忍ぶれど色に出にけり我が恋は
恋すちょうまだきに立ちにけり
秘めていた私のこの心
隠さずに出来るわけがないだろう

雪のように花が散りて
移ろいゆく外の国
あらたまの春が来たのに
ぬばたまの夜のままなんて

あなたの声が聞きたいと
いつも思うのは駄目なの?
知らず知らず顔に出るわ
照らす露は落ちていく

忍ぶれど色に出にけり我が恋は
恋すちょうまだきに立ちにけり
秘めていた私のこの心
気付いてと思わないけれど


松のように長く焦がれ
映ろいゆく目の前に
たまくしげの箱が開いて
つゆじもの消えるこの私

あなたを一度見たいと
いつも思っていたのに
知らないうちに気付かれた
照らすのは私の涙

忍ぶれど色に出にけり我が恋は
恋すちょうまだきに立ちにけり
閉め切った私のこの心
隠さずに出来るわけがないわ


有り明けの月が今見える
人知れずこそ思いそめしか
紅葉の色でも眺めれば
物や思うと人の問うまで


忍ぶれど色に出にけり我が恋は
恋すちょうまだきに立ちにけり
秘めていた私のこの心
いつの間に分かったのだろう

忍ぶれど色に出にけり我が恋は
恋すちょうまだきに立ちにけり
隠したいくらいに秘めていた
あなたを愛した私がいたことを

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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秘恋の和歌

平兼盛の『忍ぶれど色に出にけり我が恋は物や思うと人の問うまで』と
壬生忠見の『恋すちょう我が名はまだき立ちにけり』
それぞれの短歌をベースに、片思いしているのにそれが相手に知られてしまった女の子の歌詞を書きました。


この二人の歌人は歌合わせで戦った因縁もあるので、一緒に使いたかったのです。




書きながらVOCAROCKのイメージしか出てきませんでした。なんでだろう…

閲覧数:315

投稿日:2010/10/28 18:40:33

文字数:521文字

カテゴリ:歌詞

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