タグ「曲つきました!」のついた投稿作品一覧(21)
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青白く光る窓 眠れない君の揺れる声
飛べない羊の足音 ラジヲの代わりにして
目を綴じる三日月は もう何も見ない夜だ
溜息まじりに星を 乾いた路地に散らす
ルタルラタ 街灯の咲く 夜道に降りて
遠い世界の歌を 君に届けに行こう
ざわついたラジヲの 電波を貸切りにして
遠い世界へ続く ドアを開けやってき...オルガン弾き【曲先】
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殻の中から ずっと呼んでる
名前をひとつ 水に浮かべて
西へ乱れる 星の軌道に
丘の彼方も 蒼く泣く頃
ルゥルララ ルゥルララ
ほろほろ落ちる 鍵盤を叩いた
秘密のことば 約束のいろは
指きりの数 並べた柵の向こうに
佇むあなた 緩やかな波が
私の鼓動の音だと 気づかないまま...瑠璃奏での夜【曲、動画有】
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翡翠色に染まる
爪の先に宿す
幾千の煌めきが
命を湛えて飛び立った
此処はモリノウミ
底はツイノサキ
生まれ変わる朝の点滅が
私の鼓動を速めてく
蛹の中で見ていた夢の
その先へ 先へ...モリノウミ【曲、動画有】
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電波塔の上で夜を待つ君が
指折り数えた星を撃つ
“ああダンシングマシーン
貴方は言うんだろう
そんな目で見ても無駄だよと”
回転する歯車に乗って
飛んで飛んで どこへ行こう
煌きに向かうだけじゃ
君に撃たれてしまう
夜行の魚たち 街に群れを成す...星屑【楽師様決定】
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窓辺の椅子に腰をかけて
今日も私は編み物をする
真っ白な糸 染める色は
朝の水色 昼の透明
そして夜が降りる前の
瞼に溶ける琥珀色
時計のように動く指が
いつの間にやら大人になって
きっと気づけば歳を取って
皺を刻んで それでも私...時を編む家【応募採用】
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気泡の弾けた瞬間に、零した言葉は消えてしまった。
遠くで誰かが奏でるオルガン、どうりで目覚めがいいや。
ああほら、どこかが呼んでいる
リイロウリイロウ、朝だよ。
片足立ちで歩いてゆこう、絵空事だって試すよ。
泡沫はそこに存在しているだけでいいと、気づいてしまえば簡単で、君もだろう?
夢見の悪い夜でも...オリオンテール
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万華鏡に降る雨が
模様を乱していく
どうか安らかに眠れ
誰かが残した言葉
眩暈のするような赤
染め替えていく青に
緩やかに狂う呼吸
速度を落としていった
光を受け止める膚は
滑らかに雨を逃がす...水底の虹【曲・動画有】
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この指千切って貴方の指と
爪の花咲かせる夢を視たい
薄紅に張り裂けてゆく
易しい日々の隙間に
灯火にさえならないような
蛍を人知れず飼っている
誰かへ見せるつもりもなくて
短い命を眺めている
揺らめきは橙に移ろい
いつしか言葉を焼いた...蛍火
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カノン、君の愛した歌を追いかけて
こんなに遠くまできてしまった僕を笑ってよ
君が応えてくれないのなら
地図を捨てて歩いてきた意味がない
エンドロールと些細な嘘で
外れた螺子を探してる
「それはそれは小さなものだ」
「だからこそ僕には必要だったのさ」
煉瓦の海で凍った足を
溶かせる場所はここじゃない...カノン【曲、動画有】
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卵形のフラスコで
バランスとって泣いている
あの子が欲しいな、恋しいな
沈めてしまいそう
水を溜めたフラスコで
片足立ちで泣いている
あの子が欲しいな、愛しいな
溺れてしまいそう
試験管一本挿して
中にピンクの色水...海月の涙【曲つきました!】
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その鎖をほどいたら
世界が終わってしまうよ
それは大袈裟だけれど
少なくとも、僕は悲しむ
両手に吊るした糸で
結びたかったものは何
ばらばらに揺れるだけだ
そんなことは言わなくていい
弾けてしまった泡の形を
描き出せないことや...白磁のジャック【曲つきました!】
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大きな約束は
してくれなくていいよ
貴方の呼吸を
乱すつもりはないの
とてつもないような
話は必要ない
私の微熱は
うつらないままでいい
溜め息で侵された
部屋に花を飾るのは...Background music room【曲・動画有】
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偽りの 時計をもう止めていい
風上に夜が降りてくる
藍色に掠れて 見えなくなった
大気に投げ出した呼吸
封鎖して 破裂した
脱け殻の行き先を
もう誰も知らない
それで良いけれど
まやかしは此処に
一つも存在しない...星影ユーフォリア【曲つきました!】
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螺子を巻いて歩くのは
もう止めにしよう
対岸の風は蒼い
あなたの眸のように
糸を引いて微笑うのは
もう止めにしよう
夕暮れの波は朱い
わたしの夢のように
溶け出した白に染められて
少しだけ見境を失くしたんだ...アトリエメリー【曲・動画有】
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私はあなたの横顔を、ひとつ憶えているだけだったけれど
あなたに似合うのはこんな、眩しい季節ではなかったはずでしょう
私はあなたの姿さえ、線で描くことも出来ないけれど
あなたに似合うのはもっと柔らかな季節でしょう、違いますか
どうしようもない流れに身を投げて
思い出は深く息を止めた
確かに愛していたの...closed closet
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Aメロ
乾いた指の熱をすくい取る
刹那の火傷をする、午後三時の記憶
透明になって唇に触れる
そんなこころを語る 未だ白く
サビ×2
あの空がもし青に染まって
光る水を降らせたら
寂しいと微笑う間もなくて、それなら今
春に拐われてしまう前にその...【曲先】雪うさぎと冷蔵庫
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観測史上最高の雨が降った
青い 白い 空が溶ける
例えるならば一人で歩く
曲がり角での浮遊感
満ち足りたわけではなくて
欠けているはずもない
慈しんだつもりでときに手にかけて
得ては 捨てて 繰り返し
抱きしめることに慣れる日は来るのですか
それは 遠いものなのでしょう...All Clear【応募採用】
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あてのない御手紙に
宛先を書きました
告げるまでもなく地図にない
私も知らない都市ですが
ありふれた封筒は
晴れた日に買いました
柔らかな蝋で蓋をして
絵のない切手を貼るために
それはそれは綺麗な文字で
記さなかった合言葉...空想郵便
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緑の蔓も鳥籠にして
白鳥の羽根を飼うんだろ
二階の窓から眺める空は
僕と同じに青いかい
ねえ 囀ずっておくれよ
一言で構わないから
衣の擦れるような緩やかな速度で
声を落として
ハロウ、ハロウ、ウィジー
本日窓辺にて...窓辺のウィジー
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目覚める前に僕ら
何を約束したろうか
唇にのせた歌を
枷のように重ねあって
夢見る日々に僕ら
何を誓っただろうか
爪先に絡む水で
真っ白に溶け出すその有無
いつから生まれていたの?
不意に鼓膜を震わせて...神様のいない庭
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一つ目の歌は忘れられた歌
ありふれたおとぎ話のため息から生まれた
二つ目の歌は愛し継がれた歌
人知れぬ農夫の鼻歌から生まれた
ハイラ・アイラ
君はまだ呼ばぬ
あの聳えた塔に蔦が絡んでも
ハイラ・アイラ
君はまだ歌わぬ
あの捩れた幹に雨が注いでも...ハイラ・アイラ