「どうしたの?カイト」
久々に帰ってきた、第二の我が家。リビングには、カレンダーとにらめっこするカイトの姿があって、思わず顔がほころぶ。
「あ、マ ス タ ー !!」
私の姿を見るなり、手に持っていたカレンダーの放り投げて犬のように駆け寄ってくるカイト。
「え、なんで、まだ夏休みじゃないのに、・・・・・・」
言葉を最後まで言い終わらない内に、ぎゅっと私に抱きつく。
「嬉しいです、とても」
「・・・ほんと、なんか久しぶりだねカイト」
「今まで、どこ行ってたんですか・・・?」
「ちょっと、忙しくて、・・・ね?」
私がお茶をにごしたってこと、この青いやつは気づいただろうか?
「・・・・・・ほんと、ですか?」
・・・やっぱ、気づかれたかな。でも、忙しいってのは嘘じゃないんだけどね。
「・・・実は、もうここへは、そんなに帰れないんだよ」
私は、ここへ来た用件を終わらせるためにそう言った。
「何でですか」
途端、カイトの口調が、とんがる。
「マスターは、いつだって、ここへ来れます」
断言するカイト。・・・私だって、ここに帰ってきたい。でも、無理なんだよ、カイト。
「ここは、もう何にも、始まらないし、何も終わらない。・・・だからね、カイト」
私は一息おいてから、
「ここから、引っ越そうかと思って、今日はここに帰ってきたんだよ」
と、一番言いたかったことを言った。
「え・・・」
カイトは、私の言葉を聞いて、目をまんまるにした。
「そんなの・・・無理です」
動揺しながら首を振って言うカイトの言葉を、
「ここから遠いと思ってるでしょ?実はちがうんだな。引っ越すところは、意外と近いんだよー」
「え・・・、どこですか?」
きょとんとする表情も可愛いなーとか思いながら私は、
「ここって、∞通りの右左地区でしょ?その引っ越す場所は、そこから10分の上下地区にあるマンションだよ」
「上下地区って・・・、相当近いじゃないですか。なら、引っ越す意味無いと思いますけど」
・・・なんか、会わない内に賢くなったのかな?頭の回転が私よりもあの人よりも速い。
「もう、カイト。近くだからじゃなくて、近くにしたの。・・・なんでだと思う?」
だったら、成長したカイトなら、分かるはず。
「・・・いつでも、戻って来れるからですか?」
「ちがうよ」
ほら、やっぱり私には甘いんだから。
「青空がね、すっごい綺麗なの。夜空とか朝に見る空とか、この辺りの空は綺麗だって評判なんだよ」
私は、にっこりと笑って答えを言う。
「青空・・・ですか」
カイトは、予想外の答えに目を丸くする。
「そうだよ、カイト。だから、引っ越そうって言ってるのに。何を勘違いしてるの?」
少しだけ、ほんの少しだけ、意地悪なことを言ってみる。
「・・・すいません、マスター」
すると、素直に謝られた。・・・素直が一番っていうけど、ここまで素直だとなんだか調子狂う。
「分かりました。明日までに、荷物まとめておきます」
「私も手伝おっか?」
「そうですね、じゃあ、手伝って下さいますか?マスター」
少しはにかんだようなカイトの言葉に、私の答えはとっくに決まっていた。
「もちろん手伝うよ、カイト」
【マスカイ】 日常の続きで引越しと青空が見えるところをカイトと一緒に 【引越し編】
こんにちは、少しずつ夏らしく空が青空と雲と風が広がっていくのを嬉しく思うもごもご犬ですこんばんは!
やっぱり、夏はこういう風でなくちゃ・・・ね?
あー、私事なんですけど週末には図書館には用事があるため出没できません!用事といっても、部活関係です><
ですが、月曜日にはまた出没でもしようと思います!今年は課題が半端ないので片付けないとwwwwwwww
でも、誰か私に気づく人はいるんでしょうか?結局誰にもばれずに意気揚々と図書館を去るんでしょうね、多分wwwww
誰か、声かけてくれないかなぁ?とりあえず、課題しながら待ってます←
さて、今回はマスカイですよ皆さん←
私が小説を書き始めた頃から設定として住んでいた架空の場所から引っ越します!というのを書いた話です!^^
一応、亜種コラボ小説とかには直結した話ではありませんが、後日長編の方にも少しだけ、この話が出てくるかもしれません><
次回は、まだ未定ですがお楽しみに!
風が、涼しい季節に。
コメント0
関連動画0
オススメ作品
Embark on flights bos to Iceland that seamlessly connect these two distinctive destinations. Departing from Boston Logan International Airport, travel...
flights bos to iceland
emily4747
クスノキ
奥伸之作詞作曲編曲
大きな楠の
木漏れ日降りそそぐベンチ
こども園の子供達が
はしゃぐ声を聞きながら
眼を閉じそっと思い出していた
娘が未だ幼い頃
道を挟んで建っていた...クスノキ
和歌山県代表
勘違いばかりしていたそんなのまぁなんでもいいや
今時の曲は好きじゃない今どきのことはわからない
若者ってひとくくりは好きじゃない
自分はみんなみたいにならないそんな意地だけ張って辿り着いた先は1人ただここにいた。
後ろにはなにもない。前ならえの先に
僕らなにができるんだい
教えてくれよ
誰も助けてく...境地
鈴宮ももこ
*3/27 名古屋ボカストにて頒布する小説合同誌のサンプルです
*前のバージョン(ver.) クリックで続きます
1. 陽葵ちず 幸せだけが在る夜に
2.ゆるりー 君に捧ぐワンシーンを
3.茶猫 秘密のおやつは蜜の味
4.すぅ スイ...【カイメイ中心合同誌】36枚目の楽譜に階名を【サンプル】
ayumin
はやる胸
はやく はやく
とおる声
とおく とおく
音が紡いでく旅路
音で繋いでく未来
どこへでもいけるのさ
さあ、おいで
Look at me on stage
君を待ってる...旅路ノ先→無限ノ音楽
ニワノワニ
気づけば 不安だって笑いながら
がむしゃらに叫んでいた
希望みたいな歌を
祈るより足掻いた
止まらないように上を向いた
憧れを辿って
小さく口遊み
忘れないように 紡いで
自力で描けた 嬉しさにときめいた
理屈も知らないような...好きを紡いで希望を叫び
カメラ
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想