凍みる夜に片敷く寒衣 灯る雪灯篭かぞえ
鷹の羽 塒に落ちて 幾夜寝覚めたのだろう

思いのまま咲く花だけを 愛でる花盗人が過ぐ
月の宮 咲けど徒花 響く関守の調べ

この身は飛び立てぬ千鳥
寄り添う鴛鴦を ただ羨む

花よ 空へ咲く花
その名を問えば 消えるだろうか
白く 無垢な身のまま
君に出逢えていたのなら


春の夜のあやなき闇に 散らす道しるべ 梅香
耳澄まし 訪いを待つ 廻る倖せの季節

暁の逢瀬は朧 染まる紅筆に恥らい
東雲に 惑う滄冥 映し出す水心鏡

この身に纏う 揚羽蝶
浮かるるは大盃 舞扇

花よ 春にさきがけ
咲けば散り行く 浮世の定め
君の見返る 柳にさえ
新たな葉が宿る


東風吹けど 君なくて誰がために匂ふ
仰ぐ月影 届かぬ桂 ひらり 花弁・・・

花よ 春告げる花
散れど残るは 清かな香り
遥か 君のもとへと
想い届けられたのなら

********ひらがな********
しみるよるにかたじくかんい ともるゆきどうろうかぞえ
たかのはね ねぐらにおちて いくよねざめたのだろう

おもいのままさくはなだけを めでるはなぬすびとがすぐ
つきのみや さけどあだばな ひびくせきもりのしらべ

このみはとびたてぬちどり
よりそうおしどりを ただうらやむ

はなよ そらへさくはな
そのなをとえば きえるだろうか
しろく むくなみのまま
きみにであえていたのなら

はるのよるのあやなきやみに ちらすみちしるべ ばいこう
みみすまし おとないをまつ めぐるしあわせのきせつ

あかつきのおうせはおぼろ そまるべにふでにはじらい
しののめに まどうそうめい うつしだすすいしんきょう

このみにまとう あげはちょう
うかるるはたいはい まいおうぎ

はなよ はるにさきがけ
さけばちりゆく うきよのさだめ
きみのみかえる やなぎにさえ
あらたなはがやどる

こちふけど きみなくてたがためににおう
あおぐつきかげ とどかぬかつら ひらり はなびら

はるよ はるつげるはな
ちれどのこるは さやかなかおり
はるか きみのもとへと
おもいとどけられたのなら

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

梅香(ばいこう)

梅と女郎
梅の品種や梅に関する和歌が組み込んであります。
ただ、歌としては歌いづらい言葉が多いかと。

初投稿で緊張してます・・・。

*******20100314
偕楽園見頃のニュースを受けて、平仮名追加しました。
読み込んだ梅の品種などはおそらく以下です。

寒衣 雪灯篭 塒出の鷹枝垂 幾夜寝覚 思いのまま 月宮殿 関守 紅千鳥 鴛鴦
道知辺 暁枝垂 朧梅 紅筆 東雲 滄瞑の月 水心鏡 揚羽蝶 大盃 舞扇 月影 月の桂

閲覧数:831

投稿日:2010/03/14 02:31:35

文字数:894文字

カテゴリ:歌詞

  • コメント4

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  • 七-瀬

    七-瀬

    ご意見・ご感想

    感想ありがとうございます。

    読み方、分かりづらいですよね・・・
    見やすいように何か考えて見ます。
    アドバイスもありがとうございました。

    2008/03/22 02:06:30

  • Feature1

    Feature1

    ご意見・ご感想

    格好いい歌詞ですね^^(一部読み方わからないけど^^;;)
    読み方が判らないと曲付けにくいので曲募集するなら
    振り仮名あった方がいいかもしれないですね^^

    2008/03/20 22:49:15

  • 七-瀬

    七-瀬

    ご意見・ご感想

    ありがとうございます!
    四苦八苦して書いたので、感想いただけて嬉しいです。

    桜の歌は多くあれど、梅の歌はあまり見ないと思いまして。
    お近くに梅がありましたら、どうぞ愛でてくださいませ。見ごろです。

    2008/03/11 22:54:41

  • えふぃ

    えふぃ

    ご意見・ご感想

    古風な香りが素敵です!
    特に
    >花よ 空へ咲く花
    の、部分に“桜”じゃなくって“梅”なんだなぁ。
    面白いなぁ。
    と思いました!
    ベースになっている物語がちらりちらりと見えて、良い詩ですね!

    2008/03/11 01:21:09

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