「ミクッ!!待つんだ!!」
急に家を飛び出し、走り出したミクを追いかける。
「ミク!!」
オレがいくら呼びかけてもミクはただ前を向き走っていく。
「ミク待てって─?」
今、確かに聞こえた。
「この声・・・どこかで・・・」
聞こえた声が気になり、オレもミクの後を追う。
聞こえていた声は、どんどん大きくなって声の、イヤ音の元が分かった。
(この歌声・・・カイトだ!!)
ミクは急に公園の前で止まった。
「ハァッ・・・ハァ・・・、ミ、ミク、ココなのか・・・?」
「はい、ココからとても悲しい歌が響いてます。」
「よし、分かった、行くぞ。」
「了解しました、マスター。」
オレは先に公園に入り、耳をすませる。
「あそこか・・・。」
歌いや、ただの機械音だ。
公園のゴミ捨て場に独り座るカイトの目は、光が消えかけていた。
「ミク、何故ここが分か・・・!?」
後ろを見ると大粒の涙を流すミクが立っていた。
「どうした?何で泣いている!!?」
「分かりませんッ・・・でも、凄くッ凄く悲しいです・・・ッ」
涙を拭いながらミクはしゃがみ込んだ。
「この音のせいか・・・?」
オレはカイトの前にしゃがんだ。
「マスター・・・?」
「違う。俺はお前のマスターなんかじゃない。」
「わかっ・・・ています・・・オレは・・・マス、ターに捨てられ・・・た・・・。」
その言葉を聴いて、オレは急に胸の中に罪悪感を感じた。
オレはカイトに近づくと、カイトの事を抱きしめた。
「平気だ・・・。お前は一人じゃない・・・。」
「オレ・・・何にも歌、えなかったッオレ、マスターの期待を裏切ったからッ」
「もういいっ!!」
カイトをしっかりと抱きしめる。
「お前が悪いんじゃない!!」
(悪いのはしっかりと調教出来てないお前のマスターだ。)
心の中では思ったことでも口には出せなかった・・・。
「・・・。俺なら歌わすことが出来るかもしれない。俺の家に来い。」
今は、こんな事しかいえない、言えなかった・・・。
「・・・ボクはどうせ、歌えないんです・・・貴方の所に行ってもまた・・・捨てられるッ!!」
「大丈夫だ。俺はもしも歌えなくても、死ぬまでお前のそばにいてやる!!!」
「ホント・・・ですか・・・?」
「あぁ、大丈夫だ・・・。」
「あ・・・りがと・・・う・・・。」
するとカイトは目を閉じ眠ってしまった。
「ミク、もう大丈夫か?」
「はい、もう平気です。」
「そうか、じゃあ、カイトを家に連れて帰る、ほら。」
カイトを背負うとミクに手を伸ばす。
「ありがとう、マスター」
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