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電気屋の音楽機器売り場にはたくさんのイヤホンやヘッドホンが並べられている。予算は千円から三千円。もっと高い物のほうが音質はいいが、バイトをしていない学生にはそのぐらいが限度だ。
数ある物の中でも、カナル型のイヤホンに絞って探してみる。うーん、どれにしようか……
「ねえ、これ」
そんな中で差し...イヤホンとセンスと幼なじみ【後編】
犬蜜柑
「あ、教科書忘れた」
ざわざわと賑やかな昼休みの教室。昼休み前に行った席替えで、窓際の一番後ろという、教室内No.1の席のくじを運良く引き当て喜びに浸っていたのもつかの間。この席だと授業中先生の目に留まりにくいな、あれ、そういえば次の授業なんだっけ──そんな思考の流れから、数学の教科書を部屋の机...イヤホンとセンスと幼なじみ【前編】
犬蜜柑
「幼なじみって、いいよね」
ふと聞こえてきた言葉は、聞き間違えだと感じさせるには十分で、むしろそうであって欲しかった。そう、これは聞き間違いなのだ。
「リンちゃん、心底理解できないって顔してるね」
「友達にそんな顔されたの人生で初めてだわ」
しかし現実は非常なり。この顔は無意識に出たもので...ヘアピンと約束と幼なじみ
犬蜜柑
『一時はね、お昼ご飯を食べ終えて、診察も終わって、ほっと一息つける時間なの。一人にしてって言ってあるから、誰も入ってこないわ』
少し前、リンは笑顔でそう語っていた。
だが、今目の前に広がっているのは──
「リンお嬢様、大丈夫ですか!?」
「早く、早くお医者様を……!」
苦しそうに胸を押さえるリ...鎌を持てない死神の話【後編】
犬蜜柑
──退屈だ。
街を歩きながら思うことは、ただそれだけ。
賑やかな所だが、何年暮らしていても、その思いは一向に変わらない。
退屈な気分を誤魔化すために『人間の暮らし』とやらを送り始め、人間と同じように働き、就寝して、起床し、飲食をするなど、いろんなことをした。自分にとっては不必要なことだが、長...鎌を持てない死神の話【前編】
犬蜜柑
ピアノの高音が響く音。激しいロックな音。弾むような楽しげな音。
人を見る度にコロコロと変わる音を聞くのは、正直嫌だった。うるさいし、忙しないし……。
この妙な"性質"で気味悪がられることなんて日常茶飯事。いつも独りを強いられていた。
でも、高校に入る頃にはそんなことがぱったりとなくなった。知...『キミ』という存在の中に流れるオト①
さとりん@低ログイン理由はプロフ
見てみようとしたけど、10いくつなので、意味もなく・・・。
「はじめたての人かよ・・・」
そして、キチンと言ってから、寝た。
朝、起きたら・・・。
「やばっ!」
とかにはならない。なるわけがない!
なぜなら、五時にセットして、余裕を持って、PCを開く!!
そして、時間がたつ・・・。
朝ごはんを食べて...退屈な日々。3
minya-
「……お魚さんは、いなくなった王子様だったの?」
やがて、リンは静かにそう訊きました。
「そうだよ。君のおかげで魔法が解けたんだ」
言いながら、レンはちらっとルカの方を見ました。ルカは何も言わず、ひとつうなずきました。
「じゃあ、お城に帰るの?」
淋しそうな声で、リンは尋ねました。レンはリンの...昔話リトールド【金色の魚】その十一
目白皐月
その光があまりにまぶしかったので、レンは思わず目を閉じてしまいした。やがて光が治まったので、レンは目を開けました。
「え……?」
景色が、まったく変わっていました。いえ、いるのはあのお屋敷の庭です。でも、目線が今までと比べて、ずっと高くなっていました。そのため、景色が変わって見えたのです。
…...昔話リトールド【金色の魚】その十
目白皐月
舞踏会が終わってから、数日が経過しました。そのころには、舞踏会に出た不思議な少女のことが、街の話題になっていました。最初の日には銀のドレスを、二日目には金のドレスをまとって現れた、美しい少女。自分の名前も、どこから来たのかも告げず、片方の靴だけを残して、消えてしまった少女。王子は残された靴を手許に...
昔話リトールド【金色の魚】その九
目白皐月
そして、舞踏会が開かれる日が、やってきました。お屋敷の奥様は、娘を念入りに飾り立てると、馬車でお城へと向かいました。リンの父もいっしょでしたが、ほとんどおまけのような感じでした。
リンは仕事を終わらせると――今日は、奥様たちが家で夕食を取らなかったため、仕事が少なかったのです――レンのところにや...昔話リトールド【金色の魚】その八
目白皐月
リンがお屋敷で生活し、魚の姿のレンに助けてもらうようになってから、少しずつ、時間は過ぎて行きました。リンは相変わらず厨房でこき使われ、罵声や暴力を浴びせられていました。そしてレンは、そんなリンを見守ることしかできませんでした。
毎晩、リンはレンのところにやってきて、レンと話をしながら食事を取り、...昔話リトールド【金色の魚】その七
目白皐月
それから、リンは毎日、夜になるとレンのところにやってきて、一緒に過ごすようになりました。レンはリンからパンをもらい、リンはレンのところで食事をして、朝になるまで眠りました。
きちんとした食事と睡眠が手に入るようになったせいか、やつれていたリンは、肉付きがよくなって健康そうになりました。厨房の仕事...昔話リトールド【金色の魚】その六
目白皐月
次の日の夜、リンがレンにパンをあげにやってくると、レンは水面から顔を出して、リンに言いました。
「リン、今すぐ水の中に手を入れて!」
リンは驚いて、辺りを見回しました。それはそうでしょう。でも、辺りを見回しても、誰もいません。
「……今喋ったの、誰?」
「今、君の目の前にいるよ」
レンはもう一...昔話リトールド【金色の魚】その五
目白皐月
リンは、まだ鍋を磨いていました。他の人たちは仕事を終わらせたらしく、残っているのはリン一人です。やがて、鍋が綺麗になりました。リンは鍋を戻すと、床に座り込み、顔を覆いました。肩が細かく震えています。どうやら、泣いているようでした。
レンは、辛い気持ちで、リンを眺めていました。今のレンは、リンに何...昔話リトールド【金色の魚】その四
目白皐月
それからというもの、リンが昼にやってくることはなくなりました。来るのは夜になってからか、まだ明ける前のどちらかです。そして、細かくしたパンを池に投げると、あわただしく行ってしまうのです。今までのように、池のほとりにたたずんで、レンを眺めながら、あれこれ話してくれるということはなくなりました。当然、...
昔話リトールド【金色の魚】その三
目白皐月
庭の池は、川と比べるとずっと狭かったのですが、レンが暮らすのに充分なぐらいの広さはありました。他に魚はいませんでしたが、いたところで、話し相手にならないのですから、どうせ同じです。
レンがやってきた次の日、リンが池にやってきました。呼ぶ声が聞こえたので、レンが水面に浮かび上がると、リンは喜びまし...昔話リトールド【金色の魚】その二
目白皐月
朝日が雨上がりのアスファルトに降り注ぐ。
雲一つない、快晴。
あたしが世界で一番大切な人に出会ったのは、そんな朝だった。
*
窓から差し込む太陽の光。
少し唸って顔を上げると視界に入ったのは目覚まし時計だった。
ピンク色のかわいらしい時計で、確か3000円以上したはずだ。
そんなあたしのお気に入りの...【ロミシン鏡音ver.】喜劇のジュリエット1【リメイク】
楪 侑子@復活!
この作品は、ある昔話をレンリンでリトールドしたものです。
もともとの話は一種のシンデレラものですが、王子様視点から書いてあるので、もとの話とはかなり違う印象になっていると思います。
……というか、いじりすぎて原型留めていないというか。
それでもよければ、どうぞお読みください。
【金色の魚】...昔話リトールド【金色の魚】その一
目白皐月
「リン、あんた、結婚式あげてないでしょ」
わたしたちがお母さんを見舞ってから、半年が過ぎていた。お母さんの状態はあまり良くないらしく、わたしはニューヨークで仕事をしながらも、心配で胸が潰れそうな毎日を送っていた。
そんな中、突然ハク姉さんが電話をかけてくると、真っ先に言ったのが、上の言葉だった。...ロミオとシンデレラ 外伝その五十一【人生を愛で計ろう】後編
目白皐月
これは、拙作『ロミオとシンデレラ』の外伝です。
外伝その四十八【嫉妬は愛の子供】その四十九【悲しみと涙のうちに生まれ】その五十【一握りの勇気】から続いており、最後をしめくくるエピソードとなります。
それを理解してから、この話をお読みください。
【人生を愛で計ろう】
全然予想していなかったの...ロミオとシンデレラ 外伝その五十一【人生を愛で計ろう】前編
目白皐月
「……十年近く前の話よ」
淡々とした声で、ルカさんが言う。だから何なんだよ。忘れろってのか? 他の人ならともかく、あんたに言われても困る。
「あんたたちは、それよりずっと前のことをぐちゃぐちゃ言ってるだろ! 大体あんた、リンのどこが気に入らないんだ!? リンの本当のお母さんが、あんたにひどいことを...ロミオとシンデレラ 外伝その四十九【悲しみと涙のうちに生まれ】後編
目白皐月
注意書き
これは、拙作『ロミオとシンデレラ』の外伝です。
外伝その四十八【嫉妬は愛の子供】のレン視点になります。
よって、それまでのお話を読んでから、お読みください。
【悲しみと涙のうちに生まれ】
「そんなっ!」
リンの叫ぶ声が聞こえてきて、俺は思わずリンの方を見た。場所は、我が家の寝室...ロミオとシンデレラ 外伝その四十九【悲しみと涙のうちに生まれ】前編
目白皐月
今、アタシの目の前で愚痴を言っている女二人のヤバさに、マジで病院に行ったほうがいいんじゃないか、とマジで思ったことが何度かある。
そして、今もそう思っている。
「メイコ姉~、ホントレンがムカつくんだよ~!」
緑髪のツインテをしたネギ娘、ミクが泣くような声でアタシに縋ってきた。
……アタシが何をすれば...【レンきゅんなう!】いちゃみねめ、レンだけ爆発しろ!←【自己解釈】
雪りんご*イン率低下
ミクが飛び出し降り立ったのは、王子の相手であるみずぼらしい少女
ろくに風呂も入れさせてもらえず、小汚い部屋で寝起きしているせいか
服はボロボロで見るに堪えない姿をしていた
煤まみれの部屋を延々と掃除している姿が見えた
(なんで、あの子? 私は王子様と一緒にいた時間があるのに、あの子はっ)
部屋の小さ...それは私が魔法使いの理由1
神崎遥
「おいコラミク姉、ルカ姉ェ──ッ! お前らにけっとぉうを申し込む!」
昨日降っていた真っ白な雪が今朝には溶けてなくなっていた、よく晴れた昼下がり。
俺は、リンの部屋のドアを蹴破る勢いであけた。(ノックは一応した)
そしてそこにいたのは、口と手足を布で縛られて涙目のリンと、そんなリンを襲おうとしていた...【リンちゃんなう!】リンは俺の嫁。おk?←【二次創作】
雪りんご*イン率低下
―――僕は今日、恋をしました。テレビの中のあの子に―――
いや、テレビといっても地域番組の中の子だけどね!
でも、あの子は他の誰よりも輝いて見えて・・・。
そんな恋をして数ヶ月、その子と会うということをそのときの僕はまだ知らなかった―――
―――「・・・これで入学式を終わります。礼!」
やっと、やっ...遠くのあの子と近くの君。
すぅ
注意書き
これは、拙作『ロミオとシンデレラ』の外伝です。
外伝その四十【夜更けの出来事】のレン視点のエピソードになります。
また、外伝その三十九【家族の定義】のネタバレを含みますので、そこまでの話を読んでから、読むことを推奨します。
【心安らかなる時を】
夜、俺は居間で雑誌を読んでいた。...ロミオとシンデレラ 外伝その四十三【心安らかなる時を】
目白皐月
なあ(ねえ) 俺に惚れて(私に惚れて)
ああ 今日も可愛いな 一目見た時から
俺は君に夢中なんだ
隣の席に座る君はいつもどおり 俺を見ない
なあ 少しでもいい 君の瞳に 俺をウツシテ
話しかける 君が俺を見るまで
友達からでもいいから 話そうよ
好きなんだ 君が俺を嫌いでも
絶対振り向かせてやる
...Fate and laughter
雨音マキ
出会いは、終わりに続くシナリオ
だから、わざと遠回りをした―――
そんなお話。
***
ちっちゃい頃、両親がまだいた頃、
よく話してくれた御伽噺
男の子にそれはどうかと今では思うが、
ちっちゃい頃の俺は御伽噺が大好きだった。
というより、母親に読んでもらう話、全てが好きだった
シンデレラに白雪姫、人...残酷で、愛しいハッピーエンド【自己解釈】
みぃな