照らされた
街中(まちなか)は
水槽のように透けてる

どこにゆくの
尾ひれをなくした僕らは

小刻みにゆれ動く
誰のものかも分からない

浮遊した悲しみを
見つめてもがいてる

呼吸(いき)をする
それだけで
流れまで変わるんだよな

剥がれ落ちる
鱗で囲いを作って

ささやかな幸せを
手繰り寄せ眠りにつこう

もう誰も
触(さわ)れない
静かにうもれたい

てらされたまちなかわ
すいそうのようにすけてる

どこにゆくの
おひれおなくしたぼくらわ

こきざみにゆれうごく
だれのものかもわからない

ふゆうしたかなしみお
みつめてもがいてる

いきおするそれだけで
ながれまでかわるんだよな

はがれおちる
うろこでかこいおつくうて

ささやかなしあわせお
たぐりよせねむりにつこう

もうだれもさわれない
しずかにうもれたい