ゆめ咲扇の投稿作品一覧
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静かに流れていく
宇宙を写し出した水面には、
睡蓮のハナが揺れていた…
僕は今呆然としている
僕が担任をしている
「土屋様」の
いらっしゃる
教室は
荒れている、
それどころか、...赤い蝶の界②---8/20
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崇華都炉中学の
土屋様、
僕は新世紀を 描こう、
そう企み続けた
風の途絶えた
屋上から
犬持の惨遺体が
捨てられるのを
ひたすら みていた
…無機質に微睡んだ...赤い蝶の界②---7/20
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/"親皇"
…平凡な食べ物は飽いてしまう
どうせなら、黒に黒を滲ませたい、
それが
親皇と呼ばれ崇拝され
第11の時代を
創造してゆく
セイフクの少年の夜明けの
ブリリアントオーシャンの粒子につつまれた
無機質な死神同然の...赤い蝶の界②---6/20
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コウモリを片手でつかまえると、
犬持の亡骸になげつけた、
コウモリは
ヒッ…と泣いて、犬持の
はらわたを両手でひきちぎり
キャキャキャとわらい、
前世ハムスターだったかのように
その残骸を口にした、...赤い蝶の界②---5/20
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土屋様はの残された祈りを蹴散らし
嘲笑った
赤い蝶の界②---4/20
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土屋様は 血を盗む男の
次の標的を探していたんだ
「犬持己卓」
冷たい喉に
無機質に近い声を
押し出して
雑草をふみつけた、
星が降る、セカイ
蒼い雑草のまわりの
モモイロの砂が...赤い蝶の界②---3/20
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ごみ溜め、そこは喪われた
冷たい鼓動が
ゆれる胸を暖めてくれる、
ともき様は
新聞紙に包まれた
カッターナイフを捨てると
また歩きだす
担任の中年男の
リストカットに使用した
ナイフだ...赤い蝶の界②---2/20
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犬持は 心の中で
がむしゃらに
土屋様を拝んだ、
崇拝しないと不幸になる、
そんな黒い羽が
セイフクの背中を突き破り
はためく、
少年は名を
基樹といった
うまれる前から 全地球人が...赤い蝶の界②---1/20
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思いきり傷口をひろげて
はじめて犬持と紅鶴木は
同じ目の高さになった
それは犬持の背後、
汚れた立て付けの悪い窓を
紅い目をした 心臓の悪魔が
突き破ったからダ!
心臓のかたちをした悪魔は
便座に激突し、
あたり一面...赤い蝶の界(デメンジョン)①---10/10〈宝石飴〉
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ミルク色の便座が一定の
静寂を悲しく そそる、
とつぜんの、停電だ
うす暗い闇のなか蜘蛛の巣で まどろむ
午後の女王蜘蛛の憂鬱がはじまった
…閉じ込められてしまった
紅鶴木といわれた少年は
ガクガクとふるえて
窓の外をみた、
犬持の背後に...赤い蝶の界①---9/10
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最後に ちゃんと
目をあげたのは小学生のころだったと記憶している
この学園の門をくぐったその日から、
つねに トイレの 床を
目の高さ、正位置として生きてきた 犬持己卓が
いまでは 紅鶴木といわれた
ミルクティー色の 髪の
少年を見下げる眼差しで
照りつける7月の太陽を背負っていた
立ち上がった...赤い蝶の界①---8/10
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腹を蹴られては、
のたうちまわってる
犬持己卓(ケンモチミタク)にとって、常に目の高さなんて
ツギハギだった
もう消えていた恨みが
チッという聞きなれたかに思えた 少年の悪態ひとつで
燃え上がり、犬持は
一瞬の隙で ほうきを握り立ち上がり、
俯き加減で「…紅鶴木(くずき)」と
吐き捨てると...赤い蝶の界①---7/10 裏切りのトモダチ
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雲の合間を切って
おぞましい光の群れが
地上に降りた
空多夜(クゥタャ)、という地名が
書かれた標識が ゆれた
廊下から、凄まじく
咳き込む声がする---
犬持またかよー」と、
倒れている少年の腹を
蹴りつけながら...赤い蝶の界①---6/10
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赤い蝶の界で笑って
待っててね
赤い蝶の園 〈蒼き水平線へ〉
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飛び散った赤を腕でかき集めた
散り去った想いを胸に隠していた
君の孤独を知りたくて
思いの動くまま共に生きてく
愛する思い胸を突き刺すまで
この黒蓮の浮き沈むままで
君の記憶が冷たかった
蝋人形のような君は動かずに
僕の気持ちが届くまで
あと幾億の硝子の欠片が僕の喉を突き刺して声さえも出さず泣いてる...赤い蝶の園
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茜をなぞる
遠くの風に揺れる花明かり
孤独が胸を掻き乱すけど
魚たちが揺れている鮮やかだ
時代の水平線のその内側に
ゆらぐ陽明心、砕く思いで
誰かが見える目を凝らして歩んでく
可笑しげな視線に溺れては消えたけど
赤麗の魚の亡骸は消えずに 生き返りはしないけれど
君にだけ笑っているよ...赤い蝶の園〈ブリリアントオーシャン〉
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景色が歪むまで
傍にいておくれ
可愛いお前だけ
アスファルトの色が
雨に覆われてる
貴女のようで
影が揺めき秒針さえも飲み込まれてく
投げやりなんだね
リノリウムの床土下座をしたよ
もう動けずに...赤い蝶の園〈赤い蝶の界と、暗黒花園〉
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過去が、 絶えた
そして、 未来が 死んだ
第11の時代が
土屋様の傷口が、 広がる
紅い宇宙は
土屋様の羽であり、
目に宿る 黒い闇に
少しずつ溶けていく……...赤い蝶の界①---3/10〈夜よりも黒い夜〉
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囚われる、君のなか
君の夢追いかけてさ、跳ね上がるバロメーター
愛してる、君の夢に巣食われる心の跡で
赤い蝶の園〈セメントロゼ〉
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わがままのルージュで
口をまとう
かわいた こころを踏みつけた
消してくれのサイレンを
地獄の業火で洗った
裏切りのドールに罪を着せた
開けた窓を閉めるより
机の下で震えた
裏切りの少女が窓を開ける
罰と呼吸を攻描いた...赤い蝶の園
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螺旋のように意図を紡ぐ
重ねたこころを縫い合わせて
永遠にリンクして
たとえ自我が消えても
黒板に浮かんだ夕焼けの赤と黒が
渡り廊下で倒れてた
静寂だけが灯った
涙のんで裏切って
うそつき人形になった
あだをむく...赤い蝶の園〈セメント、ロゼ〉
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蛇口から錆びた水が
死んだような男の
髪に したたった、
男の さらけだされた
イチモツにマジックで
犬持氏ねw と軽蔑を込めて
かかれていた...赤い蝶の界①---4/10〈創世紀、影〉
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チョコレートが
溶けはじめてしまう
あの甘さは中毒にすら
思えてしまう
まず唾液と混ざり
苦みが生まれる、
"新世界"みたいに、だ
運動場は、3月とは
感じられない
まるで夏の陽光のようだ...赤い蝶の界①---5/10〈雪のように溶ける時空〉
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その絶麗な
まぶたの内側の光ル2つの
闇は
流星の㊥ノ、魔力の声 を
聞き取らなかった
彼は何に たいしても
怠いから、
聞こえていても
聞こえていないように...赤い蝶の界①--2/10 〈始動の轟〉
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星が、壊れていく…
土屋様は
ひかりの糸を網みおわった!
そして。。
新しい世紀を夜空向ける、
壊れていく空が
…まきもどされていく
……土屋様の手によって
…少しずつ巻き戻す力量を少なくしていき、空は ひととおり静けさに彩られていく
星の雨のように降る、セカイで...赤い蝶の界(海ノ階カモメユメ、死者の空中ブランコ)の次の紙の、とあるデメンジョンのお話①--1/10〈ゲーム開始〉
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