眠いのに、眠れない。まぁ、よくあることだ。

「マスター♪」

なんか、やたらと元気だな?

「何、カイトまだ起きてたの?」
「マスターこそ、もう遅いけどいいの?」
「じゃあ何で呼んだのよ。」
「俺マスターを抱き枕にしないと眠れないから☆」

何言ってるの!?ってか、普段ぐーすか寝てるでしょうが!

「じゃあ寝なくていいよ。」
「マスターひどーい。俺が寝不足で明日の練習に支障がでたらマスターが困るよ?」

あんたは機械でしょうが。どうせ、一緒に寝たい口実、でしょ?

「ったく、一緒に寝たいんだったらそんな回りくどい言い方しないでお願いしなさいよ。」

カチッ
うわっ…眩しい…。何で電気つけんのよ。

「カイト!?」
「ね、マスター、一緒に寝てもいい?」

っ…な、何これ可愛すぎる今すぐ抱きしめていいですか!?
いやいや無理無理恥ずかしいって!てか眩しい!いろんな意味で!

「マスター、布団潜るなよ。で、いいんでしょ?俺お願いしたよ?」

いや、本当はいつでも入ってきて良かったんだけど…
私そんなこと言えないし…

「じゃ、じゃあ…勝手にすれば?…ほら…」
「それ、勝手にしてよかったの?お願いしなきゃいけなかったの?どっち?」

勝手にしてよかった…でも、あんな可愛いのを見られたのはお願いさせたから…んー、どっちだろう?

「ぎゅー♪」
「ひゃぅっ!?」
「マスターなーにびっくりしてんの?俺言ったろ?マスター抱き枕にしなきゃ眠れないって。」

……もうっ!

「マスター、嫌?」

嫌なわけ…ないでしょ?むしろ…

「あ、そうだ。マスター眠れないなら、俺羊数えてやる。」
「知ってる?英語圏では羊のシープと眠りのスリープの音が似てるから通じるけど、日本でそれやっても意味ないからね?」

こういうことばっかり言っちゃうんだからなぁ…

「じゃあ…カイトが1匹、カイトが2匹…」

はい!?今吹き出すかと思った…

「何でカイトなのよ!てか数え方、匹じゃないでしょ!?」
「羊に合わせた。でも、マスターに匹なんて使いたくないし、それにマスターが沢山いたら俺は誰の子なんだ!?って話にならない?なるだろ?」
「そ、そうかもね。」

なぜだか、納得させられてしまう。

「じゃあ、続きね。カイトが3匹、カイトが4匹、カイトが5匹…やっぱやめた。」
「なんでやねん!」
「だって、カイトが沢山いたら、マスター俺だけじゃなくて他のカイトの面倒見なきゃいけないだろ?そしたらマスターが俺のこと見てくれるのが減るから嫌だ。カイト何人も要らない。俺だけでいい。」

さ、さらっと照れること言わないでくださいなっ!

「別に、増やしたりしないわよ。」
「よかったー♪」

こいつ、寝る気あるんだろうか?

「ねぇねぇ、マスター。」
「何?」
「大好き!」

ちゅっ

はいっ!?
今あなた何を!?
え、嘘、今、私カイトに、

キスされましたぁぁっ!?

「マスターは?」
「え?」
「マスターは、俺のこと…」
「す…好きに決まってんでしょ…言わなくてもわかりなさいよ…バカイト///////」
「マスター真っ赤^^」
「うっさい!」

ったく…よけい眠れないじゃないの!

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insomnia

KAITOとマスターのほのぼの短編2。
ちょっぴり甘め。

閲覧数:54

投稿日:2016/01/03 16:07:50

文字数:1,335文字

カテゴリ:小説

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