タグ:シリアス
274件
「お好きなんですか? 写真」
コーヒーとともに差し込まれてきた問いが、自分に向けられたものだと気付くのにしばらくかかった。覗き込んでいた写真集――人やもの、風景がとりとめもなく留め置かれている冊子――から顔を上げる。
「あれ? 違いました? いつも眺めてらしたので、てっきりそうだと・・・・・・」
...【小説化】ドーナツホール7
海月大和
世界が急速に音を取り戻す。復活した聴覚が様々な音を拾い始めるなか、びきりと、脳内に大きな異音が響いた。ほぼ同時に視界が真っ白に塗りつぶされる。
「ぎ・・・…っ!」
末端の神経までを余すことなく走り抜ける衝撃と、脳みそをドリルで内側から抉られるような耐え難い痛みに呻き、僕はブレードを取り落としてそ...【小説化】ドーナツホール6
海月大和
あんたの言うとおりだったよ。僕を取り巻く世界ってやつは、嫌になるくらい広くて大きいくせに、強い衝撃が走ると簡単に崩れ始める。憎くて愛おしいその形が壊れちまわないように、僕は走りまわらないといけなかった。開いた穴を埋めるたび、ぽろぽろと大切なものをこぼしながら。
サーベルとブレードが擦れ合う。とき...【小説化】ドーナツホール5
海月大和
「たとえて言えば、君はこのドーナツに空いた穴だな」
数少ない古い記憶。あれは一年か、あるいはもっと前か。僕を担当していた科学者は言った。男だか女だかももう忘れてしまったが、やけに呑気で陽気な口調と声音だったのは覚えている。
「僕が空っぽだって言いたいのか?」
試験戦闘後の調整中、処置用の硬いベッ...【小説化】ドーナツホール4
海月大和
試作型パワードスーツDN-138、通称“デーモン”。僕が装着している強化外骨格の名前だ。発展型超硬合金、カーボンナノファイバー複合材料などの高強靭素材や各種エレクトロデバイスを組み合わせて出来た最高性能のパワードスーツである。
その戦闘能力はざっと見積もっても、特殊部隊が採用している最新鋭パワー...【小説化】ドーナツホール3
海月大和
僕を出迎えたのは鈍色の箱だった。幅・奥行き五十メートル。高さは三十メートル程度。天井には太いパイプが縦横に走り、床には円筒形の何かが無数に据えられていた形跡がある。照明設備が不完全なのか、やや薄暗く、部屋の角には闇が蟠っていた。なにに使われていた部屋なのかはさっぱり分からない。が、本来の機能を潰し...
【小説化】ドーナツホール2
海月大和
パワードスーツの硬質な足が金属の床を叩く音が響く。血管のように張り巡らされた鉄色のパイプと申し訳程度の光量の足元灯が延々と続く無機質な廊下を僕は駆け抜けていた。施設突入の際にありったけ用意した銃火器やハンドグレネード、その他各種の制圧兵器は全てこれまでの道程で使い切り、打ち捨ててきた。自分以外の精...
【小説化】ドーナツホール1
海月大和
1A
わたしはいつもあなたに心壊され生きてきた
無残に絡まったまま 関係は続いてる
1A
わたしの存在さえも否定したあの日の言葉
黒にもなれずに暗い灰色で塗り潰されてく
1B
あなたは哀しい輪廻断ち切れないまま
わたしという人形の首を絞めている
1S...悲劇
黒宮杳騏
1A
沈黙が精神を蝕んでいく
会話なんてなくたって
この閉鎖空間は存在し続ける証明
何か事件が起きればいいのに
1B
ワイドショーで晒された僕の顔
もしも見たら同情してくれるの
1S
「大人しいヤツだった」と同級生...不穏
黒宮杳騏
【誰が為の幸福論】
幸福論=ハッピーエンド
だけど、それを言うのは一体誰?
強がってばっかで不採用
欲張ってばっかで不鮮明
そうね つまらないわと言われては
真面目ばかりと叱られて
理想と現実 追い詰められた選択肢
私はどちらを選べばいいのかな
不思議だね おとぎ話の世界では...(作曲にどうぞ)【誰が為の幸福論】
ひきわり納豆
教育の義務・勤労の義務・納税の義務
3つの義務が課せられている。
それだけじゃない。
僕たちは明文化されていないもうひとつの義務を背負って生まれてきた。
暗黙のルールを。
生まれ持った呪いを。
だから、どうか救ってください。
僕が欲しいのはただひとつ。
地獄を這い蹲る日々に
飽き飽きしていた...死ぬ権利をください
塩胡椒
【深海マリンブルーに、よろしく】
※メリーバッドエンド
綺麗な人魚姫と出来損ないの少年のお話
深海マリンブルー 君は誰?
鉄紺(てつこん)の海に 溶け込んで
穢れた僕に 手を伸ばしてさ
微笑みかけて くれたんだ
夕凪の 新緑の風
潮の匂いが 胸を刺す
ああ また明日...(作曲にどうぞ)【深海マリンブルーに、よろしく】(歌詞)
ひきわり納豆
1A
硝子の向こうで歪む世界
夕暮れに翳せば
深紅の薔薇は棘を刺す
美しく花弁を散らして
1B
極彩色の悪夢
青褪めた骨 軋んで
痛みが歌い出す
1S...fall over
黒宮杳騏
1A
誰か さよならを下さい
寂し過ぎるこの世界に
さよならを告げる勇気を下さい
1A
僕に さよならを下さい
悲し過ぎるこの世界に
さよならを告げる勇気を下さい
1B
眩しい日差し...さよならロジック
黒宮杳騏
作詞・・・星野恋々奈
始まりの合図
スタート切る前から
昨日置き去った
夢の本を棄てた
「初めまして。」はなくて
ただ目を合わせただけ
一言一言の意味を
言葉足らずの辞書で
調べたけれど...ピリオド
星野恋々奈
作詞・・・星野恋々奈
何回目に流れた星を
やっとこの手で掴めたかな
朗らかな蒼空を見下ろせたら
継ぎ接ぎだらけの心でさえも
見透かせたのに
色に乗れない 僕になれない
“ない”と否定しすぎちゃ
この世界を生きれないだろ
変わりすぎた...モノクロユニバース
星野恋々奈
作詞・・・星野恋々奈
何を教わればいい?
君から 何を貰えばいい?
いつだって君を僕と重ねて
僕に足りないモノを
隠しているような気がして
何を知っていますか?
僕には 何が必要ですか?
問い掛けを閉じ込めた
零時 フラッシュバック...哀傷ディスティネーション
星野恋々奈
目が覚めたらベルトコンベアーの上
時間をかけて流されていく
やがて僕らはクソつまらない
「明日」とやらに落ちていく
抵抗しようと立ち上がったら
よろけて転んで笑われて
笑う奴らは気づかないまま
片道切符の終点へ
座り込み
見つけ出す...産業的ライフ
何故何
【A1】
今 お前の未来を誘拐したんだ Future
ロクでもない しがない儚いお前の Future
警察 公安 公僕どもに 知らせるな
奴らは 共犯 同じムジナだ 信じるな
今 お前の未来を 誘拐したんだ Future
その 怠惰な溜息 惰性に爛れた Future
掴めたはずの 明日はその手をすり...未来誘拐犯 【作曲:もつ鍋さん】
つきふみ
優しくなりなさい
そうインプットされた僕は
君を今まで支えたてきたつもりでした
どうやらそれは僕の大きな勘違いで
僕は途中から君を邪魔していたみたい
許してなんて言わないから
どうか僕を嫌いならいで
何が正解で不正解かわからなくなって
正解を選んだつもりで不正解を選んで
君を不快にさせた...選択ロボット
kaoru
月明かりに 照らされ 伸びた
影が隠す 僕の 過ち
夜の街を 行く 人々
見下ろしては 獲物を 探す
いつから 僕は 黒く染まったの
それさえ わからない
さぁ初めよう 僕は狩人
闇に隠れて 踊る
今日も終わった 明日(あす)の夜まで
暗い部屋の中 独り...復讐ダンスホール
kaoru
あれは暖かな春の日
桜が散った後に
君は何も言わずに一人姿を消した
拝啓、お元気ですか?
あれからどれだけ経ったでしょう
君はまだ帰ってこない
今、どこにいるんですか?
君が好きだったあの桜
今年も見事に咲きました
あと何回春の日を越せば...恋桜/歌詞
kaoru
あなたがいなくなって
どのくらいの年月になったのでしょう
本当は「その日」を事細かに覚えているけれど
もう思い出したくないの
ふたり出逢ったのは雪の降る季節で
私達はお互いを求めるかのように
寄り添い合った
短くとも濃いあなたとの時間を
私は事故規制させてしまった
こんなにも早くあなたとの時間...あの日
春野 雪
傷ついた女の子をなんとかしたくって、
不慣れなパソコンで、
本当はドレスやウイッグ代に使うはずのお金を
巡音ルカや結月ゆかりに使ってた。
ろくでもない父に振り回されて、ボロボロになっていくばかりの
母を見続けてきたからだろうか?
普通の女の子は、どうにでも生きていけるけど、
リスカしてしまうクラスメ...エンドレスボカロ~再生する心~
仰天摩天楼・すみ猫P
ぐちゃぐちゃのなんだかわからない、ドロドロな形に見えるの、
涙のせいかな??
子守唄を歌ってくれるあのおとはもう聞こえない。
白い月がぼやけて浮かんでつないできた全部の感情をばらけさせてしまいそう。
月の階段は壊れていて、わたろうとしても、薄暗い2段先が空洞になっていて、
うっかり私は足を滑らせて落...Weißer Mond~白い月~
仰天摩天楼・すみ猫P
さよならまた逢う日まで、、、
森の奥 暗い木陰に1人佇んで
星に光る空を見ていた
思い出す、悲しい過去を悔やんでは
雫をため、歯を食いしばる
自分勝手に思い込んで
気持ちになんかほったらかして
君を失ってから初めて気づく
遅いと分かっているけど
ごめんね。ごめんね。...後悔
おのでら。
「ずっと友達だよ」
君は笑顔で言う
手も繋いだね
笑いあったね
なのに何故だろう
今僕の手は開いてる
目の前には君と他の子
気づけば僕は独りに
あぁ、君は何故笑えるの?
さらば気まぐれ少年...気まぐれ
おのでら。
ひとつのことがきっかけで
それが批判されるのを
僕は見た
まるで
まるで
何事も無かったのように
それを称賛していた彼らが
跡形も無く消えていった
その名を偽って
批判、称賛し続ける彼らの...&SOS
#星宇
目を見開いて、現実の世界を見てしまったんだ。少しの希望もこの世界じゃ通用しないのだろう。
助けを求めて
死にたいなんてそんなこと言うけれど
帰ってくるのは「暴言」ばかり
居場所も奪われ、
取り戻せずにその場に立ち尽くす。
居場所を求めても紐にくくられた私は動けない
手を伸ばしたって、そんな汚い手は誰...答えは?
なうい
季節は 無情に過ぎ
サイクル 繰り返しているだけ
ゆめゆめ 止まることなどせずに
努めた ところで 戻りはしない
朽ちた 世界観
欠如しても なお 回り続ける
サクラ 咲いた 独りきり
ほら 今年も綺麗ね
…怖くて 怖くて たまらない
世界が 貴方を 忘れてしまう...◆サクラは笑み、
アジノリ