「着いた」

廃れたビルは5階建て。

忘れられたようにひっそりと立っていて、一目で気に入った。

屋上の日当たりはかなり良さそうで、レン君が昼寝場所にするのも分かる気がした。

「私このビル好き」

「上ってみるか?」

「うん!」

階段はちょっと長くて足が疲れたけど、

「わあ!凄い!」

街を見下ろせて、良い眺めだった。

「夜はもっと凄いよ」





「そうだ、ちゃんとした自己紹介がまだだった。私、鏡音リン。2年3組です」

「俺は2組。そうだ、学校でセンコーに怒られたら風邪って言っとけ」

「ありがとう!」

「レン君ってさ、すごいモテるけど彼女いるの?」

「今はいない。けどいたことはある」

「へぇぇ!凄いなぁ。私は恋愛すらしたこと無いからなぁ・・・」

というより、恋愛ってなんだろう。

小説や漫画ではよく見るけれど、実際にはどんなものなんだろう。

「いい事ばっかじゃないよ」

まるで私の心を見透かしたようにレン君は言った。

「俺はよく知ってる。前の彼女に裏切られたから」

無表情に見えるレン君の顔はちょっと悲しそうだった。

「でも、楽しい事もあるでしょう?」

「まぁ・・・」

「じゃあ恋したい!」

レン君は私の前で初めて声をあげて笑った。

「面白いね、リン。めっちゃ気に入った」

「友達になってくれる?」

「なんで?もう友達だろ?本当に面白いなお前」

クールなレン君が心を開いてくれたことが嬉しくてたまらなかった。

「さて」

「お前は早退のフリして家帰れ。そろそろ学校から電話くるぞ。それと」

「もし家がイヤになったら俺の家こいよ。俺んち母さんしかいないし、母さんもイイ奴だからさ」

「有難う!レン君」


「明日は学校でね!」


レン君はまた笑った。


「おう」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【ロミシン 鏡音ver】レンとリンデレラ 2【屋上で】

連投連投。
楽しくてペースが早くなっちゃう。ヒーハー
まだ可愛い出会い編ですね。和む。
レンはリンに惹かれていきます。
レンのお母さんが優しいという所はキーポイントです。
何のって?勿論アウトn(ry

参考にさせていただいた神pv
http://www.nicovideo.jp/watch/sm11970012

神曲な本家様
http://www.nicovideo.jp/watch/sm6666016

閲覧数:1,503

投稿日:2011/03/13 21:40:30

文字数:767文字

カテゴリ:小説

オススメ作品

クリップボードにコピーしました