タグ「宇宙」のついた投稿作品一覧(31)
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君は碧空を見つめる 三日月を瞳に抱いて
漏刻の水銀は干上がり 時さえも止まる夜
糸を切られた星が 稲穂のように降るよ
銀の茨の鳥籠で 僕は真紅の薔薇を吐きながら 夢を見ていた
追い求めなくても幸せになれたのに
今はもうガラスの中の世界を覗くだけ
羽なんて見えないのに 飛べるって知ってた
裸の僕たちは...Ad libitum.
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そんな棘のある言葉で この夜を汚さないで
風露草(ふうろそう)の涙が 静かに丘を伝う
青く広がる宙(そら)から 零れる星のため息
この地上を見つめる、焼けただれたこの地を
願っても祈っても 想いなど届くはずがない
ここへ届く流れ星は皆この惑星(ほし)が呑み込んでしまった
月明かりに目覚める、失われた...今宵哀しみと共に月へと向かう船に乗って
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こんなにも穏やかな日に
君は行こうというのか
空は青く青く晴れて風も無いというのに
地上では鳥が鳴いてる
紫陽花ももうすぐ咲くよ。
夏は幾度幾度巡り来年も来ると思っていた
突然現れた終着駅
古びた汽車に乗って 南十字まで
君一人、避暑旅行
そんなにも僕を置いて...銀河鉄道は晴天なり
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雷鳴 宇宙に水晶の雨が降って
赤、さそりの火の冷たい揺らぎ
星空のキーボードを叩くから、
どうか答えてくれないか?
ハロー、何処ノ誰カモ分カラヌ 星ノヒト
本日ハ晴天ナリ、晴天ナリ・・・
悲嘆と静寂が軸を歪ませ
自分のため息だけブレストに届く
純銀のA弦は何を紡ぐ
爪弾いた音を波に変え 空へ送る...点燈夫の空奏宇宙理論
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夏の匂いが少し 遠くへ行ってしまったね
すいかみたいな夕焼けを いつまでも眺めてたんだよ
星のランプが灯る 地上と空に一つずつ
ガラスの鳥を探して 夕空に目を凝らした
天候ハ良好 然シ 本日モ機体ハ見エズ
吉兆を期待して 同じことを書くのも 少し疲れた
日々公転する宇宙の 片隅の滑走路で君を待ってい...夕焼けエアポート
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旅立ちの日が来た 最後の夜が明けるよ
泣いても笑っても昨日の世にはサヨナラグッバイ 「もうバイバイ」
君はポケットの中 目一杯の希望詰めて
「人類史上一番きれいな朝日見せてやる」って、言って 笑った
百年目の君は嘘つき
あり得ない空想神話騙ってしまった
青い夢見すぎた あきれた図南の翼 だけど
一人...ダローガ・フ・コスモス2161
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真夜中、一人きり星を見つめる
歯車の眠ってたガラスの瞳で
不安な気持ちのまま目を閉じたら
見慣れた夢がすぐ始まる
荒涼な星座の原野の只中で
水素の水面(みなも)に浮かぶ無数の星
今日降ろされたのは多分オリオン座
一つだけ開いてる青い穴
吸い込まれた先は人の居ない回廊
透明な宇宙の中続く一つきりの道...星の螺旋回廊
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忘れてたかのようにランプを点けて
街は気忙しく冬支度
まだ煤けた匂いのする外套を身に巻きつけて
暮れが早くなった、などと 呟いてみたんだ
乾いた葉の上に霜が溜まって
今夜も雪になるでしょう
ふと途切れたビルの隙間 かかる銀色の満月に
窓辺に置いた望遠鏡と、優しい笑顔を思う
夜空を往く月には忘れられた...モスクワの海で星を見て
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満点の宇宙に手を浸して
秋の夜長に君に電話を掛けた
もしもし この声は聞こえていますか
遠い昔にいなくなった君
黒いシャボンにその身浸して
古い夢の欠片たちと空を巡るかな?
君は今 どこにいるの
あの日離した手が 今も痛いんだ
20万分の一光年 君と旅した
数えきれない未来と夢を抱えて...Your voice.
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きらめいてる 遠くに燃えるアンドロメダ 星海(うみ)の灯り
芽生えていく 星骸(レムナント)の灰から生まれ出る赤い鼓動
忘れてた夢を 思い出そう
空っぽなこの命に 意味を
渦巻く星雲(くも) 優しい風 透明なスフィア揺らす歌声(こえ)
無数の粒子が支配する魅惑の七色 その先へ
重力の銀糸が波に解け...Starburst Phoenix
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天空への飽くなき憧れ 白鷺はホルスの煌めきを追う
澄み渡った空 揺れる地平線 新たな日のはじまり
幾多の散らばった欠片を集めてきたんだ
地球色の夢を見て そして挫折した
夢は断たれてもなおどうして輝きを増すの
「かなわないことなんてもう とっくに分かっていたはずでしょ」
旅立ちの合図を待つ こんなに...スターシップ5th.
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静かだ
夜が来ている。
宵闇はワインのように深くて
底冷えがするね。
僕は孤独な小さな星
宇宙の隅に置き去りにされた
白色矮星は
砂糖の粒のよう。
星の瞬く時代は
もうとうに過ぎた...プロキシマケンタウリ
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僕が幼い頃の夢は“宇宙飛行士”
まだ見ぬ世界に囚われた
祖父が遺してくれた 「宇宙への道」が
あの頃の僕の宝物だった
望遠鏡をさかさに覗いて
宇宙を一点に閉じ込めた
掌の上で転がせそうなサイズに
いつかきっと自分もそこへ届くのだと信じてた
夢の終わりは唐突に 誰にでもやってくるものさ
憧れの未来に迫...サヨナラプレシャスブルー
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鳴り響いた星の音は
君の横顔を奪った
過ぎた日と月の数を数えて、
一つ一つ灯りを消して。
悠久の時の果てを、ただ
彷徨い続ける。
億年後の明日に辿り着く世界には、
あの日の花が咲いているのでしょうか?
Starlight Legacy
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溶けてねじ折れた天気輪に 東雲(しののめ)はそっと羽を休める
201回目の日が昇れば 暗い夜はやがて果てるだろう
僕らの追った青い地平は今 輝く炎(かぎろい)で満たされる
開かれた窓(ウインドウ)から風が吹きこんだ その刹那 永遠が壊れる
波立つたびぶつかった 感情の交錯路
出逢い頭の衝突繰り返し ...旅立ちのサン・ジョルディ - goodbye, Yuriy’s day -
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天気輪の柱に昇って 星を眺めた夜
あの日の情景は今 遠く僕の心の中にある
上と下二つの星空 両手で抱き締めて
どこまでも僕らのものだと同じ夢を見ていた
突然 海が裂け 空は燃え 地は鉄条網に奪われて
宇宙船は再びくだらない戦の道具になる
どうやらこの惑星(ほし)の命は もう長くないらしい
何人(な...蒼星コスモナーフト2261
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青い空を超えたら何がある?
青い空の向こうにはそのまた美しい青があるんだ
これは寒い寒い北の国に生まれて
初めて夜空を飛んだ少年の話
どこまでも続く地と空
都市光もここへは届かない
暗い空に燃える宝石を
僕はずっと飽きずに眺めていた
空を走る飛行機雲
工具片手に辿った軌跡...Boy meets the earth
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世界が生まれる前 この宇宙は混沌で
神様のいたずらによって僕らは唐突にここへ解き放たれた
一番ダメな羽の僕が目を開け辿り着いたころには
もうこの黒い空しかここには残されていなかった
「どうしてもっと早く起き出してこなかったの」
「もうあなたに分けられるものはない、仕方がないからあの闇を治めなさい」
...ポーラースター
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長月の光は遠く沈み
宇宙(そら)は水素の果てしなく湛(たた)えらる湖面
銀の大河を木の葉の舟に乗って
今夜、星を仕留めに
のぞいたレチクルには銀の粒
風は今はまだないようだ、青い静寂
軋む櫂の音(ね)がその時までを刻む
「もうすぐだよ」誰かがそっと言った
北天の七つ星 旅鳥の道しるべ
在らざる八番目...プラネタスの舟唄 -ある銛撃ちの少年のためのバラッド‐
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しみだらけの文書なんて 身勝手な理屈振り回して
今日も東の海で愉快な国盗りゲーム
見かねた審判(ジャッジ) 「出るとこ出ましょうか?」なんて言っても
口を開けば「自分のものだ」としか言わない
「まるで籠の中の九官鳥だね」
世界のため池の一つで 鳥は浮島の縄張り争い
水浴びする場所が足りないわけじ...20**年のケードル
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※「神様のグラニュール -Higgs boson and lonely stardust-」解説
ヒッグス粒子(Higgs boson)・・・「神の粒子」と呼ばれる、存在の確認されていなかった素粒子。この粒子の存在により、もともと質量のなかった他の粒子に抵抗が生まれ、質量が生じて今の宇宙の成立につな...「神様のグラニュール」解説
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「タキオン -tachyon-」解説
タキオン・・・今はその存在が確認されていない架空の素粒子で、質量は虚数、光より遅くなれないという、質量をもつ粒子ブラディオン(ターディオン)とは全く逆の性質を持っている。この存在が認められると、アインシュタインの相対性理論を覆す大きな発見となる。2011年に光よ...「タキオン」解説
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Launching to Loneliness‐タビダチの歌 君の声‐ 隠しワード解説
・絆(アンビュリカル)・・・「へその緒」。はやぶさのカプセルをつないでいたアンビュリカル・ケーブルのこと。
・星丘(マウナケア)・・・ハワイにあるマウナケア山。世界で最も宇宙に近い山、すなわちもっとも天体観測に適...「launching to loneliness」解説
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星の大河の真ん中に生まれた小さな島
そこが僕たちの居場所
幾千の導きと少しの奇跡に彩られ
つくられたセカイ
目覚めたこの身体は羽も毛皮もないはだか
箱庭の中でも、愛されていること分かったから
だけど君と暮らすにはあまりに味気ないので
何もない世界に種を蒔いた
君が笑うとまたひとつ花が咲いて
僕が歌う...リトル・プラネット
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重みを失った孤独なヒカリは
いつしか壁にぶつかって
星空の吹き溜まりで
見えない砂粒の海に閉じ込められた
いくつもの粒が僕を取り囲んでく
慌てて浮き上がろうとする僕をとどめる
焦りが恐怖に塗り替えられてもがいてるうち
やがて背中の翼が折れた
未知の夢の在り処を求めて
その目的も忘れ何億光年...神様のグラニュール -Higgs boson and the lonely stardust-
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三つの宇宙速度超えて空の彼方
愛しい人の声も聞こえず時を彷徨う
いつからだろう、この身体は光と同化して
星闇を巡る彗星と同じようなものになってしまった
君に一つ、謝らないといけないことがある
あのお守りのクマ、失くしてしまったんだ
あんなに大事にしていたのに、もう君と僕をつなぐ証はない
それでもこの...タキオン -tachyon-
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3,2,1,0 「覚悟はできたかい?」
鳴り響く轟音が生まれた大地にサヨナラ告げる
最後の絆(アンビュリカル) 通信用ヘッドセットつけて
丸窓の向こうの君に手を振るよ
こぼれそうな星空見て笑った 幼い日の思い出
星丘(マウナケア)の頂上で すばるの輝く絵画に溺れ
燃え落ちるサテライト、遠くに宇宙基地...launching to loneliness -タビダチの歌 君の声-
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世界の終わりの夕暮れに
君が星を捕まえに行こうと言った
オレンジに染まる空
私の部屋のドアをバタンと開けて
「あの丘の向こうまで行こうよ」
薄暗い玄関(ポーチ)の中で白い歯が光る
君の笑顔に誘われて
私もうなずき部屋を飛び出した
二人で手に手を取り走り出す
壊れていく街の喧騒を駆け抜けて...終末スターゲイザー
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長い長い夢が
突然に終わったのね。
必ず来るはずだった朝(あした)は
とめどない哀しみに満ちた淡いブルーで
いつかの丘の上は
さざ波の寄せる小さな避難所(アイル)
気がつけば星を数えてばかりだった君が
飛び去ってもう何年になるのかな
ごめんね。
哀しい思いをさせて。...地球ノート
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ねえ、今 見えるかい?
この海に浮かぶ 僕達の惑星(ほし)が。
暗いこの宇宙の中で、ここだけが妙に青く、明るい。
君も見ているかい? 思ったより、ずっと美しいだろう?
終焉(それ)は静かにやってきた
熱くもなく、騒がしくもなく、ただ唐突に。
僕達が想像していたものと、全く違っていた。
ああ、もうこの...ATLANTIS
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