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鷹が茄子をつかんで富士山に向かって飛んでいく。
頂上の真上に来た後、鷹は火口に茄子を落とした。
「ありがとねー」
茄子を受け取った富士山は礼を言った。
もぐもぐと茄子を食べる富士山。
「あーうまかった。ん?」
富士山の様子がおかしい。小刻みに震えている。
「長いこと出してなかったから、催し...縁起がいいはずの歌
yjogw
象は冷やし中華を食べている。
除湿にして
湿度高いから
はい。
象は私を扱うの
私はトンボ
赤とんぼの子
お母さんは人間に取られて
お父さんはカラスに食べられたの
象は冷やし中華を食べてゲップをした。...象の死
明日彼方
虫やね
なんで?
能力低いし
無職やろ?
大阪府の神様に虫にされた
ウロウロ ウロウロ
触覚を頼りに
ウロウロ ウロウロ
あれ?鏡
ミヤマクワガタだったんだ…...ミヤマクワガタ
明日彼方
今日は毎月買っている漫画雑誌の発売日。
玄関を出て家の前を走る道路に差し掛かり、右に曲がったその時、
「ん?」
何かを潰してすべってしまいそうになるような感触が、靴底から伝わってきた。
何を踏み潰したのかと思い、膝を曲げ、靴の裏を見てみる。
「げ!」
靴の裏には、土のような、カレールウのよ...メスガキとすかしっぺうんこマン
yjogw
「さて、ここでクイズです」
頼りない小舟を漕ぐ船頭が言った。
この光景に似合わないクイズというワード。
僕は景色に夢中になっていたので、びっくりする。
「あなたは、なぜここにいるのでしょうか?」
変な質問だと思った。
「そりゃ、死んだからでしょ」
「そうですが、ここは此岸と彼岸の間。つまり、あなたは...彼岸の夕景を臨みながら
CryCry
ああ、彼女の心
軽いなぁ
何も考えず
パチスロしてる
明日はネイルだって
軽いなぁ
髪はサラサラ
心もサラサラ
僕も少し軽くなりたい
ナンパとかしてさ...ナンバーワン
明日彼方
ドラマのセリフ
そのまま言った
これはイケると思って
しくじり
まあ俺だから
着ぐるみの中
遊園地
俺バイトしてる
はしゃいでみる
悲しいね...イマジンが聴きたくて
明日彼方
カバンの中
ギュウギュウ
夏の匂い
これから消えるんだ
笑えばいい
雷の音
2丁目の方
カバンの持ち主が転ぶ
ああ
水たまり...アメンボ
明日彼方
許されたのか
いや
小説の中の1ページになった
え?(笑)
村上春樹さんとかのあれだ
じゃあビール飲んだり、水泳したり?
まあ、スパゲッティ茹でたりな
レコードが流れて
僕はめくられた
ヒラリ...1ページ
明日彼方
さかなかな?
「魚です」
美味いの?骨あるの?
「やけに絡むね」
悪い
「海に戻りたい」
皿の上だよ
「レモン搾ってるね」
こうすると美味いんだ
「魚の大逆転ゲームはないかな?」...魚の気持ち
明日彼方
俺は紙幣になった
ある男の財布の中にいる
千円札だ
男は煙草をかった
俺はコンビニにいる
俺は十円だ
レジの中の浅い眠り
ジャラジャラ
深夜ある女がプリンを買った...紙幣
明日彼方
あるいはこココが戦場だったら
私はコーンスープでありたい
戦士でもなく
ミサイルでもなく
コーンスープ
弱い心で暖めてあげる
もちろん君をさ…
王様は元気かい?
相変わらず服は着てないかい?
「ああ裸のままさ」...王様と平和
明日彼方
僕は彼女の夢に入った。
フカフカ
気持ちがいい
甘い香り
「マヨネーズ使いすぎだよ!」
寝言もいいね
夢から幻へ
冷蔵庫のマヨネーズをチェック
確かに少ないな
僕はマヨネーズを使いすぎてるかもしれない...マヨネーズ
明日彼方
蟻になった、酷く眠い。
「働く時がきたのだ」眠いんだ。
「タイヤを運べ」無理だよ。
働かない事を選んだ、俺。
古着屋を物色してる。
革ジャンが似合わない。
サングラスが昔風だ。
時は流れ
俺はもうベテラン。
飴が甘いぜ!...蟻になる
明日彼方
「あれっ? あんなところにクリスマスツリーがある。」
ゆかりが、ふと立ち止まる。
12月に入ってしばらくした頃。水上ゆかりと沼田玲、大島つむぎはいつも
の3人で学校からの帰り道を歩いていた。
「本当だ~。誰か飾り付けたんだろうね~。」
「あれだけの木を...クリスマスツリー
ふゆ~れい
「あららっ。とうとう降ってきちゃった。」
教室の窓から外を見ていたゆかりが声を上げた。
「おっ、よーやく天気予報が当たったか。」
ゆかりの声に、玲も窓際に寄って来る。
「はぁーっ、夕立かぁ。傘持ってきてないよ~。今日も晴れる予定だったのに。」
「今日は夕...たね
ふゆ~れい
夏も終わりかけた頃。海にはクラゲが大挙して押し寄せてくる。
・水くらげ、
・電気くらげ、
・カツオノエボシ、
・キクラゲ・ ・ ・(違うだろ)・
etc.
そんなある日。
「いや~ん。クラゲがいっぱいいる~。こ...くらげ
ふゆ~れい
有名な小説家がいる。
その小説家の名前を知らない人は恐らくこの世にはいないだろうし、知らないとしたらそれは余程の世間知らずか過去からタイムスリップしてきた科学者だけだろう。
新作を書けばたちまち重版出来のミリオンセラー、熱心なファンの様はまるで新しい宗教なのではないかと目を疑う。
紡がれた物語はう...【短編】ゴーストライター
無限 有限 パンパカパーン
ふぅ、ようやく生まれたな。
これで10回目の転生になります。
ヒトの子は久しぶりです。
この間までは古城の池の鯉でしたから。
鯉はいいですよ、池には敵らしい敵もいません。たまにカラスの奴がちょっかいを仕掛けてきますが、他愛もないことです。
パクパクしていれば食べ物だって貰えますし。
さて、そろそろ泣...転生10生
Union
~七夕~
「つむぎちゃんってほんとに着物がよく似合うね。」
「そぉお~。」
「うん。さすが、"大島つむぎ"というだけある。(今着てるのは浴衣だけど)」
「えへへ~」
つむぎがちょこんと座って花火をしている。花柄で藍色の浴衣、背中には
団扇を指し、手...七夕
ふゆ~れい
~ もち ~
秋も深まってきたある朝、珍しくゆかりは時計よりも先に目を覚ました。
「う~ん・・・今日は暖かいなぁ。」
むくむくと起き上がり、ふと窓の外を見る。
「うわぁ~、雪降ったんだ。」
まだ薄暗い家の外はほのかに青白い世界が一面に広がっていた。
...晴れときどき・・・
ふゆ~れい
ある人は言った。
「私は子供の頃親に虐待されました。だから私の子供はきちんと育てたいです。」
家庭は安らぎの場所で在って然るべき。
学業や仕事の場は、その苦楽の度合いも有るが社会に縛られたカテゴリの一つを成す事は変わりない。
その癒しを求めるべき場所だと。
別に喧嘩したっていい。その場所に頼ってもい...ある輪廻
ふぃー
少女のゆたかな長い髪は原色の緑色、見上げるひとみも緑。
おや、爪までグリーン。きっと、体毛もみどりなんだろう。
いつもの慣れしたしんだ幻覚ってやつだ。間違いなくそう。
少女がもの言いたげに唇を震わせたがすかさず手で制する。
ああ、喋らなくていい。どうせ俺にはなにも理解できない。
全身血の...【小説】みどりのおもい
山本ニュー