「クオってさ、そんな完璧で疲れねぇの?」
それは隣にいた緑の髪の男――名前はグミヤ。普段はミヤと呼ばれている――がミクオ――通常クオ――に何となく問い掛けた一言だった。
「疲れるって?」
「お前ってさ、頭いいし顔いいし運動神経抜群で優しくてモテるじゃん?」
「そんなことないよ。」
「そんなことあるから言ってんだろ。クオはなんかつまらなそうに見えるんだよ。」
――つまならそう?
俺が?
「どうして?」
「だってお前完璧すぎんじゃん。そんな完璧な人生つまらなくねぇの?」
―完璧?
俺がいつ完璧になった?
彼は自問自答した。
―俺は、完璧な人間なんかじゃない。
「完璧じゃないよ。」
「ふーん、あっそ。俺はお前が悲しそうにしか見えないけど。」
―悲しい?
俺が悲しい?
「お前らしく生きればいいと思うぞ。」
お前らしく。
ミヤの言葉が彼の耳にこびりついて離れない。
「クオ。」
はっと気づいた。
「どうしたの?ミク。」
「呼んでみたかっただけだよ。」
無邪気に笑う。
「あっ、ミヤ、今日さ――」
楽しそうに笑う彼女。
「俺が完璧なはずないじゃん…」
彼女がミヤと笑って話す姿を見てひとり呟く。
―俺を、見てよ。
彼は今日も完璧を目指す。
彼女の笑顔が自分のためだけに向けられるように祈って。
fin.
コメント1
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ご意見・ご感想
檸檬飴
ご意見・ご感想
クオカッコいいよね!
片想いとか切ない(;_;)
いろんな話書けてすごいなO(≧▽≦)O
2011/06/10 21:50:40