―――ねぇがっくん。覚えてる?私達が出会ったあの時のこと。




―――あぁ。覚えてるさ。あれはある夏の日、だったよな。













あー涼しい。



ここは市内でも大きな図書館。クーラーが利いていてとても涼しい。


今は夏休みで勉強するには絶好の期間だ。




私、巡音ルカ。自慢じゃないけど学年トップで成績優秀と周りから言われている。私はただ勉強が好きなだけ。


ガリ勉だと思われていて誰も近づいてこない。彼氏なんて…できたことない。





ホントに私は――――――……










 「あの、ちょっといいですか?」





急に声をかけられ焦り、声のしたほうを見る。



綺麗な紫色の長髪。とても透き通る声。




 「一緒に勉強させてもらっていいですか?」



どうやらこの人も勉強をしているようだ。




 「えぇ。いいですよ」


私はそう返事をし、隣にどうぞと声をかけた。







しばらく2人で勉強をしていた。お互いにわからないところを教えあったりしていた。



彼の教え方はわかりやすく、すぐに理解できた。









時間が立つのは早く、もう夕方になっていた。



 「では、このへんで」




 「あっはい。さようなら」



私は彼と別れた。ホントに彼は―――――…ん?




あ!!名前聞くの忘れたっ!!どうしよう…



今から聞きに行くのなんてできないし…



いいや、聞きに行こう!!




私は彼の後を追いかけた。大分走ったところで彼の後姿を発見した。




 「あのっ、待ってください!」



彼はピタ、と止まり私の方を向いた。



 「名前を教えてくれませんかっ」



すると彼は優しく微笑んで答えた。



 「神威がくぽ。君の名前は?」




 「巡音ルカ、ですっ!」



聞かれた私はなぜか頬を赤く染めた。なんだろ、この感じ。




 「今日はありがとうございましたっ!」


お礼を言う私にがくぽさんは、



 「こちらこそ」



と言って手を振り、帰って行った。






今日はなんかいい日だったな。



私は鼻歌なんて口ずさみ、家に帰った。







次の日。私はまたがくぽさんいるかも?と微かな期待を抱き図書館へと向かった。



館内を見渡すと、がくぽさんの姿はなかった。



そうだよね…2日連続でなんていないよね…奥のほうでやろ…



私は棚の影にあるテーブルで勉強しようとした…           !?


思わず、身を引っ込めてしまった…



あ、あれはがくぽさん!!


いたんだ…でもどうやって話しかけようかな…なんか話しかけにくい雰囲気だけど…



私はノートを取り出し、がくぽさんの方へ行き、



 「あ、あのっここ、教えてもらえませんか?」



がくぽさんは一瞬驚いた表情をしたが、微笑んで


 「いいよ。隣に来なよ」


と言ってくれた。




 「あ、は、はい」



私は言われた通り、隣に座った。



 「あ、それと、敬語使わなくていいよ?」



 「えっいいんですか?」



ハッと口を手でふさいだ。



 「あはは。いいよ。同い年でしょ?高3。ルカは?」



え、呼び捨て!?



 「私も…高3…」


ね、という風に笑うがくぽs…がくぽ。す、素敵だ…



そして私達は一緒に勉強をした。昨日と違い結構楽しかった。



けれどその時間はある声によってかき消された。




 「あー!がくぽさーん!奇遇ですね、こんなところで会うなんて」



そう言って棚の影から出てきた緑色の髪の可愛い子。




 「グ、グミ…こんなところで大声出すなよ」



 「あ、ごめんなさーい」




 「あの…この子誰?」




 「同じ学校の後輩。2学年のトップ」


トップって…ま、私もがくぽもトップだけどね←



 「がくぽさん、私の一緒にやってもいいですか?」



がくぽさんが私の方を見る。私は小刻みに首を振った。2人でいたい。



 「あーごめんグミ。また今度な」



 「えぇー!なんでですかぁ!?」



 「今日はルカと勉強するから」


がくぽはキッパリと断った。




 「じゃ、また今度絶対ですよ!」



そう言ってグミちゃんは去って行った。


心中で胸をなでおろす。よかった…ん?何でホッとしてるの?




 「じゃ、続きしようか!」



 「……うん!」







―――あの頃は楽しかったなー。いつまでも勉強してたよね。





―――そうだな。でも今も、楽しいだろ?




―――うん、楽しいよ。大好き!



―――俺もだよ。











ある夏の日の図書館から始まった恋。



恋人ができなかったガリ勉どうしの参考書通りじゃない恋の物語。



                               fin

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

last summerday's love

……何だこの駄作は。


ごめんねぽルカぁああああ((



コラボの企画用に書いたやつです。書くの久しぶりだったもんで…


ごめんなさぁああい!!

閲覧数:193

投稿日:2011/05/27 21:25:28

文字数:2,100文字

カテゴリ:小説

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