タグ「言葉」のついた投稿作品一覧(7)
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微弱な寒さに微かに緩んだ眼
心の捩子が少し外れたままだった
風化する心の奥底にうごめく
あの標識記号を指し示すみたい
取りこぼした残像の影
つまらない遊びをしているかのよう
止まない風の匂いにつられても
まだ後ろは振り向けないけど
斜めに傾く身体は
いつもの通りに震えている...terren
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「もう一度、もう一度だけでいいから」
そんな言葉をこぼしていた
貴女の影を跨ぎたかった
ただそれだけだったんだ
失うことを頭の片隅のどこかに
そっと音も立てずに置いていた
ふっと吹いた髪を撫でるような
青い風で気が付いたんだ
すべてが空に舞ってしまう頃には
見えていた暮明も消えるだろう...零
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朝霧を待つようにして君は問う
一人になることの意味を
白い凍えた夜を抱いていた
彷徨える部屋の端っこで
咎められることもなく
止まらないおもちゃの汽車が
静かに音をたてて走るのは
並行な日々に重ねていた
あの小さな唇の愛おしさが
まだ香っているから...朝陰
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真夜中に生きるこの身体は
とても小さく震えていて
僕の中で生きているこの心は
とても脆く壊れそうで
いつも通りの痛みに慣れないまま
誰にも巣食われないと思いながら
遠い日々の中であなたがくれた
あの柔い優しさも思い出せない
何もかもが白紙に返って
流した涙の意味も知らないままでいた...漂い
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揺らいでいる日暮れが近付いた頃に
また街明かりは消え
静かに酷く空しく月が欠けていく
この目に焼き付いて離れない
その光景はなんだか笑えたんだろう
春を迎えた君が向こう側で
笑いながら手を
振ってくれているからだろうか
その笑顔が何処までも愛しかったことを
未だに覚えているんだ...恒星の在り処
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さよならを言う君の声は
少し寂しそうで
微かに揺れる身体は
少し震えていた
逸らすことなく
見つめられた
その潤んだ目はまるで
少女のよう
果てしない侘しさが
心を蝕んでいくのを...Gone
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散り積もる憂いは変わることなく
ずっと思い出の中にしまわれた
いつかの飴玉を
口の中に閉じ込めていた
再生される世界はゆるやかに
言葉の端をつまんだ手と手は
心臓を掴んでいる
夢に唄えば叶うのかも知らない
鳥が歌っていた歌は
代わる代わる時間を動かしていく...LogAnswer