タグ「オリジナル」のついた投稿作品一覧(257)
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羽田までは遠い。君のいる場所までなら
一瞬くらいのスピードで足を伸ばすから
眠り伏せた君のその枕もとでもいいから
足りない時間を宝石箱に詰めて仕舞って
きっとそうだ秋の空も永遠を欲したんだ
儘ならない景色すら僕らは美しいと思う
だから誓って笑って慰め合って行こうよ
雨に濡れた紫陽花の一つに幸せを映し...燦爛
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昔は良かったね 手ずから拵えてさ
朝顔が咲いたね 水飛沫が綺麗だね
仕事に夢中でさ 君にも分かるかな
泣き顔隠すから 愚痴位は許してね
物で在る前に 自分らしく在りたい
今日がもう終わる 明日は雨が降る
屹度降る
昔は良かったね 休みはデパートへ
電車に揺られて 眠りに就いたよね
田村車庫行きの バ...皐月の憂鬱
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静寂に時間が溶け出すみたいだ
脆弱な言葉は息になって消えた
体温を思い出して滲む午前弐時
聳え立つ未来を憂うにも憚れる
汚れた眼で明日を睨む其の横顔
緩ませた頬の裏には冷たい覚悟
空に跳ねた綺麗な詩せめて今を
確かに繕うように願う拙さすら
報われないのなら消えてしまえ
朧気な記憶が糸になって絡まる...空に跳ねた綺麗な唄
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ホームで羽根が生えたのは
あの時が最初で最後でした
覚えていないかもしれない
僕も美化しているだろうか
どうしようもなくなって
どうしたくもなくなった
あの人は僕の手を引いて
問わずただ聴いてくれた
だからずっと歳をとってから
ずっと会えなくなってでさえ...長いこと好きだった貴方へ
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僕をなぞる 心はきっとこの辺りに
昔見つけた 牡丹一華が散っている
春の匂いに足運ぶ 夏がもう近いね
僕を見つけた夏草 君を覆う向日葵
年中だって想っています 空が青い
予感を得る前に知っていたみたいに
大半を過ごして 夜が来たら帰ろう
雲と流されたい 僕を風で運びたい
指でなぞる 景色を小窓で観て...貝になりたい
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艶美な才能、容姿(proportion)
私にもっと使って
深海を揺蕩う様に
自由に溺れている
気泡を吐き出して
鼓膜まで侵すまい
淘汰した三文芝居
本物だけを観たい
神様、御恵みあれ
意外性を足したい...私欲の尽
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何年が経っただろうか
あの日を境にして
僕は変われただろうか
今地面を見ている
住み慣れた街がきっと僕の眠る間に
情けない奴だと話している気がして
愛し愛されて満たし満たされて
傷付き傷付けてしまった日々は
何も実らなかった死体みたいだ
咲いていた花は美しかったのか...梔子の花
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どうして損をしているんだろう
この眼が悪いのか潰したくても
ちらつく影をまた追ってしまう
独り善がりで
てっぺんを遠く置き去りにして
貴方がくれた両の手だけでいい
やっと追いついたと息を吐いて
触れる背中がほんのわずかでも
どうして僕が我慢するんだろう
この耳が悪いのか削ぎ落として...レム
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震えるほどの我儘の後は
君が居てくれたらいいな
長月の窓の外
師走の空の下
君の影を辿る
少しずつ遠くなる
勘違いと思えたら
見てよ夕焼けの空が綺麗だよ
飲み明かした後の空気が尊い
眩し過ぎるホームの下り方面...いつか終わる生命
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駅前のマックはコンビニに変わり
坂上の書店は潰れてしまうらしい
シニアマンションが新しく建った
僕らが居た秘密基地の上に建った
中学校のジャージの色が変わった
一緒に帰った公園も今はもう無い
寂しいと思うのは僕だけだろうか
切なく感じるのは僕だけだろうか
僕らは順当に正しくズルもできず
大人になった...タイムマシン
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空いている電車も人通りの少なさも
素肌を刺すような寒さも息の白さも
全て覚えがあるのに真新しくて儚い
昨日と今日の違いは明日が近いこと
来年の桜が咲いたら二人で行こうね
夏は海や水族館に行く約束もしよう
day by day I always think of you
That isn't for ...草草不一
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筆圧に君を感じる僕は
人の少ない道を歩いた
足りない言葉を繋いで
どこでもドアへ投げた
筆ペンは使わなかった
右耳は君が付けている
赴く未来は明るいかな
今が確かに過去になる
生きて伝えて笑えたら
僕にはそれだけでいい...脱兎の如く
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日がもう短い昨夜の出来事
同じを繰り返して生きたい
爪が伸びている寂しくても
年の瀬ではしゃんとしよう
嗚呼、後何度くらいだろう
見えるまで触れ合える内に
飾り気のない僕でごめんね
取柄と言えば熱があること
見栄えや見栄より素直さを
子供たちに倣う無邪気さを...非凡な願い
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当たり前じゃないんだよ奇跡なんだ
だって空の上まで飛んで届く距離で
探し続けていたんだ数十年を使って
正解通りにハマるピースみたいにさ
違和感もなくて互い違いさえ良くて
ベランダでずっと君を待っていた朝
ねえ こうして出会えて幸せなのに
僕らはなんで寂しくなってしまうの
ああ このまま時間が止まるよ...泣いちゃうくらい
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毎日を過ごしている 小さな世界で
寂しくないように 色を重ねていた
雨の上がる昼下がり 虹がかかるよ
滲みそうな景色の中で 君に逢えた
ねえ 偶然が続くそんな日はやおら
信じたくもなるよね ドラマのよう
もう言えないとすら思っていた言葉
咽喉の下 胸の方から聴こえてくる
きっと今日までが今日の為に在...だいすき
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横顔には躑躅が 耳元では扇風機
家守の様な体温 楔みたいな僕ら
信じようにもさ 疑ったばかりだ
疑おうにも嗚呼 知る由もないね
影が差した 色が褪せた
想いは繋がれなくなった
歩幅や会話 手汗や喧嘩
時間は無関心なんだから
やり取りも すれ違いも
意味を持たせたくなるね...夏夜散策
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君と居たいよって
言えたらいいのに
当たり前に欲しくて
夏の日差しが暑くて
感傷や才能の差に
うずもれていたい
なあ腐っても鯛だ
まな板の上の鯉だ
能書き垂れていいじゃん
君が去ってもまだ二十代...空の寿命
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夜の街が好きだった
冷えた空気が好きだった
今だけは全部赦される気がした
星の一つも見えない
街灯が順に並んでいた
何処か遠くにでも行けたらいいね
自由をなんて説いたっけ
夢には誰が出てきたっけ
知らないよりも怖い
忘れてしまうこと...夜の街を歩く
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やる気を買うにもお金が足りない
現金一括払いが根源
好きも嫌いも面倒くさい
でも甘い味を憶えたままの朝
あっちこっちそっちら中に手々片々
自堕落の極み縛んないでいいじゃん
肝心なことほどウソを吐いて痛いね
君の事をちょっとなら好いてあげる
最近如何仕様も無い愛が腐っている
春先で寒いからって理由で許...仕事人
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実際はどうだろう 上瞼が重い
土曜日の匂いがする 奇怪な嘘
強がりと呼んで 甘ったるいな
平和を願いたい今日の僕の両手
全部で溢れないよう懇切丁寧に
近いかな 微睡んでいたいのさ
浮浪癖を抱いている 朝も夜も
いいじゃないか 君を慕いたい
信頼は止してくれ 期待が重い
予報さえも裏切る 陰惨な過去...スターライト
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ねえ こんな晴れた今日日に
退屈なんてね ちょっとだけ
分かっているのは 自分次第
濁った池 泳ぐ白鳥 散った
枯れ木がまた 緑になる頃に
明日の天気も知らない。けど
もう赤黄色を匂わす青天さあ
冷たい風が吹いたから今すぐ
帰ろう 退屈知らず有給休暇(free day)
ねえ なんかしたくなったら...自由と公園
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どうやって生きていこう曖昧な疑問ももういいや
ずっと遠くへ歩んできた出会い頭で笑顔交わそう
不幸が在って泣いたこと散々な議論さえもう結構
やっと現地へ辿り着いた期待も嘘も呑んで唄おう
新しくなるほんの一瞬に明日には二度と無い今を
帰ろうかちょっとくらいは楽をしてもいいだろう
心が自分を甘やかす優しい...丑の最期
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探しているのだ このままで居る理由を
もう届かない聞こえない声に 触れたい
ごめんね じゃもう流れないよな 多分
君の夢にも出てきたらいいだなんて思う
忙しく過ぎる毎日で慌しく過ぎる日常で
影を落とす時ほど いつも突然だからさ
慎ましく息を飲む力で溜息を吸って流す
消えた訳じゃないの 思い出も悲しみ...ひなたに
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あの少年が朝の最初に
聞いた歌は何だろうか
誰かを呪いたいような
もしくは愛の讃美歌か
燃やした生を思い切り
吸ったら久々に眩んだ
歩く先が見えるような
今日を描くのも簡単だ
ひとつ遅くなった電車
空いていなかった座席...電車少年
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まだ変わってないなぁ
悪いクセ
控えたりして
つまんない色している
爪の先まで知って
もう
溺れるほど軽くないよ
古くなる
声も顔も
滲んでしまったね...ふるさと
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前向きに終わらせる歌
見当たらない振りをしてたんだけど
これが本当に最後のお別れにしよう
君の言葉も顔も十分だ
君の趣味に合わせて
買った服は全部捨てよう
無印で揃えたり
ブランド物にも目を向けよう
お揃いが苦手だった
君に催促して買ってもらった...隠れん坊
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背丈の短い青い電車と プロントでいつもの珈琲
片手間に進む育成ゲーム アイコスのメンソール
僕を描く日常なら エクセルファイルと書類の山
夢が詰まった つまらなくないんだ
他人と話す習慣 負けがちのレース
短い週末にまだ 思い出が残ってる
だからね君は信じてくれないけど
心は此処に見つけたか...エクセル
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少しの面倒を思い切り齧って
出掛けたら何か見つかるかな
背の高い人の無邪気な笑顔や
視線の合う人と笑い合う深夜
ずっとずっと降り続ける雨が
朝を隠してくれているけれど
もう朝が近くなったのにまだ
眠れない僕は後悔してるんだ
夢で逢える時間を削ったから
意地らしい言葉を探して胸に...雨の夜に
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まだ隣にいた頃、一緒に迎えた
微睡んだ朝と寝息が好きでした
何もしなかった一日もあったね
一人の今よりずっと愛せていた
怖くなったら僕の名前を呼んで
告げたかった優しい言葉で描く
君の横顔、慣れていた笑顔さえ
あの日手放すまで知らなかった
同じような夏が巡って汗を拭う
憂うより早く過ぎ去ってしまえ...君を憂う
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春の小風が吹いたから
眠たい目を擦ったんだ
僕の瞼の
裏側にはちゃんと
まだ君が居るみたいだ
夏日が差して僕らまた
虫カゴの中で闘うんだ
教科書なんてさ
紙屑だってちゃんと
初めに書いてただろう...テキスト