タグ「応募用」のついた投稿作品一覧(76)
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夜に俯いていたの
流れる星を教えて
ゆらり揺れたら
あなたの溜息
やさしく笑うから
声を枯らしてみたけど
すこしも届かないようで
遠く、瞬く
夜更けに溺れて
泣いていたいのまだ...ペルセウス
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murmur星が降る永い夜に
murmur君が降る
眠れないまま
僕のわがまま
星を数えて青になる
流星
星を数えて星になる
君になる
泳いで
星を数えて青になる...murmurs.
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誰かが笑う夜の
星を全て数えて泣いていたい
あなたが眠る前に
僕は星になってしまうけど
気にしないで
きらきら輝いていたんだ
窓辺から逃げ出して空に落ちた
手の届かないものばかりで
時間はほら随分かかったけど
もう少しあと少し声を嗄らして...渡り星
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そうだ小さくキスをするから
笑いながらまた目をそらして
言いたいこと
聞きたいことばかりが
泡みたいに浮かんで
透けるような視線をかき集めて
好きなところ数えたりして
転んだ傷が痛んだみたい
お願い思い出すなら
水彩のように優しいまま...ブルーソーダの水割り
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花に溺れていたの
声が少し錆ついただけ
どうか目を伏せたままで
雨上がりの目蓋が滲むから
たとえば
お気に入りのヒールを履いて
たとえば
遠く香る梔子を覚えていて
花びらが、ひらり
こぼれていくの...花とアンニュイ
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夕方歪んだ窓枠に
手をかけて少し泣きそうだ
さよなら三角また明日
檸檬に隠れてキスをした
ああ潤んだきみの眼に
溺れたみたい
ああ嘘をついていたようで
幼い恋はレモンイエロー
やさしい声に息が詰まるの
置いてかないでねえ行かないで...レモンイエローの裏側
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小瓶に詰めた
夜空の片隅で
流れるためにと
星が逃げ出した
掴めたものは
冷たいキスひとつ
目覚めたときには
笑って見せて
おやすみどうして
それでもいいの...瓶詰めポラリス
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揺らいだ声を掻き消して
午前二時目が覚めた
いつもすこし眉を顰めてた
甘やかされた鼓動だけ
速めては消えていく
そんな夜がたまに愛しくて
がらくたみたいと泣いて
指切りをした夜明け前に
瞼の裏の熱だけ
甘く甘く焦がして...HERO
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星が落ちて流れ星
ふわりふわり窓を開けて
意気地なしの目が揺れる
今日の夜は眠れないな
くらり、眩暈夢みたい
どうか降下宙に浮かぶ
せめて少し眠らせて
あれを恋と呼ぶのかしら
輝く日々と囁くきみと
ざわめく人に掻き消されてく...柑橘バニラ
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さよならを口遊み
隠れるようにキスをしたの
どうかどうかどうか
泣いて抱いて聴いて
好きよ、まだ恋焦がれ
白昼のロマンスも
あの子の前で消えていく
あなたの呼吸は茜色
わたしの鼓動を染めて
指先の熱に憧れて...白昼ロマンス
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やさしく息をとめて
陽だまりのように揺れた
聞こえたのは
冷たいまぼろし
行かないでと
夜明けが手を引く
夜の端で跳ねる星に
きみの夢を名付けてみた
光るたびに消えてしまう
特別なことだけを...柔光
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透明をにごして
ゆるやかに落ちたなら
きっと重力のせい
目を閉じた
余所見をするのは
透過するアスファルト
眩暈のあとで呼んで
さよなら
絡みつく距離感
白昼に吐き出した...ガムシロップの距離感
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ゆらりと誘惑
まるで覚えたみたい
ヒールは折れてしまったからりからり
痛む足に滲む声を殺していたいから
チョコレートを頬張って ああ 歩くの
何もかも夏の所為にして溺れていたくって
ソーダが弾けてああ消えてしまう前に
白昼夢の中泳ぎ疲れて
目を伏せるたびに思い出すの
呑みこんだ星の欠片だとか...ニーナ
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きみのせいと突き放した
あの鼓動を攫ってほしい
冷たい指で噎せかえる
薫りを残した窓辺のガーデニア
溜息だけ揺蕩う部屋が
切なくて目を閉じた
耳鳴りはやさしい言葉で
慰めるだけ
ワンピースに溢した朝は
囀りだけが滲む...ガーデニアの初恋
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はらりはらり永久の月
さめざめ五月雨咲き乱れ
一片と落ちる椿を
重ねては少し微睡んだ
黄昏に手を惹かれては
萎びた簪を尋ねましょう
白い首筋を彩る言葉を
知らぬ随に舞い散れば華
ふいに躓いた小石の隙間から
覗いたのは朧月...狐火と宵の境界
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泪のあと滲む夜に
魔法をかけて
ゆらりゆれる波間の月
探して
白い足では歩けやしない
夜の眩暈に溺れてしまう
please tell me
I can say
please tell me
行かないで...マリンブルーの夜明け
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一雫、綴る文さえ
人知れず燃えてゆくのね
爪先で辿るあの日の
黒髪の貴方へと
水面には艶の微笑み
一片と舞い散る如く
腕にはその首を擡げて
数多の契りを交わしましょうか
此処で
百にも満たない戀でも...鬼灯と宵の焦燥
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継いで接いで着飾った笑顔
また虎の威を借りて歩いた
振り向いては嘆く感傷
どうか視線だけ匿ってほしい
ふいに突き刺した長い黒髪の奥
覚えた距離も捨てて
恋に落ちてくきみの隣で
愛して愛してそうして焦がれたのに
瞼の裏に焼きついたのは
砂糖菓子みたいな優しい言葉さえ...シアンの痕跡
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やさしい指先と愛しいその声で
わたしを呼んでほしい、行かないで
ミルクで着飾ったチープな愛してる
どうして気付かないの
素直になれないなら手を繋いでいよう
両手に抱えた笑顔なら知ってるから
ああ、すこし冷えたの
きみが好きだというチーズリゾット
ああ、隠し味のなみだを
知らないまま笑ってほしい...チーズリゾットの恋
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曇り空に浮かぶ星を
片手でまた切り取ったの
味気なくて何もなくて
セイレーンは微睡んでる
ひとつだけ、ひとつだけ
重ねては揺れる鼓動を
眠るたび数えたら
瞬きもしなくていいの
溺れては零れては
退屈と涙を呑んだ...ハリネズミの憂鬱
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ちいさな手をひいて
曲がり角を撫でる
きみの影はいつも
すこし遠い
泣き虫でもいいの
振り返る仕草が
何より好きだから
困らせるの
ふいに、ほどけた指に
ひとり不安になって...mimi
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はらり、はらり恋い焦がれども
溶けてしまわぬよう
嘆く花の色は匂へど
首が落ちるは花椿
眩暈のような朝焼けには
簪で髪を結わえて
冷えた小指の契りの痕
紅をさした口元は揺れてる
ここで霞むのは
瞼の陽炎...恋椿
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真夜中の暗がりに
逃げ出した恋を連れ出して
惹かれた指につたう
少しはやい心臓は泣いていたの
ねえどうしてあの日のまま
またわたしを呼んだの?
隠したこの想いが
ああ零れてしまう
薄暮の微光のなか、きみは微笑む
届かないことは知っていたの...ジェリーフィッシュの魅る夢
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ファーストキスはストロベリーがいいと
わがままを言うからどうか覚えていて
ミルクティーには砂糖をひとつ、ふたつ
指切りをした日もどうか覚えていて
チープなセリフなら聞き飽きてしまった
たまには何も言わず抱きしめてほしくて
あどけない気持ちも育ててゆけるように
あと7年くらい好きでいられたなら
いつま...Acalypha
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きらり、きら ひかる
きみの眸みていたけど
くらり、くら くらむ
真夜中にまどろむ
目を瞑るたび
すきの気持ちのせて
片割れ星をはなて
ゆらり、ゆら ゆれる
瞼に焼きついた鼓動
わたしだけ消えて...インディゴブルーの小宇宙
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たとえば、ぼくが灰になったら
その手で掬ってはくれますか
いつしか朝がきみを攫ったなら
褪せていこう、ふたりで
余所見をして愛想を尽かしてみた
知らないこと知りたい
いつの日にか繋いだ手も離れるのに
息衝くのはささやかなゆめ
臆病なままで落ちていくの
きらめくピアスホ-ルの宇宙...ピアスホ-ルの宇宙
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きみの傍で噎せ返るほど蒼い
空を見てた いつか届くように
ラムネ瓶を覗く瞳が揺れて
からりと合図をしてるの、ねえ
ひまわりが夏めく
金魚鉢できらめく
淡い恋をあつめて
いつのまにか覚えたきみとの距離が
子どもみたいで、それでもいい わたしを連れ出して
ひとりきりでまどろみ息を止めるころには...ジニアに口づけ
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花飾りの揺らめく純情
継ぎ接ぎを委ねた
自惚れては蔑むその目の
行く末を教えて
ああためらう憧憬の口づけを
また絡めた心臓は軋んだ
瞼に寄せた惑溺ロマンス
夜に濡れては気まぐれな月を揺らす
いつの日か惑溺ロマンス
窓辺のきみにいまさら溺れてる...惑溺ロマンチシズム
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囀る鳥の聲が
硝子のなかで踊る
どうして届かないの
月明かりに消えていけば
絡めた銀の指は
冷たいままで眠る
眩暈に芽吹く花が
君の影を伸ばすだけね
惹かれては夜に沈んでく
口吻けは掠めるように...カトレアの陶酔
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空に揺れるたび数えた想いは
きっとありふれた言葉だけど
鼓動だけ響く
数センチが遠くて
君に届けたくて
小指に込めた
淡い恋してるのナイショばなし
微か触れただけそれでも疼いて
ずっと隠してた視線なのに
着飾ったふりで...純情スカイメーカー