初音ミクで音楽を始めました。私の心に焼きついた、華やかでなくても頑張っている姿を、音で表現していきたいです。過去の作品と制作メモは http://tounderlinedk.blogspot.com/ アイコン画像は、tarusakuraさんからお借りしたイラストに、少し加工しました。 tarusakuraさんのアトリエは http://piapro.jp/tarusakura 追伸: 楽曲などをピアプロから一旦削除しましたが、ダウンロードして頂いたものは、そのまま使い続けてもらってOKです。
プロフィールを見る投稿作品44作品
もっと見る-
初音ミクは、「ネギを持つ歌手」として世間に知られているけれど、
ミクさんには、尊敬している野菜が一つある。
「おはようございます。ミクさん。」
「おはよー♪」
「なんだか、嬉しそうですね。」
「さっき、ネギの王様を見つけたよ。」
ミクさんが指し示した先には、箱があり、
箱の上には、薄茶色の丸い塊が鎮...尊敬するミクさん
-
初音ミクと言えば、歌う事が大好きという印象があるけれど、
ミクさんは、どこからか武道や武術の本を拾ってきて、その真似事をする事がある。
「空手の本を見つけたよ。」
本のタイトルは、「VOCALOIDの為の空手入門」。
本の表紙には、青いマフラーを巻いた青年が、足を高く伸ばしている姿。
「その本は、ど...武術家のミクさん
-
「おはようございます。ミクさん。」
「おはよー♪」
「何か、したい事はありますか。」
「今日は、かくれんぼするよ。」
ミクさんと私の間には、たまに行う1つの儀式がある。
「かくれんぼ」だ。
ミクさんは、その遊びを通して、自分の存在価値を確認する。
私は、その遊びを通して、彼女が初音ミクである事を再認...かくれんぼするミクさん
-
ミクさん探し3日目の朝、寝袋に入って寝ていた私は、KAITOさんの大きな声で目が覚めた。
「ミクー。ミクー。」
私の目に映ったのは、青白い空に青緑の長い髪。
ミクさんは、多くの荷物を抱えて、空を大きく横切っている所だった。
「ミクー。」
「ミクさーん。」
声を張り上げる私達。
「ミクー。帰ってきてく...ミクさんが新作料理を作る時。第4楽章
-
ミクさんの新作料理を阻止する為に此処(ここ)に来た、KAITOさんと私。
私達の目的は、ミクさんが不思議な食材を集め終える前にミクさんに出会い、彼女を連れて帰る事だ。
2日目の朝、KAITOさんは元気になって、開口一番にこう言った。
「今日は、この近くにある洞窟の中を調べよう。」
「他の場所は探さな...ミクさんが新作料理を作る時。第3楽章
-
まさか、朝から山登りする事になるなんて。
と思いながら、私は、脇目も振らずに歩き続けた。
隣を見ると、青いマフラーを巻いた彼も、ふらふらと歩いている。
「ミクさん、見つかりませんねー。」
「ミクは、空を飛べるからね。」
「それって、追いかける意味、あるのですか。」
「それは大丈夫。途中に、野生のネギ...ミクさんが新作料理を作る時。第2楽章
-
今日の朝は、ミクさんの怒声で始まった。
「お兄ちゃんの、ばかー!」
玄関で大きな声がしたと思ったら、ミクさんが外に飛び出していった。
「ミクー。待ってくれー。」
ミクさんと入れ替わりに残っているのは、ミクさんよりも背の高い青年。彼女が唯一、兄と呼ぶ存在だ。
私は冷蔵庫から棒状のアイスクリームを取り出...ミクさんが新作料理を作る時。第1楽章
-
私は、開いているドアをノックして、目の前の人物に向かって礼をする。
「失礼します。」
リン警官は、私を見るなり、こう言った。
「ミク代表。お疲れ様です。」
「この姿を見て、初音ミクって良く分かりますね。」
「初音ミク見習いとして、あなたは登録されていますから。」
よりによって、警察にも初音ミクで登録...リン警官とミクさん達。第6楽章
-
私は逃亡者の列に加わり、リン警官に逮捕される事に成功した。
縄に繋がれる事もなく、番号札を配られて、ある場所に移動するだけだ。
そして、逮捕された私の目の前には、信じられない光景が広がっていた。
「今日はもう、大人しくしてね。めっ。」
専用の部屋に、1人ずつ呼んでお説教するリン警官。
その部屋にはド...リン警官とミクさん達。第5楽章
-
私は、テーブルの汚れた所をふきんで拭きながら、この先の出来事を予想する。
荒ぶる髪の犠牲者は何人位になるのだろうか。
そして、ミクさん達が出かけた辺りに視線を向けた。
私の目に映るのは、続々とリン警官の元を目指す、各集団の大移動。
あれっ。
私がふきんで拭く前は、リン警官達が逃亡者達を追いかけていた...リン警官とミクさん達。第4楽章
-
今日のミクさんは、朝から何かの使命に燃えていた。
「ミクさん。おはようございます。」
「おはよー♪」
きりりと引き締まっている目で、歌うように挨拶を返すミクさん。
彼女が朝から張り切っていると言う事は、これから何かが始まるという事だ。
「何か、したい事はありますか?」
私が質問すると、ミクさんはチラ...指導するミクさん
-
「リン警官に踏まれ隊」のパフォーマンスは熱気を帯びて、更に舞台を盛り上げた。
「リン警官に♪ 踏まれたーい♪」
「「リン警官に♪♪ 踏まれたーい♪♪」」
この掛け声さえ無ければ、手放しで褒める事が出来るのに。
「そう思いませんか。ミクさん。」
「リンちゃん LOVE♪」
私の隣に居るミクさんは、応援...リン警官とミクさん達。第3楽章
-
私が朝の挨拶をする時、ミクさんは、毎日異なる表情を見せる。
井戸端会議の無い今日は、窓の外を眺めながら、物思いに耽っていた。
「おはようございます。ミクさん。」
「おはよー。」
「何か悩み事ですか。」
「たまには、サイドテールにしてみようかなあ。」
「そういえば、他の髪型にしたミクさんって、見た事が...ヨーグルトの目をしたミクさん
-
私は空を飛ぶ為に、
ずっと今まで生きてきた。
誰もが無理だというけれど、
いつも空の夢を見て、
私の心は雲の上。
私は空を飛ぶ為に、
ずっと今まで耐えてきた。
誰もが駄目だというけれど、
いつも足元、地面を見つめ、
私の貯え、海の底。...9 (Nine)
-
小さい時の、確かな思い。お碗を眺めて思い出す。
大好きだった、砂糖の味覚。大好きだった、卵の白身。
小さい時の幸せは、今では、もう、覚えていない。
嫌いだった粒餡(つぶあん)に、大嫌いな、豆ご飯。
食べても食べても無くならない、大根のお味噌汁。
かつての恐怖の食べ物を、今では平気で食べている。
確か...確かなお碗
-
変だ。
ミクさんが変だ。
変といえば、ミクさんが此処に居る事自体が変だけれど、それは棚に上げておく。
作曲を始めてからというものの、ミクさんは、歌う時以外に一言も話さないのだ。
私は今日の出来事を振り返る。
「ミクさん。おはようございます。」
「おはよー。」
「早速ですが、作曲を手伝ってもらえません...話さないミクさん