初恋メロディー 過去巡り そのごー



「やっぱりいたね…」

サキが部室に入るなりそう言った



「え?え?何でサキ来てるの?あれ?演劇部は?」

え?なんでサキが来るの?

私がサキに近づきながら聞くと

「私も合唱部に入ろうと思って…いいでしょ?」

サキが更に意外なことを言ってきたので

「は?え?何で?だ、だってサキ演劇部に入ったんでしょ?え?」

え?は?どうゆうこと?え?

だって昨日は無理って…合唱部には入らないって…え?

私がうろたえていると

「まぁなんてゆーか…」

ハナの方をチラッと見てから

「私もまた…みんなで合唱部をやりたいなぁ~って思ったの」

私にそう言った

「え?は?な、何で?だって演劇部は?演劇部はどうしたの?」

「演劇部は辞めたの。辞めて私も合唱部に入るの。分かった?」

「え?辞めちゃったの?え?何でよ?」

「だから合唱部に入るからって言ってるじゃん?」

サキは怪訝な顔をしながら私に言った

「いや…サキの言ってること分かるけど…いいの?」

もし本当ならすごく嬉しいけど…

まだサキの言葉を受け入れられずに半信半疑で聞くと

「うん…いいよ…みんなでまた合唱部やろう?」

サキが微かに笑いながらそう言うので

「あ…えっと…」

じわじわと胸に嬉しさが広がってゆき

私は後ろにいる3人とサキを交互に見てから

「ありがとー!サキー!」

サキに抱きついた

「よかったね…流香」

ハナが私の所に来てそう言うので

「うん!嬉しいよー!ありがとーサキー!ありがとーみんなー!」

「良かった良かった」

「これでみんな揃ったね…嬉しい…中学の時みたい」

みんなも私の所に来てくれた

「ありがとう!本当にありがとう!!サキありがとう!」

サキをぎゅ~と抱きしめていると

「流香もう離して…苦しい」

「あっ、ごめんねサキ、嬉しくってつい…」

とサキを離した

「本当にありがとね。すっごく嬉しいよ!」

「はいはい…もう分かったよ」

サキが仕方ないなぁ…と笑うと

「よし!合唱部ができた記念に写真でも撮るか!」

とハナが提案をした

「いいね!カメラ持ってるハナ?」

「うん…撮ろう撮ろう」

「持ってるよ~みんなこっち来て~」

「変わらないね~みんな…」

そう言ってみんなハナの所に集まって行くので私もサキの横、一番端に行くと

「流ー香!あんたはココ!真ん中!」

とハナに言われたが

「何で~?私はここでいいよ~?」

ハナにそう言うと

「あんたみたいなデカ乳は真ん中に来なきゃバランスが悪くなるの!!

全体のバランスが変になるの!!はいっ!こっち来て!!」

「デカ乳って言わないでよ!!何よバランスって!?」

「バランスはバランスよ!!こっち来て!!」

とハナに言われ

「そ~だよ流香は真ん中じゃなきゃ駄目だよ」

「そうね…真ん中に来て」

「うん…デカ乳だから…真ん中」

優希にまでデカ乳って言われた…

みんなに言われて私は真ん中に行き…

「ほらみんなもっと寄って!写真に入んないよ!」

みんなで肩を寄せて……笑いあいながら……

「それじゃ~撮るよ~はいチーズ!」

パシャ!



合唱部結成の写真を私達は撮った





そして時間は2年後の春の夜に移動して




「………で合唱部ができたのよ」

私は合唱部ができた1年の時のことを夜の部室でミクに話した

「そうだったんですか…」

ミクは私の話をずっと真剣に聞いていた

「うん。それで担任の先生が顧問になってくれたんだけど…」

「顧問の先生って私一回しか見たことないですよ?」

「うん…かなりの面倒くさがりだから…」

先生は顧問になってから「練習とかよく分からんし、任すわ」と言って

全く顔を出さない。

新入生が入ったときぐらいしか顔を出さなかった

「さ、もう遅いから帰りましょう?どうだった聞いて?」

「はい!先輩達の一年のときが知れて、なんだか嬉しかったです!」

私達は部室を出て帰宅した



ミクが降りる駅に電車がついてミクが降りると

「それじゃあまた明日ね」

「はい!先輩また明日!」

そう言うと扉が閉まり、電車がまた走り始めた

扉に寄りかかりながら私は

ごめんねミク…

私はミクにはガク君のことを隠して話したのだ

だって…やっぱり恥ずかしいし…彼氏いたんですか!?って聞かれたくないし…

許してね…ミク…

そして扉の窓から横に過ぎていく夜景を見ながら

ガク君…今年はちゃんと来れるかなぁ…

一昨年と去年は…



私は1年の時の初めての文化祭を思い出した





時間は2年前の秋に移動する

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

初恋メロディー 過去巡りその5

初恋メロディー過去巡りのその5です。

双子蜜柑と同じでここらへんから、ヤバイ…なんか長い…

そう思ってました

閲覧数:36

投稿日:2011/11/09 15:13:29

文字数:1,971文字

カテゴリ:小説

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