Orcaの投稿作品一覧
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ノートに書いたラクガキの隙間から
言葉のない歌が流れだした
晴れ渡る青を描いたキャンバスの隅
深く深く染み込んでゆく
羽がないから空は飛べないよ
魚になれば海を泳げるかなあ
この手があればなんでも奏でるよ
この足があればどこへでも行けるよ
涙を流したぶんだけ進めると
誰かが僕らにそう言ったんだ ああ...デイズ
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見つからなかった淡い夢を
涙でぼかして消していく
何かを手に入れる嬉しさは
消えていく悲しさにかき消されて
線を描いては白く塗りつぶした
色がはっきり映らない
もう何回叫んだんだろう
もう何回ドアに手を伸ばしたんだろう
意味は無いんだって知ってたよ
何回声を出したって...水彩
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水星のまわりを
音速で駆け巡るような
そんな無意味なことを
やってみたいとか思ってる
水性のペンで
いつかは消えるように
君に言えなかったことを
書いてみたいとか思ってる
もうずっと
ここに立ち尽くしている...スイセイ
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星を喰らうその姿が
小動物に似ていた
かりりと噛み砕いたら
惑星いっこ消えちゃった
君がわらうその顔が
猛獣のよに見えたの
がぶりと食らいついたなら
僕はどっか消えちゃった
誰かが食べたあの星に
愛がつまっていたのだよ...食む星
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吐き出した白い靄
泣き出した黒い虹彩
眩んじゃって 叫んじゃって
カタカタ動く暖房
ペン先でつくりだすのは
あなたを縛り付ける魔方陣
淹れたコーヒーとタールの
鼻先に染み付いた残り香
いまだに私を苦しめている
間違ってそして正して...七つの星を吸い込んで
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芽生えるセブンティーン・ライオット
まだそれは新芽らしい
それでもいいさ
途切れるトゥエンティー・ナイン
それが先人の終わりだってさ
かなわねえよ
恋のようだった
そのくらい残像に溺れてしまって
術なんて知らない
教えてほしいよ...潔いほどに
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38度でだるい頭を擡げて
夢を見てたような
そんな気のせいだったような
35度のいかれたような暑さで
焼かれてしまいたい
そんな妄言だって吐けるよ
きみはどんなことばでこわれたい?
煙のようにはかなくて
(会いたいなんて言ったって 触れることさえできないの)
どこまでも透明で...こいとことば
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飛び込む海はシアン
深く暗く渦巻く
わたしは泳いでく
わたしは溺れてく
あなたの温度を
わたしは探すよ
水底で泣いてる
わたしをみつけて
夢から覚めていく
いまでも溺れてる...sink
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青空が僕の心を知っていたら
どうかお願い 雨を降らせて
台風くらい大きいやつをさ
僕の心閉ざしたままで
このまま遠くまで行けたらいいのにな
そしたらぜんぶ失くせるかな
だから僕は青いんだ
きみのこと忘れられないままで
ねえ きみはなにをしてますか
愛しいという気持ちを 指でなぞっているだけ...アオ
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凪いでいく不公平が
溶けていく不平等に
きっとぼくらは死んでく
あなたを畏怖したまま
なにを恐れてたんだ
わかんないな
異常を淘汰した正常を
望んでいたのは誰だったっけ
枯れた声は響かなくて
それでもここでうたっているよ...dim.
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叫んださよなら聞こえますか
苛々 つのる
未来は僕らに届きますか
きらきら ひかる
そうやって掴んだ僕の可能性を
一つずつ壊していく残像
「君はどこにいますか?」知らないよ
音もなく無くなる
そうだよ
時代重ね歩んだ分だけ色褪せて...壊す
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大人のひとが一酸化炭素吐いた
二酸化炭素吐く、酸素足りねえ
「肺を満たしてくタールが滲むんだ」って
言ったそのひとはわたしに毒をもたらした
蟻の行列を潰す 趣味の悪いことだね
無邪気な笑顔で「さよなら」
砂の中に消えてった
口から吐くものだけはでっかくなっちゃって
うるさいくらいのアイが崩れてしまう...滲む
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目にも留まらぬ速さで過ぎてく すべてが
ヘッドライトチラついて焼きつく午前三時
絵にも描けない夢があった そんな
ベッドサイドフラついて沈む意識をみていた
眠れない夜が好き
静かな街をひた泳いでく
冷たい空気を食んで何かが変わった
気のせいだとわらう
あの箒星は掴めない そうだろ
心にも無いこと言う...掌のコスモ
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無機質なアラームで苛立った心が
最低な翌日を迎えた
低体温寝起きは良くない頭だって
大抵は自意識に沈むのさ
何をしてたっていいさ
誰か(ひと)の目に殺されてしまうよ
思考が僕を負かしているから
もう価値だって
ねえ
壊れて...Ifの話
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ああ
夜が深まって
冴えた思考のまま
瞼だけ落ちていくの
ねえ
まぼろしなんだよ
ぼくのこころはさ
確かだと言えるのなんで
自意識のなかでひとり遊ぶ
眠たい眼 くらり沈んで...ゆめのはなし
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腐った思考は棄ててしまえ
昔貴方が言ったのだ
すべてのことに
満たされているよ
なんて幸福な前頭葉
なんて
荒んだ理性を保つ手前
どうか貴方が縛ってよ
あしたのことは
あきらめているよ...幸福な前頭葉
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きみが泣いていた
あの夜を思い出した
ぼくはゆらゆらと
紺碧の海を泳いでいた
月が水面に沈む
このまま
ふたり透過してしまえば
浮かんでいたい
なんて 骨の無い空想
紺碧に雫落ちて...水底の月
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隣人がわらっていた
絶え間無く流れる歪んだギター
友人は言っていた
「たまらなく泣きたい夜には呼んで」
言えたらなあ
空は青くて
星は輝いて
それだけのことなのに涙出る
朝は怖くて
夜は眠れなくて...ねむる
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どんな夢見てたっけ
思い出したくないような
こんなことしてたって
認めていたくないよな
どうあがいても
どうもがいても
無意味だと吐き棄てて塞いだ
ねえ。
泡になってしまえよ
藍に埋れて沈みたい...ainaki
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月のように
雲のように
なれたらな
雪のように
雨のように
なれたらな
きれいでいたいよ
花のように
星のように
なれたらな...こわれたい
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ロックンロールと雨音の中で
なんとなくそういう気分になって
弾けもしないギターだって
弾けるような気になる 今なら
ロックンロールと喧騒の最中
きみの話聴く気分にもなれない
死ねもしないくせに
そういうことばかり考える
やめよう
深い海じゃ上手く息が出来ない...適応
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フォリン
おちていく
硝子玉のように
ぱらぱらと
ローリン
凪いでくれ
ガラクタのような
気持ちでいるよ
手に入れたいものはなんにもないけど
ただひとつ求めたい...あめふるよるは
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乾いた地面に 降りそそぐ雫
世界を二人で分け合えば
私のパレットは満たされた
車窓の情景は色褪せず
確かな記憶になる
あなたと私を繋いだ路線は
土砂降り雨で狂ってる
落ちてく砂を止めるより
求めることはやっぱり簡単だった
響いた喧騒に 埋もれてひとり...レイニートレイン
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一角獣みたい
ファンタスティック
それが あなたの世界なの
二角形 なんて
存在しないもの
それが 私の世界なの
心の尖った私があなたを誘いました
四角い性格故にあなたは拒みました
広がる優越感なんて
閉じ込めてあげよう...トライアングル包囲網
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目が覚めてもまた冷たい紺碧
反響の中に閉じこもった
軋んだ指先で日々を裂いて裂いて
確かめてもまだ冷たい紺碧
チューンアップあとどんぐらいだ
痛んだ鼻先で夜を嗅いで嗅いで
空を超えて時を超えて
つづくつづく夢
愛冷めてもまだ溶けたい思い
テンポアップして急いでくれ...とめどない夜
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ねえ、しあわせだといってくださいよう
ねえ、しあわせだといってくださいよう
あなたの小指にはなにいろのいとがありますか
あかいろのいとはしあわせのいとだと?
そのいろがみにくいヘモグロビンのいろだとしてもしあわせだというのですか
あかはみにくいです・きっととてもみにくいことですよ
うんめいのあかいい...糸