※諸注意

何年も前に書いたテキストの続編です。
まずは前作をお読みいただくことを推奨します。
こちらhttp://piapro.jp/antiqu1927の投稿作品テキストより。

・カイト×マスター(女性)
・妄想による世界観
・オリキャラ満載
・カイトは『アプリケーションソフト・VOCALOID・KAITO』の販促用に開発されたキャンペーン・イメージロイド(?)機械的な扱い、表現を含む
・女性マスターの一人称が『オレ』

恐らくツッコミ処満載ですが、エンターテーメントとして軽く流して楽しんで頂けると幸いです

上記が許せる方は、自己責任で本編へどうぞ



☆☆☆☆☆☆☆




〈シャングリラ第二章・休閑話~そうだ、海行こう~③〉



☆☆☆☆☆☆☆


SIED・MASATAKA




「それにしても、カイトって勿体ないイケメンだよね、」

「えー、どうして?」

夜になり、宿泊予約を入れていたホテルの一室で、篠ちゃんがため息をついた。どうでもいいけど、僕のベッドでごろごろしないで欲しいんだけどな。今カイトはお風呂に入ってるからいいけど、万が一見つかったら…いろいろとよろしくない気がする。


「ねぇ、そもそも篠ちゃん泊まるの隣の部屋だよね、なんでいるのさ、」

「えー?一人じゃ寂しいじゃん、」

あ、そう…。一応女性である篠ちゃんだけ、別に部屋を取ったのに、意味がない。




「で、カイトが残念なイケメンって話?」

「違うよ、勿体ないって言ったのー。だって、ビーチには水着美女がわんさといたのに、カイトのやつ目もくれないんだもんな、」

ああ、確かに。超絶美青年が砂浜を歩けば、大抵の女性は振り返る。中にはあからさまに、カイトに秋波を送ってくる女の子もいた。
当のカイトは、全く意に返さず篠ちゃんにベッタリだったけど。

「しょうがないんじゃない?カイトは篠ちゃんが大好きなんだから、」

僕が言うのもなんだけど、この二人を引き合わせたのが良かったのか悪かったのか…本気でわからなくなる。

「女選び放題なのになー、親としては勿体ないと思わないか?」

あ、僕の枕足で挟まないでよ、行儀悪いなぁ。

「うーん、生物全般の話になるけど…、」

所謂求愛行為を、生殖行動の一環として遺伝子に組み込まれたプログラムと捉えた場合。有能な子孫を残すため、雄はより多くの雌を囲い、雌はより能力の高い雄を求める傾向がある。まぁ、例外も多々あるし、高等生物である人が他者を好きになるメカニズムは複雑で、それだけじゃないけど。

カイトはアンドロイドだ。遺伝子を持ち合わせていない彼の求愛は、生物のそれとは違う。


「本能を後押しする遺伝子主導の生殖能力がない彼は、どんなに魅力的な女性に誘惑されても靡かない、」

「…つまり、マイクロビキニのお姉さんにもムラムラしない、と、」

「篠ちゃん‼女の子が真顔でムラムラ言わないっ‼‼」

まぁ、平たく言えばその通りなんだけど。


「だから目移りしない分、全ての愛情のベクトルが篠ちゃんに向かうから、ちょっと覚悟しといたほうがいいかもねー、」

前にも言ったけど、『生殖能力』はなくとも、『生殖機能』はあるわけだし。

「…何かソレ、怖くね?」

くくっと笑っている彼女は、どこか楽しそうだ。…本当にわかってるのかな。





「さて、おしゃべりはおしまい。そろそろ寝るよ、部屋に戻って、」

気付けばもう夜も遅いし、明日は帰るんだから早く起きなくちゃ。あ、所長へのお土産どうしようかな…。

「えー…つまんないぃぃぃぃ…、」

カイトが戻ってこないうちに、早急に篠ちゃんには撤収してもらわないと。
別の部屋に泊まると知った時のカイトは、何とも言えない絶望的な顔をしていた。折角宥めすかして落ち着けたのに、またぶり返す事態になりかねない。


「ほら、枕返して!ごろごろしない!起―きーてー‼」

僕は半ば無理やり彼女の手首を掴み、その華奢な身体を抱き起そうと腕に力を込めた。


「やだやだやだ!いーやーだーっ‼……カイトぉぉぉ‼‼助けてぇぇぇぇぇっっ‼‼」


えええええええ、ちょ、えええええええええ‼??

そこで呼ぶの‼??カイト呼んじゃうの‼‼????って、助けてって何‼??



「マスター⁉大丈夫ですか‼‼」



あっ、これもう僕死亡フラグ…orz




☆☆☆☆☆☆☆




「お帰りなさい、海楽しかった?」

「加奈さん、ただいまー!うん、凄く楽しかったー♪」

「…所長、休暇ありがとうございましたコレお土産です(棒読み)、」

「あら、ありがとう…北澤君、どうしたの?ちょっと顔色悪いわよ?」

「何でもないです大丈夫です(棒読み)、」

「カイト君も楽しかったかしら?」

「はい、」

「ねー、次は加奈さんも行こうよー、」

「そうねぇ、なら今度久しぶりに島にでも行ってみようかしら、みんなで…ね?」

「…島?え、もしかして所長、個人で島所有してるんですか?」

「ええ、そうよ。プライベートビーチだから、ゆっくりできていいでしょう♪」

「あ、それならマスターも安心して水着着られますね!」

「…………えっ(汗)」

「篠武さん、どうしたの?ちょっと顔色悪いわよ?」

「何でもない大丈夫(棒読み)、」


あっ、これって篠ちゃん死亡フラグ(笑)。




終わってしまえ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

シャングリラ第二章・休閑話~そうだ、海行こう~③

何が言いたいかというと、兄さんに浮気はありえない…と。
中途半端感ぱないですが、とりあえず海編終了でw
今回カイト出番少ない…ってか、ほぼ無いですね(汗)。

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投稿日:2016/09/06 14:15:08

文字数:2,244文字

カテゴリ:小説

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