※gdgd感の半端なさ
※衝動書き
※おらに文章力を誰かくれ(殴
↓
そろそろ寒くなってきたこの時期、
私が勤めているバイト先の雑貨店では、マフラーや手袋等の防寒具の売上が飛び抜けて高かった。
そのマフラーやら手袋等が大量に入っているダンボール箱を、両手でよいしょ、と掛け声を小さくかけながら持ち上げる。
こう見えて結構重さはある。塵も積もれば山となる。塵とまでいかないが、外見からして軽く見えるマフラーや手袋等の布製品も、量があればそれなりの重量感を醸し出すのだと、私はこの雑貨店に勤めていて新たに知ったのだった。
早朝、午前6時。この日の当番だった私は、店長に呼び出されて店の製品の売上のチェックと、製品の並び替えの仕事を任されていたのだった。私の他に、もう一人仕事を手伝ってくれる仲間が居る。
「レン君、そこのハンカチとレターセットが入ってるダンボール、こっちに持ってきてくれる?」
私がそう声をかけると、やや遠めのその影は、私の方を振り返った。
「はい、分かりましたグミさん」
レン君は耳がいい。やや遠めの距離に居ても、大きい声を出さなくともちゃんと声が届いているようだった。
私が付け足して、お願いね、と言うと、笑顔で分かりました、とハキハキした口調で言うのだった。
鏡音レン君。この雑貨店から徒歩10分で到着する私立高校に通っている、高校生。
男の子であるレン君が、主なお客が女の子である雑貨店に勤めることは、極めてとは言わないが、少々珍しかった。
実際、ここの雑貨店の店長曰く前例も無かったらしい。
店長のルカさんは
「今時バイトを掛け持ちだなんて、珍しい」
と少々驚いた様子でと声を漏らしていたのだった。
彼の家庭は母子家庭で、母親が仕事で稼いだお金だけでは家庭を担っていけれないから、自ら率先していくつもバイトを掛け持ちしている、と彼の口から聞いた。
彼は自身のことを笑いながら、その苦労の片鱗も見せずに私に話してくれた。
私と違って、見かけによらず、苦労してきたみたいだった。聞く限りでは。
短大生である私の家庭は両親が二人共共働きで、家庭は裕福層だったが、両親と私はそりが合わない。20歳という節目を迎えてもそれは相変わらず。
一人暮らしをする為にも、お金が必要だった。
とにかく親元を離れたかった。けれども両親は私が成人するまで、一人暮らしという小さな夢を決して許してはくれなかった。
だが私も今年でやっと20歳。その夢を叶える為にも、ある程度の資金が必要。
資金稼ぎのためにバイトを始めた。
親への密かな反抗も兼ねての一人暮らしは、きっと楽では無いだろう。けれどもこれは取り敢えずは、今の私の目標であり、小さな夢。
この雑貨店に訪れる女の子に、彼は人気があるようだった。
彼のあの容姿だと女子からモテるということは、仕方の無いことだろう。彼自身は、恋愛に奥手で未だ付き合った経歴も無く、当然彼女という存在も居なかった。
告白されること自体は、日常のようだった。この店を訪れる女子で、レン君目当てで訪れるという子もそう少なくはない。実際、この店へ通っていた女の子に、告白されたことだってそう珍しくないはずだ。
それもその筈、容姿端麗、それに付け加え、あの物分りのよく当たりのいい性格だと女子からモテるのはしょうがないことだろう。
彼女の一人くらい居てもおかしくないのに。
レン君の口から、告白された、という話を聞くたびに
何故かその話題は、私の心を締め付けるような気持ちを微かに帯びるのだった。
それは、私がレン君に対して常々、感じることだった。
「レン君ももう高校生だし、彼女とか、作らないの?」
「・・・どうしてですか」
「だってそんなにモテているのでしょ?」
ふと思いついたようにして、質問する。
ダンボールを両手で器用に抱えながら、フラッと一瞬だけよろけて、思わず転びそうになる。
レン君も一緒になって、背後で商品の整理を行っているようだった。
彼はためらいながらも口を濁すことなくはっきりそう言った。
「僕はグミさん一筋ですから」
後ろを振り向かなくても、彼が微笑んでいることが分かった。
つくづく、変な人だよなぁ。そう思った。
呆れた、そう言いながらも私は、内心ほっこりとした、暖かい気分になるのだった。
これもいつものこと。
彼が私を好きだと言ってくれて、悪い気はしなかった。寧ろどこかで勘づいていたのかもしれない。
けれども、彼と私は未だに恋愛関係を築いていなかった。
もちろん、彼のことは好きだ。それを恋愛感情へ発展させること自体、難しくなかった筈、
今のままの関係でいたい、という気持ちと彼のことが好きだという気持ちがせめぎ合い犇めき合う。
簡単なことなのに難しく考えすぎているのだろうか、私は。
「・・・結局弱いだけなのね」
誰かに伝える訳でも無く、呟いたつもりでもなく、ただ漏らしたその言葉を、彼は見逃さなかった。
「グミさん」
「ん」
「どうかした?」
レン君はカンが鋭い。私が漏らした言葉も見逃さない。
なんでもない、と言った。
私は、泣いていたのだろうか。
「レン君」
「はい」
「私のこと、好き?」
私の言葉に、パンパンと手についた埃を払ってから、こちらを振り向いた。
彼はキョトンと、不思議そうな顔をして、
でもすぐに笑顔になった。
黄金(こがね)色の髪が、朝日を反射してキラキラと微かに光を帯びている。
無邪気な笑顔。その笑顔が私をまた、そっと、突き落とすように苦しめる。
「好きだよ」
結局、私は臆病なだけだった。
ごめんね、まだ、待っていてほしい、君には。
君という名の、浅い浅い海に溺れる。
君にたどり着こうと、私は精一杯足掻くんだ。
*
某所に投稿したいつかのかぐみね。
イケレンが書きたかった(遠い目)
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BPM=200→152→200
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那薇
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