さあ集まれよ 酉の刻
響く声は 誰に向かう
釣瓶落ちる その際に
意外に淡い 羽根が舞う

壁を叩く夕立が 影を連れて網戸越し
面(かお)を西に 十字を挿し 折れ桜へ降りる
幾重に格子 茜を捉え 目蓋を刺し
点滅 伸ばされた 手は落ちてゆく

お天道様 もうお帰りで
暮れ時の貴方は 手指の御簾より 覗わねば
罰当たりだと 云う程の御姿 ただ見惚れ 泪を要す

入相を過ぎる街 線の上の影
奴等はいま 息を呑む
吐き出した 空気の波 柱をも揺らす
叫び声

錆びれた線の上 葉落ち葉朽ち 足を浮かす
(錆びれた線の上 葉落ち葉朽ち 足を浮かす)

壁を叩く夕立が 影を連れて 網戸越し
面(かお)を西に 十字を挿し 折れ桜へ降りる

お天道様 さ お気をつけて
目を伏せ ささやかな 一礼を
燃えて焼きつく 紅鏡色 消えるまで 息をひとつ

入相を過ぎる街 線の上の影

騒音の愛好家よ
さあ 啼き叫べ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

電上鳥 歌詞

カラスの啼く理由が歌われても、あの鳥の啼く理由は歌われない
電線に群れるあの鳥を、電脳の歌姫が歌います

閲覧数:52

投稿日:2023/08/08 11:23:47

文字数:401文字

カテゴリ:歌詞

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