暮れた放課後の窓際でひとり
鉛筆の音だけ響いてた
君は植物の絵ばかり描いて
その瞳の奥は遠くを見てた

声をかけようと決めたのに
君の横顔に飲み込まれて
言葉はいつも喉の奥で
儚く散って消えていった

君が描くもの、それは命の詩
静けさの中で芽吹く緑たち
その触れられない世界に
ただ憧れていたの
君の筆先が運ぶ色彩
それを眺めるだけでよかった
けれど心が強く叫んでたんだ
「君の傍へ近づきたい」


昨日と同なじの教室の景色
君の席そこだけ空っぽで
誰か囁いた「もう戻らない」
言葉の意味噛んで息が詰まった

ひんやりした風吹き抜ける
人の列は途切れることなく
儚い顔が胸を燃やす
どうしてもっと話せなかった

君が描くもの、それは儚い詩
命の光を宿した花びら
その絵に触れたいと願った
でも君はもういない
触れるたび涙を生むスケッチ
その中に君が生きていたと
どうしてもっと知ろうとしなかったの
胸が痛くてたまらない

閉じられたスケッチブックの最後に
君が何を描いたのか知りたくて
震える手でそっと頁をめくった
そこにあったのは――


君が描くもの、それは私の笑顔
見たこともない私がそこにいた
こんなにも優しい光で包んだのは
君だったんだ、いつも
君の最後の絵に触れた瞬間
何故か泣きながら微笑んでた
ありがとう今、君が残したものは
ずっと胸に生きていくよ

窓際の光、君の残像
スケッチの中で君は今も描く
君が教えてくれた命の色を
私がこれから咲かせるよ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

君が描くもの

ある日知らされた

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投稿日:2025/01/23 19:52:45

文字数:733文字

カテゴリ:歌詞

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