A
火の玉一つ　提灯に
明かりを灯して「今晩は！」
ジメジメ湿った丑の刻
今日は全く良い夜ですな！

B
自分はただの　お喋りな骸でございます
さぁさぁ　此方へおいでなさい
お一人様
御案内致しましょうや！

C
枯れ木に泥沼　墓石の
更にその下へ　下へ
今宵は本当に良い夜ゆえ
皆(みな)が騒いでいるのです

S
いざ進め　進め
三途の川の向こうまで
鬼も亡者も寄っといで
耳触りで不快な音を鳴らせ
饒舌？悶絶？壮絶！
やぁれ！お喋り骸骨のお通りだ

D
自分が死んだことにゃ
これっぽっちも
心残りは無いのです

もうずっとずっと昔
何もかもに疲れ果て
ある小雨の降る朝方に
自分でポックリ逝きやした

E
今の自分にゃ
骨しか残っちゃいませんが
柵(しがらみ)だらけの生者(むかし)より
死者(いま)の方が楽しいってなもんです
可笑しいでしょう？

S
嗚呼、愉快　愉快
血の池地獄も良い湯加減
仔鬼も妖怪も寄っといで
引き連れ進めや百鬼夜行
豪快？奇怪？爽快！
さぁれ！ご覧よ饒舌髑髏(しゃれこうべ)

F
全て忘れて　共に騒いで
そうすれば　ほぅら
もう戻れやしないのです

G
歌えや　騒げや　踊れや　笑え　笑え！
混沌の渦呑み込まれて
ぐるぐるぐるり
目を回して溺れてしまう

H
進め進め　魑魅魍魎
泣いて笑え　阿鼻叫喚
異形ばかり　奇奇怪怪
行けや逝けや　行進だ！

S
いざ進め　進め
三途の川の向こうまで
鬼も亡者も寄っといで
耳触りで不快な音を鳴らせ
饒舌？悶絶？壮絶！
やぁれ！お喋り骸骨のお通りだ

S
嗚呼、愉快　愉快
血の池地獄も良い湯加減
仔鬼も妖怪も寄っといで
引き連れ進めや百鬼夜行
豪快？奇怪？爽快！
さぁれ！ご覧よ饒舌髑髏(しゃれこうべ)

F
全て忘れて　共に騒いで
そうすれば　ほぅら
もう戻れやしないのです

F
「帰りたい」とな？そりゃ叶いません
ご覧なさい　貴方も
もうお仲間ってわけです

お一人様
歓迎致しましょうや！

…ご愁傷様です(死笑)