コーヒーカップは空っぽで
スマートフォンの電池は切れてる
キッチンからは雫のリズムが
カーテンの隙間には夜の闇
ため息ひとつ吐けない身体は
丑三つ時に息も絶え絶えで
涙も涸れて冷えきった頭
イヤになるほど意識は冴えてる
ああ 消えたいほどに眠れたならば
もっともっと私の言葉が死んでいくのならば
きっと報われることもなくまっさらになれるのに
くるくる回る時計は無慈悲で
テレビの明かりは暗闇のよう
白い花は汚れて朽ち果てて
月明りは雲に隠れたまま
冷えた身体は骨をきしませて
刻一刻と生を数えてる
舌の上には呑みこめずにいた
味の抜けた言葉が残ってる
ああ これほどまでに投げだしたのに
ずっとこのままどこへも落ちずにさまようのなら
きっと繋がれたまま赤く染めあげられるのだろう
心臓の音は空っぽで
薬の期限はもう切れている
雫の跡はまだ残ったまま
まぶたの隙間には夜の闇
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