惑星が傾く
蛍光の茜色
貴方にはきっと見えない
視えてなどいない
静寂が嘯く
対角に辿り着く
この足を絡め取るのは
緑のざわめき
叫べなくなる前に
何処か遠くへ
空の見えない森へ出かけよう
反響する心音と慟哭で
何も聴こえなくなっていく
そんな果てない森へと
天蓋が綻ぶ
鍵穴に銀を溶く
貴方にはきっと見えない
其処になどいない
歌えなくなる前に
何処か遠くへ
木漏れ日のない森へ出かけよう
明くる朝も此処では意味がない
呼吸の数で時を計る
そんな名もない森へと
貴方に宛てた手紙を
握って
空の見えない森へ出かけよう
反響する心音と慟哭で
何も聴こえなくなっていく
そんな果てない森へと
空の見えない森へ出かけよう
反響する歌声の監獄で
何も聴こえなくなっていく
そんな果てない森へと
***
わくせいがかたむく
けいこうのあかねいろ
あなたにはきっとみえない
みえてなどいない
せいじゃくがうそぶく
たいかくにたどりつく
このあしをからめとるのは
みどりのざわめき
さけべなくなるまえに
どこかとおくへ
そらのみえないもりへでかけよう
はんきょうするしんおんとどうこくで
なにもきこえなくなっていく
そんなはてないもりへと
てんがいがほころぶ
かぎあなにぎんをとく
あなたにはきっとみえない
そこになどいない
うたえなくなるまえに
どこかとおくへ
こもれびのないもりへでかけよう
あくるあさもここではいみがない
こきゅうのかずでときをはかる
そんななもないもりへと
あなたにあてたてがみを
にぎって
そらのみえないもりへでかけよう
はんきょうするしんおんとどうこくで
なにもきこえなくなっていく
そんなはてないもりへと
そらのみえないもりへでかけよう
はんきょうするうたごえのかんごくで
なにもきこえなくなっていく
そんなはてないもりへと
コメント0
関連動画0
ブクマつながり
もっと見る君があまりにゆっくりと
この線を歩いていくから
僕はさよならが言えない
もう腕は届かないのに
君があまりに清潔な
さよならを残していくから
僕は涙も流せない
すべては汚れのようで
この感情の裏も表も
途端に醜く見える...ライン
吹憐
おしゃべりなだけの心臓なら埋めてしまえ
訳知り顔で笑うなら
自分を塗り潰してからにしな
いつか感じた違和感を
掘り返してみりゃ案の定
積み重ねてきたモノは
キレイなままじゃいられない
ならばアナタをチョーダイします
アナタが剣を選ぶなら
アタシは盾を選びましょ...心臓は今日も饒舌に
アキラ
雨傘に純白の
鯨を飼い始めて
少し高い音まで
聞こえるようになった
爪先に紅色の
珊瑚が根づいてゆく
私の呼吸には
無数の泡が 揺らぐ
肺を昇れ
七色の海月...海になる
吹憐
三十六度七分の
熱を出した孤独が
息をしてる 歩き回る
肺で息をしてる
いつか外す腕時計の
回らない秒針
震えている 黙っている
けれど震えている
抗えない眠りのように
奪われた冷ややかな...C
吹憐
世界中の蒼をこぼして
誰かが描いた夕暮れ
防波堤に寝転んで
半分の月を見ていた
深く沈んでいく一日だ
その境界に何を見る?
どこまでいっても悩ましい
そんな僕らにさよならだ
夏を告げる風が吹けば
会えない理由はないし...僕と宇宙とボールペン
ますぽん
目覚める前に僕ら
何を約束したろうか
唇にのせた歌を
枷のように重ねあって
夢見る日々に僕ら
何を誓っただろうか
爪先に絡む水で
真っ白に溶け出すその有無
いつから生まれていたの?
不意に鼓膜を震わせて...神様のいない庭
吹憐
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想