」
神威は立ち上がり彼女に駆け寄った。
「あっ、す、すいません……じゃなくて、
も、申し訳ございませんでした…」
娘はぶつかった相手が皇太子だと分かると
慌ててお辞儀をしながら礼を言った。
「いいえ。お怪我がなくて良かったです…
この様な所は始めてですか?」
「は、はい……」
そう言って顔を上げた娘の瞳は――
髪と同じく吸い込まれるような深緑だった。
「私は神威と申します。貴女の名前は?」
「えっと……わ、私は…サ、サンドリヨンと言います。
こ、皇太子様……」
娘―――サンドリヨンはあたふたしながら答えた。
「ではサンドリヨン。よければ私と踊って頂けますか?」
「エッ――!?で、でも私ダンスは下手……というか
踊った事が無いので…もしかしたら皇太子様の足を踏んでしまうかも……」
おどおどしながら答えるサンドリヨンの姿に――
神威はクスリと笑みをこぼした。
「大丈夫ですよ。私が上手くエスコートします。
貴女は私に合わせてくれれば良いですから」
「―――……はい」
やがて音楽が鳴ると同時に二人は手を取り合い、
静かに踊り始めた―――
コメント0
関連動画0
オススメ作品
A1
幼馴染みの彼女が最近綺麗になってきたから
恋してるのと聞いたら
恥ずかしそうに笑いながら
うんと答えた
その時
胸がズキンと痛んだ
心では聞きたくないと思いながらも
どんな人なのと聞いていた
その人は僕とは真反対のタイプだった...幼なじみ
けんはる
彼女たちは物語を作る。その【エンドロール】が褪せるまで、永遠に。
暗闇に響くカーテンコール。
やむことのない、観客達の喝采。
それらの音を、もっともっと響かせてほしいと願う。それこそ、永遠に。
しかし、それは永久に続くことはなく、開演ブザーが鳴り響く。
幕が上がると同時に、観客達の【目】は彼女たちに...Crazy ∞ nighT【自己解釈】
ゆるりー
それは、月の綺麗な夜。
深い森の奥。
それは、暗闇に包まれている。
その森は、道が入り組んでいる。
道に迷いやすいのだ。
その森に入った者は、どういうことか帰ってくることはない。
その理由は、さだかではない。
その森の奥に、ある村の娘が迷い込んだ。
「どうすれば、いいんだろう」
その娘の手には、色あ...Bad ∞ End ∞ Night 1【自己解釈】
ゆるりー
(Aメロ)
また今日も 気持ちウラハラ
帰りに 反省
その顔 前にしたなら
気持ちの逆 くちにしてる
なぜだろう? きみといるとね
素直に なれない
ホントは こんなんじゃない
ありのまんま 見せたいのに
(Bメロ)...「ありのまんまで恋したいッ」
裏方くろ子
水浸しの靴の中
冷えた足で朝を迎える
昨日に置いてきたお別れで
鳴り止まぬ腹も諦め気味だ
どうして街はまた
ずかずかと笑顔取り戻せるのか
それって君達が何も感じれなくなったみたいでしょ?
遠吠えにしたって
最後には笑えるよう願って吠えてる
その時の想いはどこにある...嗤うマネキン歌詞
みやけ
夢を掴もう
あの頃のように
ときめきを胸に
抱いて羽ばたこう
道ゆく人たちが
キラキラしてた
みんなの夢は
なんでしょうか
小さい頃は
沢山の...夢を掴もう‼︎
ナミカン
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想