君があまりにゆっくりと
この線を歩いていくから
僕はさよならが言えない
もう腕は届かないのに
君があまりに清潔な
さよならを残していくから
僕は涙も流せない
すべては汚れのようで
この感情の裏も表も
途端に醜く見える
季節が瞼を薄く張り替えて
やがて何もかも息を吹き返す
叩きつけるような雨さえ上がって
僕がただ残る
君があまりにゆっくりと
この線を歩いていくから
遠ざかるように見えない
もう声も届かないのに
折り返すには明るい道を
君の背中といつまで
紡いだ言葉も剥がれ落ちて今
七色の鱗のように煌く
すべて嘘とでも言いたげな晴れ間と
君の靴の跡
ここで一度足を止めたなら
景色が泡になって
新しいあの日に目覚められる
そんな夢を食んでまた
季節が瞼を薄く張り替えて
やがて何もかも息を吹き返す
叩きつけるような雨さえ上がって
ただ残る僕は
別れの言葉も枯れて落ちる今
その殻を両手で裂いて路傍へ
命よりも愛しく思えた花の
種を蒔いてゆく
さよならも言えずに
コメント0
関連動画0
ブクマつながり
もっと見る惑星が傾く
蛍光の茜色
貴方にはきっと見えない
視えてなどいない
静寂が嘯く
対角に辿り着く
この足を絡め取るのは
緑のざわめき
叫べなくなる前に
何処か遠くへ...ワンダーゴート
吹憐
おしゃべりなだけの心臓なら埋めてしまえ
訳知り顔で笑うなら
自分を塗り潰してからにしな
いつか感じた違和感を
掘り返してみりゃ案の定
積み重ねてきたモノは
キレイなままじゃいられない
ならばアナタをチョーダイします
アナタが剣を選ぶなら
アタシは盾を選びましょ...心臓は今日も饒舌に
アキラ
雨傘に純白の
鯨を飼い始めて
少し高い音まで
聞こえるようになった
爪先に紅色の
珊瑚が根づいてゆく
私の呼吸には
無数の泡が 揺らぐ
肺を昇れ
七色の海月...海になる
吹憐
鉄塔の上に立って
目を閉じて耳を澄ませば
聞こえてくる
眩暈のような優しい声
気の遠くなるくらいに
待ち続けて待ち惚けた
なんて嘘さ
ずっと支度をしていたんだ
ゴーグル越しの夜空
何も怖くはない...新世界へ
吹憐
君がきっと忘れてしまうことを
一つ二つと数えています
傍にいるのに寂しく思うのは
隣り合うたび果てしない距離を知るからです
何億光年先に駆け抜けた
あの星の光を語るのと
変わらない深さで君を語って
僕の中に見出そうと漁っているのです
その罪の底までを測るよ
ロンディーノ...ロンディーノ
吹憐
散々愛して思ったことは
なんだやっぱりこんなものだ
皮肉にもそれに気づいた朝に
君は素足で珈琲を淹れた
午前七時と夜更けの夢が
煙になって混ざって消える
そこにあるラヴソング
拾ってよ
折れているかもしれないけれど
そしたら綺麗に貼りつけて...エレジスト
吹憐
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想