「にゃはははははは」
「・・・いいですねぇ、後輩からチョコですか。ちなみに本命ですか?」
すごくご機嫌なマスターに僕は半ば呆れて呟いた。
「うん」
即即答の返事をもらい、僕はますます呆れるばかりだった。
今日はばれんたいんという日の数日後のことである。昨日、がっこうというところから帰ってきたマスターは鞄から小さな袋を取り出し、うれしそうに呟いた。
『にゃはは、私の2番目に好きなツンデレなあのこからもらっちゃったにゃん♪』
と。で、あれからは部屋にこもりっきりでがっこうというところに出かける時も一言もなかったので、今日現在進行形で話をしている。それで、さっきの会話を終えて今に至るということなのだが・・・。
「マスター・・・そんなにうれしかったんですか?」
「にゃはは♪」
・・・おそらく、ほぼ間違いなく肯定を表すのだろう、多分。
「後輩から本命チョコ・・・逆チョコなんて意味ないにゃん!」
「・・・?え、どういうことですか????」
「・・・いやぁ、別に他意はない!」
「・・・・なんか、やけに気になりますね」
「ん?だって、あの人・・・からもらってないし、だから後輩から本命チョコということなのだよカイト君」
「わけがわかりません」
僕は正直に呟く。嘘をついても意味がない。
「んで、今日はどうしたんですか?」
「今日はねー・・・にゃははは」
「?」
「今日は・・・部活に遊びに行ったとさ」
「へぇ」
「別に、時間があったからだよ。でね、すっごく楽しかったー」
「そうですか」
マスターが普段のぶかつというところで何をしているかどんな表情なのか僕には分からない。
けど、ただ楽しそうだということは何も知らない僕でも分かった。
「・・・話変わるけど、もうすぐで卒業だねぇあと3週間だよ」
「あれ、そうなんですか」
てっきりまだ先のことかと思った。
「だってだって先生がね言ってたもん」
「せんせい、ですか」
せんせいってなんだろう。マスターみたいなもんかな。
「・・・そつぎょう・・・したらどうなるんですか?」
代わりに別の疑問を口にする。
「カイトと一緒にいれるy「ほんとですか」
これには僕も反応せざるをえなかった。
「うん・・・っていうか卒業の前ににゅうしってものがあってからだから」
「にゅうし?歯ですか?」
「・・・それは少し・・・ううん全然ちがうよ。ええっと、しけんみたいなものかな」
「しけんですか。なんだか試験管みたいな感じですね」
「・・・・・・もういっか」
マスターはしゅうしふを打った。
「さて、もう時間もないしなぁ。べんきょうしなきゃ」
「べんきょう、ですか大変ですね」
僕は他人事みたいに呟いた。・・・他人事だから。
もう、前ほど近くはない。
それを知らなければ僕は多分今も・・・。
だけど、現実はこうなった。だったら、それを受け入れていこうじゃないか。
僕は少しは変われたかなと思いながら、窓から夜空を見上げた。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

拝啓 その後とそれとあれと後輩から本命チョコ=理想?あーとは君からは・・・

閲覧数:75

投稿日:2010/02/16 19:05:22

文字数:1,223文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

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  • 久我 愁

    久我 愁

    ご意見・ご感想

    義理の義理の義理の義理だよね?(笑)

    2010/02/16 21:11:04

    • もごもご犬

      もごもご犬

      >愁くん

      にゃにゃにゃにゃにゃにゃにぃー!?
      ちょ、愁くんひどい(笑)
      いいもんねーだ。
      ほんとは本命なんだよ・・・きっと←

      っていうかここ最近コメありがとね!
      何気うれしい☆
      それでは失礼しました!

      2010/02/21 14:02:01

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