ゆめ咲扇の投稿作品一覧

綸ちゃんの お姿がありました
土屋様の背後には
小さな花嫁人形があって
人形の目があまりにも
ぎらついて
気持ちが悪いから、
土屋様は それを
樹齢400年もある 大きな木に向かって投げたのです
すると、、
「あたしの目を拭いておくれ～」と、...

燦々と降り注ぐ太陽の下で
土屋様は、遺影をふいておりました
ただの ハイキングです
土屋様は、山道に来てるのです
今は午前だか、午後だかわかりません、わかっているのは ほら貝の笛の音に混じったガラスをふく音がするのみです
ガラスの真ん中には
近藤綸ちゃんが写っておりました
遺影の左下に赤い血をダラダ...

上下とも体操着の
上流階級の おぼっちゃま
犬持いじめのリーダー格で
理科室の鍵を血ノ内に借りている
校内有数の
土屋様のテーブルについている 男子である
______________________________
土屋様が土足でテーブルクロスの上に
仁王立ちしながら 唇のまわりを
ぎらぎらと輝く...

夏猫葉慈芽は
桜ジャスミン色のケータイを開いて
いかにも堅苦し気に瞬きを数回した
…
そんな事を思いながら
口の中でキャンディーを転がすように
「土屋様 僕に自由をください」
と つぶやいていた...

犬持己卓の角/
僕はロッカーをみて
息を飲む、
“イツモノコト”のはずなのに咳がとまらなくなる
「グズ」とマジックで書かれた上履き、ボロボロにされた体操服
「…土屋」
と僕は咳き込みながら涙とともに熱を加えられてゆく喉から聞こえない声を振り絞った...

糸のつむいだ
世界でさ君は
すぎゆく時を手に
ひとり静かに消えていく
赤い蝶のデメンジョン
骨のきしんだ海原に
沈む夕日を見上げてた
骨の砂を蹴り歩む
キズグチから差し込んだ
消えない光をこの胸に...

俺が犬持の遺体に
馬乗りになると 根こそぎ
流しから引きずり出した
床、ゴキブリ、ゴキブリ
蠢く流れに逆らい
犬持の遺体の頭を俺は自らの膝に のせてやった
ほぼ白骨とかした顔だった
「…変わり果てちまって」
俺が泣き止むのを待つかのように…
再び訪れた静寂の妙夢に...

「担任の先生呼びいこ！」
生徒が 蛇口を最大に
捻ったかの壮絶模様を
描きながら
出口へあふれて
やがて
トイレには俺と
犬持の遺体だけ
取り残されていた...

おそらく、茶色い渦の深くには今嘔吐の体制の男の
後頭部が埋もれているはずであった
「裸の男が流しでゲロはいてんぞー…！！！！！！！！
「上履きに 犬持己卓って書いてあんぞー」
「ぐうおおおおおおおおおおおおら！」
…沈黙の渦
俺が担任だとわかるのに
数分かかった...

無表情の、土屋様
冷酷卑劣な彼の黒い目、
まるで葡萄園の
それみたいに あたり一面
黒い、目だらけで
そのすべての眼差しが
驚きや好機の光を爛々と
点滅させ続けていた
赤茶色い鼓動のように
㊤㊦に蠢くゴキブリの渦が、...

?!!!
「来てみてくださいッ」と言われ階段を疾走し人、人人で溢れ返った 廊下の角を
曲がり終わる頃には
夏猫葉慈芽は居なかった
「教師、きたぞ」
《ざわざわ》》》
ケンモチ…もぜ……ら…………かよ』
「ットォォォーーー 担任来たぞ
「…土屋様？！！」
俺は驚いて後ろに仰け反った...

俺は さっき着せた自分の
スーツを あわてて
はぎとり、もういちど着た
だから今"教員着替え室"に居ます
そのまま寝てしまった
朝、夏猫が泣きそうな声で
戸を叩いてる
夏猫葉慈芽の話を総合してみよう
トイレに裸の男の
死体がある、というのである...

動揺が 鐘のように
左右上下に揺れて
耳なりの あまりの激しさに
俺は
たまらず嘔吐していた
ゲボゴボ
15分後-学校-
トイレには犬持しかいない。
泥酔のあまりに
嘔吐をしたかのように...

飢えを流れたら
空を描き
そして散った

深夜、学校
ガササササッ
ゴロゴロ、
スーツケースの㊥には
体育座りをした
犬持の遺体が うずくまっているのだ
そのため 大変重く、
大人の男といえど、人体の
限界だった
俺は、自分のクラスの生徒である "犬持己卓"を...

総眞波湖が遅刻だ、
お前たち、これは内葬なんだぞ、犬持だって成仏したいんだ」
おい、おせえぞ はやく！
はやくぅぅ！！！
体操着きてるの あんただけだ！
はやく着替えろ、なに。？
着替えねーのか
なら貸し着を使え
夏猫葉慈芽だけきもの...

断頭台の処刑囚
足元に散った砂
リノリウム教室が溶けてく？
安心なんか失ったセカイ
ウソつきは僕
いれものなんて腐りはて
いきついた宛もなく
人間なんて死んじまえ
ガムをはく
鏡写しなのです...

くずきたけひろの遺体は
血ノ内先生が
検体に出した、との情報だ
翌日6時27分
全裸で目を見開く高等部
くずきたけひろの亡骸をみた生徒たちは動揺の渦に飲み込まれつつあった
「…おはよ～♪……ってんだよ、この人だかり」
岸田も そのひとり
「殺人事件だって」
「！！！」...

/決断力
血ノ内 釜也
(けつのうち かまなり
45歳)、
紅いジャージ
くずきたけひろ(死亡)
犬持(死亡)
なぞの教師(25歳 スーツ)
土屋様(新皇皇帝、過去が未來に姿を変幻した別の過去に降臨した。畜生界を乗っ取り、人間に虚無の制裁を与える。阿弥陀に辿り着くために 生を持って産まれ紡ぎ制す...

夜中の学校/
くずきたけひろのセイフクを
はぎとり、
身に付けるなり、
スーツケースに犬持くんを
入れ、
深夜の学校を徘徊していた...

しかし声はでない。
それどころか、口から
あふれるゴキブリと
俺の噛み殺してしまった
ゴキブリの死骸を
むしゃむしゃ食べる大クモ...

犬持の眼球から
あふれるゴキブリ
さけぼうと口をひらく

全身を天使の柔らかい翼で包まれているような
きもちよさ、
「…きもぢいいいいい」
天使の羽が爪先から、
脳天まで
サァーっと
とてもいいキモチ。
それに口の中も…って
とっさの振動で激しく
揺れる後頭部...

今まで受け止めてやれなかった分、
お前の嘔吐(悲しみ)
飲んでやる、
担任、なんだからな
…それにしても
こんな氷みてえに冷えちまって…
俺は 自分の着ていた
スーツを一枚一枚
犬持を傷つけたり、
驚かさせないように、...

「犬持……おい今たすけるからな。。！！」
俺は犬持が死んでいるという
事実と責任の重さに
死んでいることを一瞬で
忘れてしまった。
「今、人工呼吸してやるからな！」
俺が犬持に人工呼吸すると
どうやら犬持は嘔吐してしまったようだ。
かわいそうに、いつも
イジメ、スルーしてたことが胸に突き刺さった...

手を取り合いながら絶命したのであろう
犬持己卓と、
くずきたけひろであった
おい、どうしよ、オワタ
「うげえええええ」
血の気の無い4この目が
俺に向けられる、
ふたつは 犬持つ己卓の目...

そんなこと 考えるより先に
俺は絶句して言葉を無くした、
………マジ、なんだな
「凄まじい、な…」
俺の みたものは...

…………俺が知らない教員にいたっては、いじめられたら いじめ返せと
護身教えてた
真っ赤なジャージの
顔色の赤い
…ち、……血が名前につく！
血ノ内(けつのうち)先生だ！...

俺のクラスの生徒だが
犬持己卓は 確か いつも
くずきたけひろたちに
いじめを受けていたはずで、
生徒指導の教員たちの格好の餌食で生徒たちからは好奇の目に さらされていたっけ
「犬持だろ？ あいつ猫背
だよなー
くずきたけひろのが背、低いw」...

物憂い衝動が背中を
駆け巡るもんだから
窓を ただ、開きたかった
どーーーーーーん
なにかに躓いて顔をあげる、犬持己卓、