命が終わって一年間 見えない姿で隣にいたの
春の風 私の髪はなびかない
桃色の頬 沢山握った左手
もう触れることはできない
あなたの眼に私は映らない
猫を飼い始めたんだね ラグドールが好きなの覚えてたのかな
仕事行くときの道 変えたでしょ
私の家を横目で見ても そこには誰もいないのわかっているでしょう?
町外れの植物園 一人で行くたび泣かないでよ
帰りにアイビーの鉢をもらってたね やめてよこっちまで泣くから
永遠の愛なんて 悲しいだけだから
忘れないでほしかった
誰かのものになんてならないで
私がいつまでも隣にいるから
一緒に年を重ねていこう
山の上で 星の下で指切りしたね
そのせいで流星群見逃した でもいいの
星に願うはずだったこと 叶ったから
クリスマスに教会で2人 賛美歌を歌った
いつまでも 手をつないで
あなたのための花見弁当 抱えて坂を上ってた
瞬間の記憶は今もないまま
それでも神は 私を選んだ
どうか誰も恨んだりしないで 必然だったの
約束 守れなくてごめんね
どうしてもまた会いたくて
49日じゃ足りなくて
神に願ったけれど弾かれて
最後の砦の悪魔は 私をあなたのもとに返してくれた
1年で私の魂は消滅するの
跡形も残さない 星にもならない
それでもいいと 契約した
人生はここから
あなたの未来は明るいから
いい人が現れるから
きっと幸せな家庭を作れるから
だから
もう泣かないで アイビーと一緒に思い出も燃やして
すべて忘れて
私の蔓であなたを封じたくはない
早く燃やして 消えてしまう前に
ずっと好きだった あなただけが
目移りなんてしている暇はなかった
世界は素晴らしい 美しいもので溢れている
最後の春一番 髪が揺れた
私の香りがあなたに届きませんように
涙がこぼれる前に
深く暖かな愛で私を殺して
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