すべり落ちた 言の葉
微睡む獏の肚のなかへ
アメが降る 昏い夜
音の海 沈む 底
撫でつける 宵の手
生暖かい闇のなか
錆び付いた 銀の椅子
割れたカップ 宙に浮かんで
一口すすって気付いたここは僕の部屋だ
無数のドア窓は一つもない 誰かが見てる
使い切った明日の抜け殻をビンの中にしまって
月明かり 透かしてみれば後悔が乱反射する
不意に割れた 世界 欠片は掴めなくて
投げ出された海原 町はもうあんなに遠く
浅葱色の空 夜明けはすぐそこに
それでもなお見える月 しばしの別れだ
さよなら
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