タグ:ちずさん
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「ちずさーん、入りますよー」
ノックをして402号室の扉のドアノブを持つ。
…しかし返事がない。
そういえばさっきから部屋から賑やかな声が聞こえてて、それでノックが聞こえないのかもしれないなあ。
…仕方がない。
どうせ鍵は開いているはずだから、やむなく、本当にやむをえず、決して常日頃からこうやってい...【かなりあ荘】クロッカスが咲く頃に
ゆるりー
……………下の階がわいわいと騒がしい。
きっと、皆かなりあ荘のムードメーカーに別れでも告げているんだろう。
そんなことを想いつつ、俺は自室で領収書を数えていた。
「あれ? Turndog……何してるわけ?」
「ん?」
顔をあげてみると、ルカさんとどっぐちゃんが俺の手元を覗き込んでいた。
「おいっす、...【See you…】402号室の空いた日々【Again,chizu!!】
Turndog~ターンドッグ~
ハロウィン。
子供たちが奇々怪々な怪物たちに扮して大人たちを脅はk……もとい誘惑するこのお祭り。
去年も一昨年も、変なものをやるもんだと斜に構えてたあたしだけど。
……たまにはそんな変な風習に身をゆだねてみるのも、悪くないよね?
『Trick or……treat!!』
そう嗤い掛ける私の目の前で――...【ハロウィン!!】Trick or…Love?【つんでれ☆どっぐちゃん】
Turndog~ターンドッグ~
9月9日。
夏休みもとうの昔に終わり、全生徒(全国民?)が憂鬱な平日。
スイカも夏野菜も枝豆も美味しい季節が終わり、私はしょぼんとしながら時期が終わる枝豆をもぐもぐ食べる。ああでも枝豆本当美味しいもう幸せ。
学生は夏休みの課題(残り)をヒイヒイ言いながらやったり徹夜したり最早開き直って一切やらずに先...【かなりあ荘】秋風
ゆるりー
「ちずさんちずさん!お願いがあります!」
とある日曜のこと、402号室のインターホンをピンポンして待つこと30秒。
「ほぼお化け屋敷」から「いいところじゃん」いわれるレベルにまでランクアップしたこのアパートは現在オートロックである。
ガチャっといい感じの音がして開かれた扉の先には、少し不満そうなちず...【かなりあ荘】Sweet's Cafe
ゆるりー
『ネルちゃん、お願いがあるの』
――――――――――何気なく考えた、受験生カルテットを祝うためのセール。
俺は今さらだが―――――このセールは双方にとって大成功だったのではないかと思った。
『ちびボカロを―――――作ってください!』
目の前のちずさんとゆるりーさんに、ロケット砲のように飛び込んで抱き...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店ネルネル・ネルネ出張版⑨~
Turndog~ターンドッグ~
――――――――――ねえ、あなたは幽霊がなぜ現世に残るかについてどう思う?
なんでこんな質問するのかって? そりゃあ、このかなりあ荘には一人幽霊が住み着いてるじゃない? だから何となく気になって?
で、どう思う? ……ふぅん、そんなふうに考えるんだ。
私はさ、幽霊ってのは現世の人間に大切なことを伝え...【単品】幽霊のココロ~遺したい想い~
Turndog~ターンドッグ~
ネルが『スターシルルスコープ』を生み出してからかれこれ一か月ほど経った。
ネルはあの時の経験が生きてか、少ない材料で高品質の物を作ることにハマったらしく。
今では『ネルネル・ネルネ出張店』で売っている物はほとんど普段の半分から5分の1ほどの材料で作ることができるようになっていた。
そう、ネルはかなり...dogとどっぐとヴォカロ町!~改造専門店ネルネル・ネルネ出張版⑥~
Turndog~ターンドッグ~
今日は日曜日。
某国民的アニメを見て、「あぁ、明日学校(仕事)行きたくないなー」と思う日のことである。
絶賛春休み中の私には関係のないことだが、勉強だけは毎日しなければならない。
学生って忙しいよね。
世間ではこの人の誕生日だ感謝の日だ、とやたら忙しい。
いや、毎日誰かの誕生日ではあるが。
とくに今...White happiness --前編-- 【かなりあ荘】
ゆるりー
「そいやああぁぁぁぁああああ!!!!」
――――――――――雪合戦。
「ほっ」
-―――――――――雪玉を投げ合うだけの楽しい遊び。
「どりゃああああああああああああ!!!」
―――――――――――――――のはずが。
いつの間にかカーブやスライダーやシンカーやシュートやナックルの乱れ飛ぶ超次元戦場へ...dogとどっぐとヴォカロ町!Part12-3~芸術的な戦術式雪合戦~
Turndog~ターンドッグ~
「ふぅ。すっきりした☆」
『俺がすっきりしね―――――よ!!』
憑き物が取れたような顔をしているルカさんに対し、付き物(主に自分の血とか)が大量にくっ付いている俺。シュール。
体は動くし、ダメージも残ってない。だが十数分に及ぶ痛みの記憶だけは俺の脳を締め上げるように残っている。
「はいはい、ごめんご...dogとどっぐとヴォカロ町! Part12-2~青い少女の憂鬱~
Turndog~ターンドッグ~
~どっぐちゃん視点~
年が明けてからもう、既に二月が経ってしまった。
まだまだ寒さは厳しいけれど、日も少しずつ伸びてきて、いつか来る春を予感させる。
そんな―――――二月の末のこと。
「あれ? どっぐちゃんどうしたの?」
不意に声を掛けられたあたしは、何気なく振り向いた。
と、真正面に―――――――...dogとどっぐとヴォカロ町! Part12-1~ルカさんの照れ隠し(物理)~
Turndog~ターンドッグ~
「えーと、この欄はこうして…あ、こうか」
ちゃぶ台の上に書類を広げ、時間をかけながら一つ一つ記入していく。
面倒だけどやらなきゃいけないんだよね。
一応、大事なことだし。
…よし、終わった。
あー面倒だった。肩がこった気がする。
「んと、お菓子と本と…」
鞄に書類を詰め込み、代わりにお菓子と本を取り...Winter scenery【かなりあ荘】
ゆるりー
「Zzzz……」
2014年元日。
深い眠りについていた私は、陽気なアラーム音により一気に現実に意識が引き戻された。
私は音だけを頼りに、虚ろな目のままを手探りで探した。
数秒後にである祖母から貰った折りたたみ式携帯──電話もメールも出来ないため、目覚まし時計として使用している──のサブディスプレイ...正月のかなりあ荘【withかなりあ荘】
雪りんご*イン率低下
かなりあ荘に戻ってきた俺たちは、することもないのでとりあえず外に出てみた。
すると―――――
「ふんふん、スコープの注文ね。今すぐ材料用意できる?」
「あ、明日になれば……元旦から申し訳ないんだけど……」
「へえ、いいじゃん縁起良くて! 明日は本店の方もすっからかんだから、まさしく来年最初のお客様よ...dogとどっぐとヴォカロ町!Part11-5~年収め:ゆるりんてぃあ+ちず~
Turndog~ターンドッグ~