夕愛の投稿作品一覧
-
去年の冬 君からもらった
白いマフラー 赤い雪模様
少しくたびれてしまった
僕らを繋いでる宝物
月日が経つのは早いもので
また一巡りして次へと向かう
まだ夜は明けそうにないけれど
大人になるのも時間の問題だね
君は永遠にあの日のままで
次第に僕から離れていくのかな...君想い
-
「誰だって最初のうちは
左右すら分からないものさ」
そんな言葉を思い出していた
私だけの世界、午前4時。
空気の震えを感じて
空は涙を流すけど
透明な仕切りの向こうで
私は独りぼっちで
本当に望んだ未来なら
私はここには居ないよね...光の海
-
夜明け前に目が覚めた
仄かに色付く部屋の中
布団の中での心音が
世界の中身を反芻する
幾千の時を経て生まれたのは
リアルよりも残酷な時間でした
思い出すのは雨の音
取り残されたような
錯覚に陥っていた
Ah まだ終わらないのなら...After the end
-
鍵を掛けずに飛び出した
部屋から見えた星空が
あまりに綺麗だったから
買ったばかりの望遠鏡片手に
歩き慣れた道を駆けていく
張り詰めた空気が清々しくて
懐かしい気持ちが
胸を膨らませる
君に電話しながら
学校の屋上目指す...Cassiopeia
-
何をしていても
何を見ていても
心で強く響く
遠い日の君の歌声
いっそ忘れてしまえるなら
二度と僕の前に現れないで
こんなにも胸が苦しいのは
僕のせいなんでしょう...?
止まらない日は続く
まぶたの裏に焼き付けられた...Cyclic Melancory
-
きっと あの日の僕は
自惚れてなんかいなくて
動かない現実から
目を背けていただけで
あの日君からもらったもの
愚かな僕が気付いたこと
今はもう 分かってる
夏空に投げたキーホルダー
遠くに消えたアスファルト
何も知らなかった僕を...夏空
-
「君に触れたかった」
他には何も望まないのに
いつも辿り着くのは
望まない終わり方で
薄闇がオレンジに変わる頃
声が頭に入らなくなる
「受話器の向こうで
君はどんな顔をしてるのかな」
なんて、くだらないよね
...夢先
-
変わらない街並み
流れてゆく時間
私の部屋の窓から見える
青空に吸い込まれそう
隣に居た君との微妙な距離
手を伸ばせば触れられるけど
少し後ろを歩いていく
言葉じゃ伝えられない
この胸の高鳴り
桜の雨も夏の日差しも...君色グラフィティ
-
やりきれない想いに
視界が狭くなって
大切なことまでもが
見えなくなっていた
ちゃんと学んだはずなのに
いつの間にやら忘れていた
あの日見上げた夕焼け空を
思い出しながら 黄昏てみる
何となく分かっていたよ
君の笑顔がここにないこと...アルバシュカ
-
振り返る時にはいつも
脳裏をよぎる君の顔
どんな時でも飾らずに
明るく笑っていた
春も半ばの昼下がり
ふと漂う緑の気配
寝転んだまま呟いた
会えない君への想い
一陣の春疾風
淀んだ心に吹いた...春疾風
-
響く鐘の音のような
優しい笑顔を浮かべてみたい
何をやっても満たされない
何をやっても上手くいかない
こんな世界に飽きてきたとこさ
いつもは そっけない君が
ふとした瞬間に
見せるその笑顔を
真似したくなったんだ
すべてを包み込む闇の中で...僕の世界
-
いつだって そう
眠れない夜に思い出すのは
星屑ワールド、君の声。
君と電話して
盛り上がった夜は
いつまでも起きていた
夜明けになる頃に
家を飛び出して
自転車で どこまでも
消えていく星を目指して...Starlight to you
-
僕の中で動き回る細胞の
全てが急速に色を失う
色のない世界の隅で
鳴り続ける救難信号
大空に描いた"SOS"
果てなく響く"HELP ME"
前しか見えていなくて
それすらも失いかけて
泣き出しそうな君の顔は
時間すら凌駕していた...光彩陸離
-
窓の外
見えない貴方を 思い浮かべ
漏らす溜め息
降り続く雨の音を聴きながら
また少し 離れた気がした
雨の降る景色は好きなのに
雨音だけは好きになれなかった
乾いた声を僕に聴かせてよ
何も始まらないだろうけど
君を感じられるだけで...レイニーデイ
-
いつまでも忘れない
君と描いた未来は
永遠に消えてしまって
二度と触れられない
何をしてても
誰と居るときでも
ずっと ずっと
俺を苛み続けるんだ
本当は俺にだって
言い分くらいあるけど...忘却時間
-
認めたくなかっただけで
本当は気付いてました
やりたいことがあるけど
行きたい場所もあるけど
すべての願いが叶うほど
セカイは甘くないんだって
帰り道に見上げた星空
君と泣きながら話したこと
どれもが素晴らしく思えたのは
きっとまだ子供だからなんだ...Wishful thinking
-
「あーあー。
思考は止まりました
解説は無意味です
聞き手が居ません
効き目はありません」
――それでも諦めないのが
人の性なのでしょうか――
体は大きくなりました
心も強くなりました
抜け目ありますか?...Fermi
-
朝 目が覚める度に確かめる
「これは現実だよな」って
リアリティのある夢を見たから
そういう訳じゃないけど
窓 開けたら聞こえた歌
どこかで聴いたはずの歌が
何だか耳障りに思うのは
年を経たからなのか
時は巡る 廻る 過ぎていく
季節と共に僕は大人になる...Reality dream
-
何もない
見上げた空も
あまりにも
遠くで輝く星も
僕の周りで笑うみんなが
全ては夢なのだと
俯いたままだった
「ねぇ、気付いてる?」
誰も答えてくれない
暖かな光を見つめていたい...Infinity
-
薄い暗闇 独りの部屋
隅に座って目を閉じた
いつかの自分の笑顔を
思い出してる730日間
大人になりたくないからと
子供のように振る舞ったり
時間は止まらず進むのに
空に向かって叫んだり
いつもと違う景色に
君を重ねていくのが...薄闇メモリー
-
例えばどんな時にでも
君がここに居られるのは
友情とか絆とか
そういう支えがあるから
夢への旅路で手に入れた
鉛筆 定規 一枚のキャンバス
消しゴムは無い 手本も無い
課題は一つ 「今を描け」
アナタは今も一人ですか?
アナタは今が見えてますか?...キャンバス