タグ「感想くれたら嬉しい」のついた投稿作品一覧(20)
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乾いた夏空に響いた慟哭
君の咽びは似合わない
『あの子のこと殺しちゃった』
蒼白した顔で言う君の表情はどこか安心していて
君が救われるならそれでいいと手を取り逃げ出した
誰にも見つからないところへ
死んでも見つからないところへ
持ち物は財布だけで十分さ
後を引く思い出は破り捨てよう
彷徨うまま たど...時計塔
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淡く弾けるような恋をしてみたくて
炭酸が苦手でも 夢を見ていた
僕の大好きなあの子は
サイダーが大好きで
だから僕もひとくち飲んでみた
舌先に残る
電気が走る感覚
この味には慣れないよ
似合わないのは 分かってるさ
それでも近づきたいんだー...cider
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エンドロールが流れている
客席には私だけ
この心のせいか映画のせいか感動は1ミリもしなかった
ふらついた足で家に帰ろう
君の影はどこにもない
原因なんてどうでも良くてただ
『別れた』この事実が痛い
少しの間でもいいから君を忘れたかった
新しい恋に踏み出せるほど強くなかった
それなら落ちるところまで落...フィクション
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何かになりたいと望んでいた訳じゃない
どうせ何かになるんだって思ってた
あの頃から変わったことと言えば
世界が右に倣って傍観者です
モザイク仕掛けのその手で
誰が差し出したかさえ曖昧なその手を
掴んだところで透過して排気ガスに飲まれていく
顔も見えない 所詮その程度
凡人の波にのまれ
くだらない...然れど世界は廻り続ける
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雨が降っている歩道橋
傘を投げ捨てたー
雨に濡れる制服 肩が透けて見える
頬を伝う滴は 流れ落ちて
足元に水溜まりを作る
車のヘッドライトが眩しいな
今何時だっけ?
瞬きを3回して歩き出した 学校へと
『もう嫌だ 消してやる』って
思っても 思うだけ...雨と傘 -another story-
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空のように綺麗な色をした
君の制服のスカートは
雨に濡れたせいか
青く濃く変色していた
髪はびっしょりで
頬には雨か涙か分からない跡が二つ
『君のせいだ』って響く教室はー
笑顔だけが取り柄だった
あの笑顔はもうどこにもない
『あの子』が乗ってきた僕の背中は...雨と傘
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春を捨てた 微睡む列車の隅で
愛誦(アイショウ)しながら 花霞染まる空を見ながら
君と二人 世界の果てで
他愛ないことで笑い合いたかった
変えられない現実の中で
後悔と理想を並べている
窓の隙間から差し込む
春風が瞼を撫でて通り過ぎてく
幸せだったの
出会いからすれ違いさえ 一から九まで...卯の花腐し
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明確な答えはない
そんな解を解いたって自己満足でしかない
温くなったコーヒーを飲む気にはなれなかった
メロドラマに浸って 涙流したって
次に進めるほど僕は単純じゃない
君がいつまでも僕の記憶にいるせいで
嫌いなものを選択する毎日だ
あの日雨に濡れた君に
差し出せなかった傘
今では差し出す相手もい...過去に縋る
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下から見上げた水面(ミナモ)に
映った僕の涙が流れて消えた-
砂に書いた未来設計図
波に飲み込まれて消えた
僕らの未来も泡沫(ウタカタ)にしてしまったんだね
キラキラって輝く小さな幸せ
これが続かないなら今だけ幸せにして
深海で息詰まる人魚姫
泳ぎ方を知らないの
吸い込まれるトウメイ色の明日...海のストーリー
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茜色が泣いている
夕日が落ちることを嘆くように
蝉の音を焦がさないように
虚しさを埋められない
僕の心はそんな色に染まって
夕日が落ちれば辺りは暗くなり
群青の景色が視界を奪う
この色は僕の寂しさを掻き立てるから
僕は苦手だ
真っ紅に染まった夕日は黒が良く見えるから 影が綺麗に映るから...群青と茜色のノベル
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喧噪が蔓延(ハビコ)る街
僕は息をしている
誰にも気づかれない塩梅で淡々と笑っている
一体犯人は誰なんだって問い詰めても知るもんか
その手に握ってる明日に解答(コタエ)があるんじゃない?
モノクローグもドラマツルギーも
全部 全部 堕ちて 堕ちて
過去に裏切られたと叫喚する神父は箱庭の鳥ー
羽があ...堕天使
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君が溶ける そんな気がした
桜吹雪に隠れる君の涙
あと少しで頬を伝いそうなくらいに溢れている
君は少しだけ上を向いた
そんな切なげにどこを見ているの
目を細めて何が見えるの
パステルに染められた僕の視界
君が伸ばした手の先に何があるの
空(クウ)を掴んでは涙を零したけど拭わなかった
あれはもう...春に溶ける
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今日に媚びた私は
遣る瀬ないまま閑散とした街を歩く
スーツも窶れて
今日も月並みの感情が私を縛る
廃墟の都市は蒼然としたままでぼやけた夜を映す
痛いくらいの優越感を手にいれたのに
ため息に紛れる価値観は壊れて逃げてく
蒙昧なアイロニーに浸って一杯になってもう食べられない―
笑 笑 笑 笑ったって 痛...輪奈
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私と君を繋いでいた赤い糸は
どこかで切れてしまった
小指に残る糸の切れ端を眺めている
気づいていたよ
君がもう私を見ていないこと
私の瞳には君がいるのに
何故か目が合わないの
私が優しかったら
掴んでいる君の袖を離して
背中を押してあげられたのに...恋の終わり
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まだ続くはずだった
僕の片想いの物語
終点のない列車に揺蕩って
振動と僕の鼓動が重なって恋を紡ぐ
夏風が空を薙ぐ7月の終わり
終点を見つけた列車は僕を降ろした
いつもの君の笑顔の中に愛しさが混じって
その笑みを向けるのは僕じゃなくて
物語に突然現れた王子様なんだー
行く宛のないこの気持ちを...横恋慕
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傾国(ケイコク)が望んだ月影は
かぐや姫も望んだ水面の月
手を伸ばしたとて届かぬ 掴めぬ
明日に涙を飾れば玉響(タマユラ)の時は吐息に消えるのだろう
口約の天誅(テンチュウ) 誰がため願う
小さき想いは儚く散るのに
早くしなくちゃ 早くしなくちゃ
あなたがこの手からすり抜ける―
傾国が望んだ...月と華
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サンダル放り投げた午後だった
海岸歩く ひとり裸足で
車が横を通り過ぎ 秋風を匂わせた
君の笑顔を探す夏の旅は
そろそろ終わりにしなくちゃ
今年も会えなかったね
これで何回目かな
蝉が鳴かなくなった
砂浜も熱を失った
8月が終わる声がしたー...August
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いつだって知りたいことは
知ることができないまま
知らなくていいことばかりを
教わってきたよ
僕の言葉で書く歌詞はいつも読み返すと誰かの言葉だった
振り向いて見つめ返す僕の足跡は
等間隔に並んでいる
明日が恋した世界に対して
Rebellionに正論をぶちかます
あぁ たとえ徒(アダ)だとしても...エゴイスト
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閉じた教室 飛び交う罵詈雑言に
目を伏せて少女は笑う
『傷つけあって滅びあってそのまま居なくなればいい』
今日の標的はあなたです
首から下げられたレッテル
昨日の友は今日の敵 それを表すかのように
みんなで中指立てた
あぁ どこで何を間違ったの?ー
繰り広げられる排斥惨状
泣いたら負けのTENS...TENSION GAME
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『さよならだ』別れを告げよう
君にちゃんと笑ってもらおう
僕は泣いちゃうかもしれないね
それでも君は僕を抱きしめて
『ありがとう』って言うのかな
2人でいれば寂しくなかった
『おかえり』も『行ってらっしゃい』も
僕の背中を支えてくれていた
左手に光るリングは確かに僕らの
赤い糸だー...幸せをみてるよ