ブックマークした作品
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ひとりポツンと私
流れない恋をしていた
水温38℃
飽きるほどよくある話
あの日ポツンとふたり
流せない恋をしていた
体温36℃
悪いけどよくある話
泳ぐのは 得意でも
できないの 月が見ていて...いちはる
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ぬるい汗 ぬるい反響
ぬるいバスタブ
胸まで浸かって
30文字を数えて消してく
最寄りまで ひと駅の
しょうもない距離
TAXI を待った
最低気温つま先が痛む
君がさわったところ
昨日の夢と半分こ...scoop
いちはる
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ほこりとつまさき
まあだだよ
夜には春のあらし
ざわざわ
ここは居心地がよくて
分身がごねている
ねえ次はどこで暮らすの
海が近いといいね
猫がいるといいね
ねえ次はどこで暮らすの...おばけと春
ねこみ(cat nap)
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はだいろの日差しが
とどまる 2Fの喫茶店
おしゃべりの代わりに
氷の残りをまぜる音
手をまねかなくても
わかるよ 奇妙なともだち
サンダルの指をむすんで
たぶん同じこと気にしてる
ぎこちない息のあいだに
平行線 いつも久しぶり...サンダルに傷
いちはる
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久しぶりの呼吸!
ポリッシュと迎合
除かれてよかれ
素直がいちばんいいってさ
1週間後じゃなくて
今から行こって誘ってよ
じゃないと瞬きしたら
星屑になって消えちゃいます
夢で会ったおさかな...sui
ねこみ(cat nap)
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なんとなくあたらしく
買ってみた眼鏡ひとつで
まんまる気分よく
かんたんなものさ、知ってました
生きづらいね、なんて
気取ってるわけじゃないけど
うごうごこらえて
あっためてひとり
かたちになっては
だいじに箱にしまいます...るーーーぷ
ねこみ(cat nap)
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ひとりの海原で
たぐりよせたのは
すこしのお湯と
冷めたとまどい
膝をすり抜け
トビウオ、とぽん
さびしさは鳴るならば
それは果たして
閑けさよりもうるさいものか
わからずやほど...飛魚
ねこみ(cat nap)
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「もうこんな時間」って
いつもおもっている
急行列車みたい
降りられない場所
いたはずのわたし
すきなひともすきなことも
たくさん
かんがえすぎは
からだにわるい
指きりげんまん...だれかのお守り
ねこみ(cat nap)
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あったかい夜 持ち寄って
きょうは深くまで話そうよ
街は
見えないものに急かされ
その指
こおるほどにつめたい
帰れば
ポットに水を足して
湯気の向こうの生活
意固地は...海底ケーブル
ねこみ(cat nap)
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星
落っこちたの
河で洗って
ぴかぴかあったかい
一日おそかったね
ベランダで見たかった
6年前の目映さ
いまぼくを照らして
影は生まれ
あるいていく...しし座流星群
ねこみ(cat nap)
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季節のまじわる音に
まいごの指をたわめて
夜な夜な もぐり込む影
誰しもなまえをためらう
磨り硝子のむこうで
ひかりも闇もみている
ここでも呼ばれている
くり返されている
ああ その唄は
なぐさめに錨を下ろして...よなぎ
いちはる
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行きたいとこだけ見つめて
鳥みたいにすましてる
嫉妬にお湯そそいで
3分もまてないでいる
ぐるり虹彩
顕著に漂流しはじめ
ゆらりゴーサイン
速度(テンポ)は高揚しはじめ
異国の言葉で口説きたい
くちびる以外でうたいたい...潮騒
ねこみ(cat nap)
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しかめた顔で
語られても
笑っちゃうよな
愛のことばは
そこになんとなく、
流れている、
空気のような、もの?
つまりは
掴めないし掴む必要もない
そこにあるのはきっとたしか...エラーが発生しました
ねこみ(cat nap)
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3桁の電気代
居なかった分のほころび
甘い匂いが充満している
桃色の空をゆく
耳のうしろで
はばたき
イヤホンかムクドリか
わからない
花の匂いにむせる
数分歩けば慣れる...散歩
ねこみ(cat nap)
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赤い塔がみえる
とおくへ来たなあ
飾り気はいらない
背のびに疲れたらもたれなさいな
口紅もふつうがいい
きみのかおは雑誌にはいないさ
赤い塔がうねる
とおくからみている
どちらかといえばYes
安堵のための嘘です...ロマンチスト
ねこみ(cat nap)
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きみの標的になりたい
ぼやぼやした色のワンピース
はやくセーターが着たい
セーター着る夢みたんだ
もう暑かった頃をおもいだせないねなんて
白い息でしゃべった
目が覚めたら汗だくなんだ
人生じゃんね
きみの標的になりたい
なにもなかったところから...きみの標的になりたい
ねこみ(cat nap)
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トビウオが煌めいた
流れ目の羽織は夏に舞う
たった一音ですきになる
ああ、ここだった
ずっと起きたまま
寝言で王国の名を呟いた
つかめないや、
無像の街
ぐちゃぐちゃの画面に
オアシスをみた...オアシスは、たしか
ねこみ(cat nap)
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きのうからずっと
いなくたっていいのに
もういらないのに
表情(かお)もわかりそうよ
泡を飲み干して
さあ行こうって
だれに言ったの
そこにいるんでしょう
キリンの模様は
檻の果て...透明人間
ねこみ(cat nap)
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頼りにしてはいけないものに
夢みて
嫌われまいとつまらない
努力をした
キーボードはバグで
上手く打てないなあ
ほんとうはいないのかもしれない
電子上のつながりは
現実よりも近く、儚い
まだ眠らないでいますか...「」
ねこみ(cat nap)
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きのうっていつのきのう?
アイスはさきっぽばかり甘くて
美味しいところは夜がかじった。
ばかみたいに
気にしいだから
じぶんのことと
いっしょくたになってしまう
舟を出そうか
そのシーツで充分だ
雪は降らないよ...レモンの舟
ねこみ(cat nap)
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絆創膏の奥
溢れるメロンジュース
肌地のむこうでは
マフィアが格闘中
ピコピコ鳴ってんの
昨日から機械のその胸か
潰れるほど夢をみた
うでに無地の跡
ああよく笑ったな
今夜は月が旨い...月並み
ねこみ(cat nap)
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安いものには理由があるよ
それなりに納得しなきゃね
満たされれば眠れる身体
外に出れば
飛び込むなにか
胸の奥 よぎる
あかりとつめたい夜に
苺の月がのぼるよ
町には幽霊船
まっさかさまな指...苺の月を手にとって
ねこみ(cat nap)
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しなない程度に
さえずるように
待たせるよりは
待つくらいで
朝うまれた熱も
夜には去ってゆくよ
せまい部屋で
柔らかな部屋で
ないてもわらっても
しんと音はたしか...夕暮れマンション
ねこみ(cat nap)
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落ちてきました
秘密たちは
だいじにしまって
またゆっくりと
わからないことと
かわってしまうことを
はきちがえないように
白くても青くても
咲き誇る雨の花
創り出したのはわたしたち...花を飾る
ねこみ(cat nap)
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ばかみたいに晴れた日
滑空する言葉
生まれたての思考は
なにもしらないでいる
むずかしいすべて
咀嚼しては
雲にかえってしまう
編みあげてゆく
露と露のあいだ
ほつれた回路の先...フイユ
ねこみ(cat nap)
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西日 容赦なく
団地ゆきのバスは
冷房もきかない
きみの日傘の
手摺に揺れるのを
遠くから見ている
3度目の夏
媚びるゆめのように
笑いかける きみは
生活の顔...団地
いちはる
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うごけなくなって
すこし早く帰る
つまらなそうな口元に
さびしさ落ちる
茜が映るギプス
すべてまもれるのに
わたしがカメならば
竜宮城までのせてくよ
息も楽にできるよ
着いたら踊ろうね...ギプスにもなれない
ねこみ(cat nap)
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響く夜
白い線だけが
点滅だけが
潜め見守る
橙のみち
かんがえごとはよそうと
かんがえてしまっている
制限速度内で
心拍を上げること
充分可能だ...km/h
ねこみ(cat nap)
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はためく帆の色さえ
気にも留めないのです
沖ではなにもかも見える
あなたの卑しさまで
波にさからえず
還っていく
貝色のまなざし
正直 あなたを刺す
妄想をしていました
砂の肌 ひかっていました...海ばら
いちはる
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おおげさな飾りは
なにもいらない
なつかしい甘さとふしぎ
わがままなこころ少々
それだけ
むかしばなしのお姫様も
こんなにいいものしらぬだろ
シンプルな変拍子
他(た)にない愛甘い
あとは舟を出すだけ...purin
ねこみ(cat nap)