「カイトの正体って、何?」
ある日、リビングで普通に、普通に、アイスを食べていたカイトにぶっちゃけ聞いてみた。
「僕の正体・・・ですか。僕は、僕ですよ」
にっこり微笑むカイトの表情は、偽りじゃないようだ。
「でも・・・この前リビングに来たときは、・・・なんかよくわからない物体の姿になってアイスのカップにいたよ?」
少し戸惑いながら言うと、
「ああ、そうですね」
カイトはあっさり頷いた。そこまでは良かった。次の、
「あの姿が一番落ち着くんですよねー♪」
・・・この言葉を聞くまでは。
「ほら、この電子の世界で、今の姿を維持するのって結構根気が必要で、疲れるからアイスを食べてるんですよw」
「・・・・・・」
お願いだからそんなに嬉しそうな笑顔で言わないでよ。全国のカイトが大好きな人さんたち、すみません。現実はこうなんです。
「あの、マスター?? 僕のこと、きらいになっちゃったんですか?」
しばらく何も言えないでいると、カイトが心配そうに見つめてきた。
「・・・え、ううん。・・・・・・」
あの姿が落ち着くとか言ったのに、なんで今現在は普通の人間の姿をしているのだろうか。なんとなく聞きづらいので、カイトの隣に座った。
「マスターが今考えてることを当ててみましょうか」
アイスを一口食べたカイトに言われて、思わずカイトを見る。
「なんで今この瞬間人間の姿をしているのか?って、思ってますよね?」
「・・・そうだね」
「マスター」
「・・・・・・ん?」
「念のために言っときますけど、あの姿は本物じゃないですから」
「えっ・・・www」
「あの姿はデフォルトで構成単位数が今のこの姿より圧倒的に少ないから、楽で落ち着くんです。それに大きさもちょうどアイスのカップに入れますからね」
「そうなんだ・・・!!」
嬉しくなって、思わずカイトに抱きついてしまう。ふと、カイトの頬に触れてみる。
「・・・確かに、維持するの大変そうだね。ほっぺたの手触りが私とあまり変わらないもん」
「そうですか? ・・・あの、マスター」
「何??」
「今後、マスターの前ではあの姿に絶対なりませんので安心して下さい」
「・・・」
私はカイトの頬から手を離す。そして、カイトが持っているアイスのカップを指差す。
「このカップがどうかしました?」
首を傾げる鈍感カイトに、私は言った。
「・・・別に、今の姿だけじゃなくても・・・いいよ???」
『?』が多くなったような気がしたけど、まぁいっか。
「マスターなら、そう言うと思いましたw」
にっこり笑顔でカイトは私を抱き寄せたのだった。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

カイトの正体 【マスターとカイト】

こんにちは、もごもご犬ですこんばんは!
何やらメッセージが増えている・・・しかも友達からだし・・・!
時間が有り余るほど手に入ったら、返信してない分は返信します!
だから、待っててね!><

さて・・・。
カイトの正体って、いったいなんなのでしょうか?
書き終わった今でも、ちょっと気になりますww

次回も、お楽しみに!^^

閲覧数:337

投稿日:2011/05/24 12:39:58

文字数:1,079文字

カテゴリ:小説

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