タグ:置き去り月夜抄
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「ねぇ兄さん、ここはどこかな…」
暗いクライ森の中、そこにいるであろう人物に問いかける。
先程から同じような質問ばかりしている。
たったひとりの頼れるひとを、困らせてはいないだろうか…不安になる。
「大丈夫、ここは僕らがよく知ってる森の中だよ。暗いから怖いけど、じっとしていれば大丈夫さ」
なのに、兄...【置き去り月夜抄】仲良し双子と暗い森【二次創作】
ゆるりー
三日月の輝く夜に
ある家族が家を出ました
父に母 娘に息子
とても仲が良さそうです
娘は「母」に尋ねました
「母さん この先は
どんな幸せに続いてるの?
そこでは
大好きなおやつを沢山食べられるのかな?」
「母」は静かに笑いました...置き去り月夜抄
梨紗
※これはただの妄想であり、小説とは一切の関係を持ちません。
少しでも、ネタバレ嫌!! な人は見ないでください。
『千年樹の森』にて…。
「ねえ、いつまで歩けばいいの?お母さん。」
「さぁ、いつまでかしらねぇ?」
母は″今から失う何か″への悲しみの色を隠しながら笑った。
私たちは分かってた。
これ...置き去り果実と七つの大罪。
STA
暗い、暗い森の片隅。
その中を、僕は4人で歩いていた。
母と、父と、双子の姉と、僕。父がランプで道を照らし、その後ろを僕が着いていく。母はその後ろ、姉はそのまた後ろ。
「……父さん」
僕が声をかけると、父は振り向く。優しい顔。瞳は同じ青だけれども、髪は何故だか僕と違って青色なのだが。ちなみに...【もう帰る事は】置き去り月夜抄【できない】
グーフ&ボイスレコーダー
「…っ、ふう」
夏でもないのに汗が滲み出す。それを乱暴に手の甲で拭って、私は部屋の中を見渡した。
壁に横付けにされるようにベッドが一つ置いてあるだけで、この部屋はそんなに広くない。だから出来るだけ息を潜めて作業しないといけなかった。
ここで彼女を起こして、もしも逃げられてしまったら…それを思うと背筋...私的置き去り月夜抄5
翔破
『月が出てるからって、夜家の外に出ちゃいけません』
母さんはそう私達に諭した。
『なんで?明るいからいいじゃん!』
『あのね、月夜の森には怖ーい熊さんが出るの。外をふらふらしてる悪い子を追い掛けて来るのよ』
『くま!?』
『そうよ、捕まったら食べられちゃうかも』
月の光に照らされて、熊が追いかけてく...私的置き去り月夜抄4
翔破
「リン!」
前を行くリンの背中に、耐え切れずに声をかける。
さっきの場所からは随分離れ、もう村の外れまで来ている。
僕等の家までもう少し、というこの場所は人気もほとんど無いから話を聞かれる心配もいらない。
「さっきの話、何?僕達は何なの?父さんと母さんは…本当の父さんと母さんじゃないの?」
「―――...私的置き去り月夜抄3
翔破
僕はレン。
家族構成は父、母、そして僕と双子のリンの合計四人。まあ村でも典型的な家族構成だと思う。
でも何故か僕とリンは、小さい頃から他の子供達に虐められたりからかわれたりしてきた。
彼等が言うには、僕達の家族は呪われているらしい。
赤い女に、呪われているらしい。
「何なんだろうね、いつも思うけど」...私的置き去り月夜抄2
翔破
私の家族は少し不思議。
レンは気付いていないみたい。
父さんも母さんも気付かれてないと思ってるみたい。
でも私は気付いている。
そう、いつも気付いてはぎょっとする。
初めに気付いたのは何時だったかな。
母さんも父さんも何だか私とレンには変な風に接するんだ、って。
私達を哀れむように眺める父さん。
私...私的置き去り月夜抄1
翔破
これが報いなのだと
彼女がささやくのだ
見なれた森。見なれた場所。
でも、そこにあるのは見なれた家ではなくて豪奢な洋館だった。
赤い薔薇が赤い煉瓦を伝い、訪問者たちを出迎える。
私はその場所を知らない。でも知っていた。
毎夜、毎夜、私はいつもその場所に立っていたから。
私はどうやら”存在しない”らし...置き去りにされたのは私
蓮花
双子は、とても暗いところで目を覚ましました。
「ねぇレン、ここってどこだろう」
「わからないよ……あれ?」
双子の男の子は、何かがおかしいことに気づきました。
「僕等、喋ってる?」
「ほんとだ、喋ったことなんてないのに…」
双子は、幼い頃の病のせいで出せなくなっていた声を出せるようになっていました...【小説】置き去り月夜抄 2【勝手に解釈】
orcir
ここは森の中の小さな家です。その家の部屋で、ある女と男が話していました。
「あなた、もう私堪えられないわ」
「……」
「あなたもそう思うでしょう?もうあの子達は必要ないのよ。それにお金だってかかるわ」
「でもミク、僕らはあの子達を奪ってまでして手に入れたんだよ?それなのに今更……」
「わかってるわ...【小説】置き去り月夜抄 1【勝手に解釈】
orcir
語り部の置き去り月夜妙
ようこそいらっしゃいました。このたびお聞かせするのはとても残酷な双子の物語です。
ある夜、双子は両親に連れられて、森の奥へと向かったそうです。
道すがら、双子は両親に問いかけます。
「ねえ、この道はどんな幸せへと続いているのですか?」
「ねえ、この先に行けば大好きなおやつをた...語り部の置き去り月夜妙
文鳥