3人は揃って壁に飾られる絵画に注目した。絵画のほうもまた、3人の人物たちが登場しており、その画は写実的に描かれている。

 その絵画を見てミクは言った。

「この絵のヒトたちは、家族なのかな…?」
首を傾げながらそう称したのだ。

 絵画の構成はこうだ。

 まず、真ん中の位置に椅子に座る女性が居る。その女性は頬杖をしており、魔王のような座りかたをしているのだ。
 髪色は黒く、形はショートのポニーテール。服装がヘソ出しルックで黒い色のライダースジャケットを羽織っている。
 ニヤリとドヤ顔で笑みを浮かべた表情をし、ひと目見ただけでこの屋敷に潜んで居るかもしれないボスキャラだとパーティーメンバーに思わせていく。

「このヒトが、依頼者の言っていたバーバレラさんじゃないかな?」
レンは魔王座りをする女性がバーバレラ・バーンシュタインではないかと口にした。

「めっちゃ強そう。だって見た目からして、私がこの屋敷のまおうだっ! て言いそうよ」

「でもリンちゃん。このヒト、こんな座りかたしているけど悪い感じがしないよ。だってほら、自分のまわりに旦那さんと子どもがいるもの」

 そう仲間に伝えるミクは、中央に座るバーバレラの周りに立つ人物たちを注視するよう指さした。
 バーバレラの右隣に立つのは爽やかな青い髪色をした青年の姿がある。魔王のような出で立ちのバーバレラとは対照的に青年は柔和な表情であり、ひと目見ただけで温厚そうな性格だと見てとれる。

「プフッ! なんか正反対のふたりって感じね。あっハハハッ」

「僕もリンが言っていることわかるよ。この男のヒトが、完全に奥さんの尻にしかれてるってわかるよ」

「じゃあ、その2人の前にいる子どもがフーガ・バーンシュタインさんってことかな?」

 絵画に描かれる見た目と性格も正反対な夫婦の前に立つ1人の子ども。その子どもの姿をミクはこう表現した。

「えっと〜っ、フーガさんって女の子……?」

 女の子……? と戸惑いながら言い表した。なぜなら、フーガ・バーンシュタインの子ども時代だと思われる容姿にミクは動転してしまう。

 子ども時代のフーガ・バーンシュタインは、ショートボブカットの髪型に色がダークブルーで母親の遺伝なのか微かに黒髪が混じっている。
 けれども、その顔は少女のように白い肌色を持ち、それが秀美で麗しく、また絵画から外へ送る視線も、儚くも嫋《たお》やかさがあった。

「じゃあ、この子どもが大人になって、女ハンターたちを“ホスト狂い”にした張本人ってわけね」

「女ハンターさんたち、お手紙をなん枚だしたんだろう……?」

「いや、ポスト狂いじゃないから。2人ともホストの意味を理解ってないから」

 パーティーメンバーのうち、レンだけはステータス異常“ホスト狂い”のことをわかっているみたいだ。

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G clef Link 孤独なバスヴァンパイア9

PS4でDIVAの『ACUTE』をプレイしてて、KAITOアニキのモジュール・ギルティの姿を見て

『これはホストやな』と呟いたのがきっかけで、ステータス異常ホスト狂いを思いつきました

一葉モカさん、僕の発想力がクソすぎて申し訳ありません(_ _ )/ハンセイ

でも、絶滅危惧種である色気あるKAITOのアニキは貴重なんで盛り上げてみたいです

次話
https://piapro.jp/t/W9oE

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投稿日:2020/01/09 00:15:53

文字数:1,188文字

カテゴリ:小説

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