*グミ*
「好きっ!」
私は自分と幼馴染にして、外見までそっくりなグミヤにそう告げた。 俗に言う〝告白〝というやつだ。まぁ、「両想いかもしれない」と、いう恋をしている女の子独特の思いを持って言ったのだが・・・ 例え、両想いだとしても、付き合うのは無理だろう。
なぜなら私は―――
『十面相』
なのだから。
*グミヤ*
「好きっ!」
俺は幼馴染で髪の色が同じグミにそう言われた。
えっとこれは・・・あぁ、そうか。 これが世間様が言う〝告白〝ってやつなのか。 納得した。 うんうん、分かるぞ、その気持ち。 まぁ、正直にいうと俺もグミが好きだ。 でも、付き合うのは難しい。
だって、君は―――
『十面相』
なのだ。
【私(君)の中の】十面相【住人は】
*グミ*
「ごめん。」
君の第一声はこれだった。 ・・・当然の事だろう。 私は『十面相』なのだから。 いわゆる十の人格を持っているらしい。 〝らしい〝というのは友達からそう聞いただけという理由付きだ。どんな人格があるのかは分からない。 例え、私が十面相だとしても、そうじゃなくても、『私の初恋は終わった』という事実に変わりはない。
「・・・そう。 分かった。」
心が苦しい・・・。 この時の私は相当悲しそうな顔をしていたのだろう。 なぜなら、君がこう言ったからだ。
「でもさ・・・」
私は振られたというのに、まだ何か言う事があるのだろうか。
「何・・・?」
それでも、私は少し期待していた。
「君の中の一人だけを愛しましょう、みたいなのはどうかな・・?」
「・・・え?」
「実は俺も、グミが好き、だからさ。」
グミヤが何を言っているのか、期待と困惑がごちゃまぜになって分からない。
まず、私は振られた、十面相だから。 次に、君は私の中の一人だけを愛してくれる、と言った。 最後に、君はグミが好き・・・ って事は・・・両想い・・・/// 私は自分の顔が赤くなっていくのが分かった。
「わ、私が〝十面相〝でも?」
「うん。 好き、だから。」
グミヤも顔が真っ赤だ。 そろって顔が真っ赤とは異様な光景だ。
「・・・分かった。 一人だけを愛してくれるんだね?」
「うん。 一人だけを、ね。」
「・・・いいよ。」
「それじゃあ、土曜に駅前のカフェで待ち合わせだからな!」
そう言って、グミヤは自分の教室に戻って行った。 ちなみに現在位置は廊下。
「了解。」
私は小さくつぶやいた。
*グミヤ*
待ちに待った土曜日がやってきた。 グミと待ち合わせをした時刻が近づいてくる・・・。 あと一分、45秒、30秒・・・。 ・・・・0秒。
グミが走ってこっちに向かってきた。
「グミヤさん・・・おはようございます・・・」
・・・? 何かが違う・・・? あぁ、そうか。 告白をした時のグミが一番目だとすると、この娘は二番目か。 なるほど、納得。
「お、おはよ!」
グミは息を切らしている。 よっぽど急いで来たらしい。
「す、すみません。 寝坊しました・・・。」
「ん、大丈夫、それじゃあ行こうか。」
「・・・はい。」
グミは俺が歩き出すと、何も言わずに後を着いてくる。
「いい天気だな。」
「・・・はい。」
「行きたいところとかある?」
「とくにありません。」
・・・会話が続かない。 きっと二番目のグミはおとなしい性格なのだろう。 俺は頭の中のメモ帳に「二番目はおとなしい性格」とメモしておいた。 その後は定番の遊園地とか、水族館に行ったりした。
やっぱり二番目はおとなしかった。 それはそれで楽しかったのだが。
「あ、あのさ・・・」
再びカフェに戻ってきた俺はグミにこう告げた。
「俺は、一人の人しか愛せない。つまり、好きな人の人格は1つしか選べない。」
「・・・・・・・」
グミは何も言わない。 ただ、聞くだけだ。
「だから、俺が全てのグミの人格に会うまで、待ってくれないか?」
グミはうなずき、
「・・・分かりました。」
「あと、3人目の君に今度の土曜にこのカフェで待ち合わせ、って知らせといてくれないか?」
「了解しました。」
そう言って、俺とグミはそれぞれの住み家へと戻っていったのだった。
三番目はどんな性格なのだろう。 次の土曜日が楽しみだ。
【私(君)の中の】十面相【住人は】
今回はれっちとのコラボ小説ですっ!
まぁ、コラボといっても同じ題材でそれぞれの解釈をするという安易なものなんですけどね←
なんていうかシリーズになりますね、これ。
ミヤグミ仕様となっております。
ちなみにミヤグミで書くのは初めてです←
今日までに完結できるのだろうか・・・無理っぽいです。ごめんなさい。
どのGUMIも好きです!
素晴らしき本家様↓
【http://www.nicovideo.jp/watch/sm13304052】
V3のGUMIver.はコチラ↓
【http://www.nicovideo.jp/watch/sm15944604】
コラボの片割れれっちぃさんの素晴らしき解釈
【http://piapro.jp/t/bAM5】
*追記*
9/25:たくさんのブクマとメッセージありがとうございます!!!
コメント2
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ブクマつながり
もっと見る2月6日。時刻は14時30分。今にも雨が降りそうな曇り空。
こちら、とある公園の西入り口。
「遅いなぁ・・・」
一人の少女がベンチに座って、ぼんやりと青く澄んだ空を見上げて呟いた。
一方、こちらはとある公園の東入り口。
「遅いなー」
一人の少年がベンチに座って側に居る鳩と戯れていた。
ひとつの公園に...【誕プレ小説】公園の罠【Dear 希来】
姉音香凛
*次の土曜日*
ついに三人目のグミと会う日がやってきた。この日を複雑な思いで待っていた。楽しみでもあり、胸が締め付けられるようでもあった。それでも、二番目のグミを見た時、俺は少しだが彼女に惹かれていた。
「ぐううううみいいいいいやああああああああああ!!!!」
【私(君)の中の】十面相Ⅱ【住人は】
...【私(君)の中の】十面相Ⅱ【住人は】
姉音香凛
ぶわぁ。
「―…!」
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…花の精、かと思った。
頭の中に浮かぶ、現実ではありえない考えを振り払う。だが、それくらい、彼女からは不思議な...桜吹雪のあとで
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僕がずっと前から、思っている事を話そうか。
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【はんたいことばの愛のうた 1】
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―――きっかけはグミ...はんたいことばの愛のうた 1
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【私(君)の中の】十面相Ⅴ【住人は】
俺が遅刻ギリギリにもかかわらずにそんな事を考えつつ、待ち合わせのカ...【私(君)の中の】十面相Ⅴ【住人は】
姉音香凛
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ご意見・ご感想
芽莉沙
ご意見・ご感想
うっわー///
グミヤさんかっこいいですねっ><
もう二人結婚しちゃえよ!((違
そして素敵な設定…!あぁなんか萌え禿げそうですw
なんか、長くなりそうですが、頑張ってくださいね!
続き楽しみに待っています!
2011/11/06 20:25:33
姉音香凛
メッセージありがとうございますっ!
いやいや、ミヤグミどころかグミヤくんで書くのも初めてなんですが←
おぉ、いいですね! いざ結婚だ!((そういう曲ではない←
そんなに褒められると照r(((
禿げちゃだめですよっ、女の子なんだからっ
そうなんですよぉ・・・絶対9話とか、10話まで続きそうになっt・・・
おぉ、ありがとうございますっ! 頑張るぞっ
2011/11/07 17:03:09
☆凛音☆
ご意見・ご感想
次の土曜日が楽しみ(笑)
3人目は…うーん…
とにかく楽しみにしてるね( *`ω´)
2011/11/05 12:02:44
姉音香凛
>>mikoさん
あ、初めまして!!
いえいえっ!
おぉ! さんくすです!
へぇーそうなんですかぁ!
あ、ありがとうございまするる(なんかおかしいぞw
そうですよー!
お、おぉおおお!
きっとそうなのでしょう←
これは神様があたえてくれたチャンs(やめww
もちろんですよっ!
はいっ! 頑張りますっ!
>>れっち
いやいや、そんなに褒められると照r(((
まぁ、それでもれっちの解釈は上手いからなぁ!
ありがとー!
>>凛音
お、期待すると後のショックはおおk((やめなさいw
ありがと!!
2011/11/06 07:40:04