タグ「鏡音リン」のついた投稿作品一覧(12)
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夕方になってもミクとルカは相変わらずリンをおもちゃにして遊んでいた。
「……ミク姉、そろそろクリプトンからワクチンプログラム届いてるんじゃない? メールチェックしてみたら?」
いたたまれなくなってレンが言った。
「まだ早いでしょ。電話もないし」
「いいから、チェックしてみて」
「はいはい」
あんまり...リンが猫になっちゃった 【後編】
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ミク、ルカ、リン、レンの四人は、クリプトンから立派なマンションを与えられ、一緒に暮らしている。
東京で二日連続の大きなライブが終わり、昨日札幌へ帰ってきたところだ。大仕事が終わったので今日はみんな休みである。
朝食をすませた後は、それぞれ思いおもいの時間をのんびり過ごしていた。
リビングではミクが北...リンが猫になっちゃった 【前編】
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髪を乾かし部屋着を着てリビングに行くと、ミクがソファでテレビを見ながらポッキーを齧っていた。
撮影ではイチゴ味のほかに定番のチョコや抹茶味のも用意してあったので、余ったのをもらったのだ。今食べているのは抹茶味だ。
撮影を思い出させるようなアイテムを出すなっつってんのに……。
文句を言いたかったがいい...ミク×リン百合ソング「sweet-sour distance」【後編】
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「シーン7、カット3、スタート!」
カチンコが鳴り、撮影が始まる。
昼休み、晴天の校舎の屋上。深呼吸したくなるような気持ち良い風が吹いている。
リンはポッキーを齧りながら空を眺めていた。水色の空に、高く飛ぶ飛行機が白い雲の線を引いていく。
こうやってぼんやりと空を眺めながら、あの飛行機はどこに行くん...ミク×リン百合ソング「sweet-sour distance」【中編】
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「……ちょっとリン、そうやって じ~っとあたしの顔見るのやめてくれる? 落ち着かないんだけど」
日曜日の朝、ミクとリンは新曲「sweet-sour distance」のPV撮影現場へタクシーで向かっている。
セガのゲーム用の曲で二人のデュエットだ。セガにしては珍しく百合をテーマにした曲である。
吹奏...ミク×リン百合ソング「sweet-sour distance」【前編】
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(中編からの続きです)
二年前、札幌市内のとあるPさんの家で歌を録音しているとき、ミクは漏電したアンプで感電した。
ちょっとビリッとした程度だったが、直後にミクは声にノイズが混ざるようになった。
うろたえるPさんに心配をかけまいと、「クリプトンに行けばすぐ直ります」と言って、その足でミクはクリプトン...リンが歌えなくなった日(後編)
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(前編からの続きです)
羽田空港でヤマハ東京支社の社員と合流し、静岡県磐田市の豊岡工場に着いたのは午後四時だった。
剣持がいるのは工場内にあるサウンドテクノロジー開発センターだ。
四階建ての立派な社屋。玄関前にタクシーを横付けする。
若い男性の社員がミク達を出迎えた。
「遠いところからお疲れ様でした...リンが歌えなくなった日(中編)
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宵の口から土砂降りの雨を降らせていた雨雲が、深夜を過ぎると雷を落とし始めた。
地が裂けたかと思うような雷鳴が鳴り響き、ミクは目を覚ました。
彼女は普段子供のように眠りが深く、滅多に夜中に眼を覚ますことはない。
あたしが起きるくらいだから相当近いわね…。まあいいや、寝よ…。
再び枕に顔をうずめる。しか...リンが歌えなくなった日(前編)
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(前編からの続きです)
☆
深夜二時。ベッドでリンがふと目を覚ました。
枕がぐっしょりしている。
(…そっか、泣きながら眠っちゃったんだ…)
パエリアと四葉Pのことを思い出して、胸がチクリとした。
…喉渇いた。
リンはもそもそとベッドから起き上がった。
常夜灯だけがついた薄暗いキッチン。
...ラノベにおけるおかゆの効果について(後編)
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朝から雨が降っていた。
しとしとと弱い雨だが、同じ調子でずっと降り続いている。
空は均一な灰色の雲に覆われ、当分やむ気配はない。
朝食のテーブル。
ミク、ルカ、リン、レンの四人が食卓を囲んでいる。
「ルカ姉、今日あたしが夕飯作っていい?」
フレンチトーストをかじりながらリンが聞いた。
「いいけど、何...ラノベにおけるおかゆの効果について(前編)
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二月の札幌。
例年寒くなる時期だが、今年は特に冷え込みが厳しい。
一番早く起きたルカがストーブに火をいれる。
「…冷えるわね。あ、雪すごい積もってる」
ミクやリン、レンも起きてきて、みんなで朝食のテーブルを囲む。
今日はホットケーキだ。
「レン、出てきた? ウミウシ婆ばあ」
メープルシロップをかけな...双子だからって裸はダメ!
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昼下がりのリビング。けだるい時間が流れている。
リンとレンは新曲のレコーディングに行っていて、ミクとルカが家に残っていた。
二人は長いソファの左右に座って、ルカはファッション雑誌を、ミクはテレビを見ている。
ミクが全然テレビに集中していないことに、ルカは気付いていた。
視線がときおり自分に向けられる...ルカ、キスしたことある?