むかしむかし、そのまた昔、
自然に愛されている村があった。
豊かな自然に囲まれ、村人同士も仲が良く、
五体満足でなかろうが、
人より欠点や苦手なものが多かろうが、
身寄りのない放浪者であろうが、
分け隔てなく接する優しい住人が沢山いて、
それは、この村を作った者たちの中に、
理不尽な理由で故郷を追われた者や、
命からがら故郷から逃げてきた者がいたからでもあるが、
外から来た者にとっては、
まさに楽園のような場所だった。
ある時、この村にみすぼらしい身なりの魔女がやってきた。
村人たちは、魔女の事情を聞き、
快く魔女を村に招き入れた。
魔女は、村人から衣食住を提供して貰う代わりに、自分が得意とする魔法の数々を、
村人たちに披露した。
彼女の魔法を目にした村人たちは、
恐れることも、
利用しようと画策することも無く、
「素敵な魔法ね、尊敬するわ」
「君が望む形でその力を使うといいよ」
と、魔女に暖かい言葉を送った。
魔女は、初めて人の愛に触れた。
無愛想な顔だった以前の自分とは裏腹に、
村の中では次第に笑顔が増えていった。
そんな、ある日のこと。
人々が最も恐れていた悲劇が村を襲った。
空は黒い霧に覆われ、作物は全て枯れ果てた。
湖の水も魚の死骸で真っ赤に染まり、
餓死する者も現れ、
たった一日で村中が壊れていった。
村中が混乱していると、
天空から黒い”ナニカ”が降りてきた。
目をカッと見開きながら空を見上げる村人たち。
”ソレ”の大きな目玉が、彼らを睨んだ。
「“ナイトメア”の再来だ!」
村人たちは口々にそう言った。
しかし、災禍を目の当たりにしても、
一目散に逃げるか、物陰に隠れながら祈る事しか村人たちにはできなかった。
“ナイトメア”と呼ばれている黒い生き物は、
大きく細い触手のようなもので、
村人の家や、森林を潰していった。
「もう村はお終いだ」
「一体何が神を怒らせたんだ」
村人の誰もが絶望し、そう思った矢先、
魔女が名乗りを上げた。
「私が、”アレ”を止めてみせます。
ですが、私一人では不可能です。
皆さん、どうか私に力を貸してください」
魔女は、今こそ村に恩返しをする時だと思い、
毅然とした態度で”ナイトメア”の前に歩み出た。
魔女は、残っている村人たちに、
村にあるありったけの金銀や鉄を持って来るように指示をした。
村人たちは、力を合わせて魔女の言う通り、
自宅に戻って必要な材料を掻き集めた。
魔女は、村人たちが集めた材料と自身の魔法を組み合わせながら、ナイトメアに立ち向かった。
村人たちもただ黙って見ていることはせず、
足りない分の物資を追加で掻き集めたり、
猟銃などの武器を持ち、ナイトメアに対抗した。
その結果、災禍のナイトメアを打ち倒し、
再び村に安寧が訪れた。
しかし、全ての魔力を使い果たした魔女は、
その場に倒れてしまった。
村人たちは、魔女を療養所に運び込み、
魔女の回復を祈ったが、
それから数日後に魔女は帰らぬ人となった。
村人たちは、魔女の亡骸を丁重に埋葬したあと、
魔女の為に、弔いの歌を歌った。
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まるで涙ように戸惑い続けて降っている。
キスして深く知る貴方メロディ...雨のトレモロ
出来立てオスカル
1
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隠す言葉に 能はないと
嘲笑う戯ごと 聞くたびに
哀しくなりました
ギャンブルに塗れて...いい話
mikAijiyoshidayo
おにゅうさん&ピノキオPと聞いて。
お2人のコラボ作品「神曲」をモチーフに、勝手ながら小説書かせて頂きました。
ガチですすいません。ネタ生かせなくてすいません。
今回は3ページと、比較的コンパクトにまとめることに成功しました。
素晴らしき作品に、敬意を表して。
↓「前のバージョン」でページ送りです...【小説書いてみた】 神曲
時給310円
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