朝霧を待つようにして君は問う
一人になることの意味を
白い凍えた夜を抱いていた
彷徨える部屋の端っこで
咎められることもなく
止まらないおもちゃの汽車が
静かに音をたてて走るのは
並行な日々に重ねていた
あの小さな唇の愛おしさが
まだ香っているから
幻想を見ることに疲れた目に
射すような逆光の数々と
立ち尽くしてしまうほどの
美しさを孤独にしまうけど
閉じたはずだった廃れた心を
君は見透かしていた
目に見えない言葉を放って
僕の感覚を奪っていく
等身大の愛を謳っているんだ
吸い込まれるような空の下で
君は笑いかけている
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