タグ「KAITO」のついた投稿作品一覧(8)
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「マスター」
鏡の前で、コンタクトを挿入する。
すると、カイトの姿が後ろの鏡に映る。
「…あんた何やってるの?」
その姿を見て、呆れ半分怒り半分で声を掛ける。
「え…、マスターのメガネを掛けてみました!」
何が誇らしいのか、カイトは嬉しそうに敬礼をする。カイトが嬉しそうにするたび、こちらの空...眼鏡兄さん
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私たちの学舎、機奏学園。
今日も今日とて、私たちは部活動に勤しむ。
「メイコ、モデルになってくれないか?」
放課後の美術室。書きかけの油絵を取り出し、書く準備をする。その時、カイトが声を掛けてきた。
「いいけど…、じっとはできないわよ?」
返事をすると、カイトは嬉しそうに頷く。...機奏学園 -初夏、猫談義に夢中-
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「こんばんは、――男爵令嬢様」
あなたは相変わらずお赤いのですわね。とても輝いていて眩しいですわ。
口元に扇子を当て、どこかの令嬢が嫌味ったらしく声をかけてくる。
「あら、リューネブルク子爵令嬢様。こんばんは。お褒め頂ありがとうございます、光栄ですわ。」
いくら私が低級貴族だからといって、礼儀も知ら...悲しそうな顔をした道化師 ‐clown with an unhappy face‐
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今日は4月10日。今年高校に入学した俺達姉弟は、やっと教室への道のりを覚えた。
「ねぇ、レン。レンはさ、部活とかどうするの?」
学校への道のりを歩く中、俺の姉である鏡音リンが聞いてきた。
「まだ考えてない。リンは?」
「私もまだ考えてないかなー。ただ、中学と一緒でいいかなって。」
リンの中学の頃の部...機奏学園 -春、それは出会いの季節-
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「KAITO、さっき、何言おうとしたの?」
同じベンチに座り、マスターが先ほどの言葉の続きを促してくる。
「べ、別に、何も…。」
気まずくなった俺は、誤魔化すことにした。だって、俺だけを、なんて…。ずうずうしいにもほどがある。
「嘘だ。」
俺の頬をがっちりつかんで、マスターは俺の目をまっすぐに見つめ...デート 続き。4
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そういって引っ張られた場所は、さっきも来た男性服の売っている店だった。ここが一番着せ替えさせられた気がする。
「これとこれ、ください。あと、この服にあうアクセサリーって、どんな感じですかね?」
よくよくマスターの声に耳を傾けると、マスターはどうやら俺の服を選んでくれてるみたいだ。
「マスター、ありが...デート 続き。3
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「マスター、なんか嬉しそうですね。」
部屋から戻ってきたマスターを迎えたのは、ミクだった。
MEIKOはテレビに夢中だし、リンとレンは仲良く寝てるしで、部屋には不思議な静寂が流れていた。
「そう?どっちかっていうと、傷心なんだけどね。」
苦笑しつつ、ミクの質問に答える。
「ミク、俺、ちょっと今日マス...デート 続き。2
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「マスター、そんなことしてると、…見えますよ?」
溜め息をつき、青い青年は言った。
「KAITO。今何か言った?」
KAITOに振り返り、マスターと呼ばれた女性は呟く。
「ま、マスターは今日も美しいと言ったんですヨ!」
肩を思いきりびくつかせ、青年こと、KAITOは答える。
「そう。ならいいけど。」...デート 続き。1