東京・新橋にある、「トーイパーク」の本社。
応接室で話しているのは、トーイパークの店長、神居(かむい)さんと、デザイナーのテトさんだ。
2人の目の前にあるのは、来年の干支、“ウサギ”をかたどった雑貨。
鍋つかみや、エプロン、カードケースなど、いろんな生活雑貨がならんでいる。
「テトさんのおかげで、いいアイテムが仕上がりましたよ」
神居さんは笑っていう。
「そうですか、ありがとうございます」
テトさんは答える。これらのデザインは、彼女がおこした、ウサギのデザインがもとになっているのだ。
「ちょっと見にはウサギとわからないけれど、よく見ると“あ、そうか”とナットクする。
楽しい雑貨ですね」
神居さんはうれしそうだ。
●大阪店の、がちゃさん
2人が応接室を出て、廊下を歩いていると、向こうから2人連れがやってきた。
「あ、テトさん」
目ざとく見つけて、会釈をしてきたのは、トーイパークのメグさんだ。
「こんにちは。お邪魔してます」
挨拶をしたテトさんは、メグさんの後ろに、見慣れない人がいるのに気がついた。
「あ、紹介します。こちら、賀池谷(がちゃ)さん。トーイパークの大阪店の店長です」
メグさんに紹介された女性は、恥ずかしそうにテトさんを見る。
「こちら、雑貨デザイナーのテトさん。うちの商品のデザインなどで、いつもとてもお世話になってます」
「はじめまして」
「お世話になってます」
2人は名刺をかわす。
●恐竜、宇宙...理科グッズ
「かわいらしい人だな」
ちょっと見は、元気な男の子のような、がちゃさんを見て、テトさんは思った。
よくみると、彼女が着ている洋服には、大きく“恐竜”の柄がついている。
「素敵なお洋服ですね」
テトさんは褒めた。
「あ、ちょっと恥ずかしいな。でも私、恐竜が大好きなもので」
がちゃさんは答える。
「うちのお店は、宇宙や理科をテーマにしたグッズを扱ってます。この恐竜の柄も、うちの企画商品なんですよ」
みんなの横で、神居さんが笑って言う。
「宇宙や恐竜は、楽しいですよね。私もいつか、デザインのテーマにしたいと思ってます」
テトさんが言う。
●宇宙グッズならウサギ!
「あら、そう。じゃ、テトさんに、宇宙をテーマにしたグッズを、デザインしてもらいましょう」
聞いていたメグさんが、大きな声で言う。
「宇宙?」
「そう。ウサギがいいわね。来年の干支でもあるし」
「ウサギと宇宙?」
みんなは思わず聞き返した。
メグさんは、ニコニコ笑っている。
みんなは、ぼんやり思った。
“ひょっとして、月にウサギがいる、ってこと?”
神居さんは、ちょっと突っ込もうとかと思ったが、さわやかなメグさんの笑顔を見て、止めた。
...“宇宙には、謎が多い”ってことにしておこう (゜_。)?
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